第38章 本当にヨランダじゃないの?
ジョナサン、めっちゃ嬉しそうにニコニコしてるし、心臓バクバクでさ。
「ヨランダ! あなた、ヨランダ?」
全部歩いて探し回って、彼女を感じようとしてた。
けど、何回探しても誰もいないんだよね。
リビングでしょんぼり座りながら、ジョナサンは「ただの幻覚かな?」って考えた。
1年以上も、あの家ん中じゃ彼女がいなくなったって話ばっかりで、誰も彼女のことなんか言わないんだもん。
でも、ジョナサンはずっと、彼女が帰ってくるって信じてた。
顔を手で覆って、自分がどれだけおかしいのか、ようやく認めたんだ。
...
ヨランダの命日、ジョナサンは朝早く墓地に行った。
遠くの方にぼやけた影が見えて、ジョナサン、なんかめっちゃ興奮しちゃって。
あの影…!
急いで近づいたんだけど、突然止まった。
目の前にいたのは、細くて華奢なウーマンで、髪の毛は腰まであって、黒いコート羽織ってる。
「ヨランダ…」
ジョナサン、自分の目を疑ってつぶやいた。嬉しくて、でも怖くもあったんだ。
これ、夢?
声が聞こえたから、ウーマンがこっちを向いて、ちょっと眉をひそめた。
「私を呼んだ?」
ヨランダだ!
眉毛も、目も、唇も、体つきも、声のトーンも、全部ヨランダと一緒!ジョナサン、確信した。
「あの、私の名前はウェンディです」
ウーマン、微笑んだんだ。
ひまわりのように笑ってて、ジョナサンが初めてヨランダに会った時とそっくりだった。でも、そのウーマンはウェンディだって言ったんだよね。
ウェンディ?
彼女はヨランダじゃない?
ジョナサン、笑うのやめちゃった。
でも、なんでヨランダのお墓の前に立ってるんだ?
「あー」ウェンディはジョナサンの疑問が分かったみたいで、笑ったんだ。「ミスター・フィールドさんですよね?」
なんでジョナサンのこと知ってるんだ?
「私はヨランダのためにここにいるんです」
ウェンディは笑顔が綺麗だった。「私、ヨランダに似てるって、よく言われるんですよ。こんなことってあるんだなって、私もびっくりしちゃって」
「あなた…?」
「ええ。ヨランダは、いなくなる前に、自分の心を託したんです」
ウェンディは感謝するみたいに、自分の胸に手を当てて微笑んだ。「ヨランダの心臓をもらってて。最近、体調が良くなったから、お墓参りに来たんです」
ジョナサン、全然信じられなかったけど、全部辻褄が合うんだよね。
どうやったら、腕の中で死んだ人が生き返るんだよ?
このウーマン、本当にヨランダとは違うんだよね。18歳のヨランダみたいで、雪も溶けそうな笑顔だった。
でも、なんでこんなことになってるんだ?
ウェンディを家に送る道中、ジョナサンはずっと考えてた。
そんで、ウェンディが住んでるホテルでティモシーに会った時、ジョナサンは疑心暗鬼になった。
なんでティモシーがここにいるんだ?ってさ。
だから、できるだけ早く色々調べてみたんだよね。そしたら、信じられない結果が出たんだ。
ティモシーが海外にいる間、ずっとウェンディと一緒にいたんだって。
ウェンディは純粋なウーマンで、海外で育って18歳で帰国。そっから入院してて、1年前にヨランダが死んだ時に心臓移植を受けたんだって。
調整のために海外に行って、最近戻ってきたんだ。
全部説明はつく。
でも、なんでティモシーが一緒にいるんだ?
一応理にかなってるけど、やっぱり変だよな…
...
ティモシーがホテルに入ってきた瞬間、ジョナサンは彼を呼び止めた。
「何なんだ?」
ジョナサン、ストレートに聞いた。
ティモシーは意味が分からないみたいに、「どういう意味ですか?」って言った。
「ふざけんなよ!一体全体どうなってんだよ!」
ジョナサン、マジギレ。1年以上もなかった感情が爆発しそうだった。
ティモシーはシャツを整えて、感情のない声で言った。
「ウェンディのこと? 見ての通り、ヨランダに似てるだろ。ヨランダの心臓が彼女に移植されたって知ってたから、ずっと一緒にいたんだよ。別に君に関係ないと思うけど?」
「よくもヨランダの心臓を他の人に渡せたな!」
ジョナサン、目が真っ赤になって叫んだ。
「ヨランダの後始末は全部俺の責任だ。俺は自分のやりたいようにやる」
ティモシーはもう話したくなくて、ジョナサンの横を通り過ぎて行こうとした。でも、ジョナサンは彼を止めた。2人の男の怒りが爆発寸前だったけど、ティモシーはそれを我慢したんだ。
「ウェンディ…」
ジョナサン、弱々しくつぶやいた。「本当にヨランダじゃないんだな?」
ティモシーは鼻で笑った。「冗談だろ? ヨランダの遺体、君自身が確認したんじゃないか」
ああ、そうだ。自分で連れ帰ったんだ。ヨランダの遺体と何時間も一緒にいた。だから、間違いないって分かってる。
「他に何か?」
ティモシーは冷たく一瞥して、去っていった。
ジョナサンは、もう何も言う必要がないって分かってた。
だって、一瞬で希望が絶望に変わって、ジョナサンはもっと絶望したんだから。
もう二度とヨランダには会えないだろうし、ウェンディにも会えないだろうって。
でも、ある日、ジョナサンは病院でウェンディに会ったんだ。
「ミスター・フィールド」
ウェンディ、すごく明るく挨拶してきた。
ジョナサンは彼女を見て、「検査?」って聞いた。
「うん」
彼女は辺りを見回して、ジョナサンを誘ったんだ。「せっかくだから、近くのカフェでコーヒーでも飲まない?」
ジョナサンは、まさか彼女に誘われるとは思わなくて、ちょっと眉をひそめた。