チャプター6 彼女はフィールド家に行った。
相手はきっぱりと電話を切った。ヨランダの目に涙が溜まってきた。暗くなっていく画面を見つめている。急に寒気がして、さらに体を丸めた。心臓の痛みは、お腹の痛みよりもずっと酷かった。
中絶手術を受けて一人家にいるのに、彼は自分が大丈夫かどうかを考えもせずに、昔の恋人と一緒に寝てるんだから。
どれくらい痛みに耐えたのか、彼女は意識を失った。
次の日の朝、目が覚めると、誰もそばにいなかった。ジョナサンは昨夜、家に帰ってこなかったんだ。
ヨランダは広いリビングに立ち、顔を上げて強く前を向こうとしたけれど、どうしても泣けてくる。
ペアレンツと仲たがいした時、親戚たちはみんな、彼女が男のせいで頭がおかしくなったって言ったんだよね。
ヨランダは、ジョナサンがすでに自分にとって執着の対象になっていることを認めた。この5年間、彼は彼女にとって全てだった。もし彼がいなくなったら、彼女の世界は崩壊してしまうだろう。
午前中はぼんやりしていたけど、もう待てなくなった。それで、フィールドの家に行った。建物から出てくるジョナサンを見かけたんだけど、降りる前に、彼は嬉しそうに女の子の手を握っていた。ヨランダはそれがリンジーだって確信した。
リンジーの写真は見たことあったし、たとえ見たことがなくても、その顔も目もすぐにわかったはず。
だって、ヨランダとリンジーはそっくりだったから。
ジョナサンはめったに笑わないのに、彼は今、見ている女の子を甘やかしている。彼女の話を聞いて笑うのが、すごく楽しそうだった。
ヨランダはハンドルを強く握りしめ、指先は真っ白になった。車から降りずに、二人が車に乗り込んで去っていくのを見守った。それから、彼らを追いかけて、フィールドの家に到着するのを見た。
ヨランダは顔を上げて古い建物を見上げ、思わず笑ってしまった。そして、笑いながら泣いた。涙が口に入ってきて、苦くてピリピリする。
フィールドの家、彼女は一度も中に入ったことがないし、ジョナサンは一度も彼女を家に連れて帰ろうとしなかった。