第24章
ロバートが目を覚ますと、もうすっかり暗くなってた。電気を点けて、グラスに水を入れた。ケトルはキンキンに冷えてる。この間、カイリンは帰ってこなかった。
シャワーを浴びて、新しい服に着替えて、スマホの電源を入れた。
すぐにメッセージがバンバン届いて、会社とかスー・ニエンリーからだったけど、カイリンからのものはなかった。
ロバートは会社に休みをお願いしたばかりなのに、スー・ニエンリーからまた電話がかかってきた。「電源入ったね。カイリンとはどうなった?」
「なんで急にそんなこと気にするんだ?」ロバートはちょっとイライラした。
「カイリンがマオイエビルに行ったのを見たんだ。高級ホテルがいっぱいあるところ」
ロバートは最後まで聞けなかった。スー・ニエンリーの話を遮って言った。「俺たちはもうすぐ離婚するんだ。彼女がどこに行こうと、俺には関係ない」
「まだ知らないんだね。いろいろ大変そうだ」
ロバートはなんだかすごく気分が悪くなって、スー・ニエンリーの電話を切って、遠くに放り投げた。
カイリン!
夜の8時になっても、カイリンはまだ帰ってこない。ロバートはもうじっとしていられなかった。カイリンがあのビデオの行動で、誰かの役に立ってるかもしれないなんて考えたくもなかった。
携帯は使えなくしてしまったから、家の電話からカイリンに電話をかけた。相手に感情の起伏が悟られないように、できるだけ低い声で。「家にいるよ。帰ってきて、俺たちのこと話そう」
「マオイエの1808号室にいるから、来てよ!」カイリンの声はかすれてた。たぶん、この夜を境に、自分の居場所がバレたってことを知って、開き直ったんだろう。
「家に帰る方が、話やすいだろ」
「本当に話したいなら、ここに来て。1時間経っても来なかったら、もう話さない」
カイリンの声はすごく冷たかった。ロバートは一瞬、彼女じゃないんじゃないかって感じた!
これはもう、自暴自棄ってやつか?
ロバートが何か言う前に、電話は向こうで切られた!
ロバートは悪態をついて、家を出た。
マオイエのフロントで、ロバートは伝言メモを書いて、エレベーターで1803号室に向かった。この階はVIPルームで、VIPじゃないと入れない。誰かが予約してるんだろう。ロバートはすんなり入れた。
部屋に入ると、カイリンが寂しそうにソファーに座っていて、テーブルの上にはグラスが2つ置いてあった。周りを見回しても、他の人の姿はない。
言うまでもなく、来る前に、誰かとここでカイリンはいい酒を飲んだに違いない。
ロバートの頭は再びビデオの映像でいっぱいになった。胸は悲しみでいっぱいだった。カイリンの向かいに座って、口を開いた。「君も腹を割って話すつもりみたいだね。すごく気になるんだけど、あの人って誰なの?」
それを聞いて、リン・ウェンジンは顔を上げて、血の気のない目でロバートを見た。一言一言こう言った。「あの男?私はあなたが私に告白に来たんだと思ったわ!」
この女、狂ってるのか!
ロバートは怒りを抑えて、「まだとぼけるのか?来る前は、この部屋がこんなに盛り上がってるとは思わなかったよ。認めないにしても、少なくともこのグラスくらい片付けろよ!」
「グラス一つで私を疑うなんて、ロバート、あなたって本当にすごいわね!」カイリンはもう以前のカイリンじゃなかった。顔を覆ってため息をついた。「ロバート、あなたの不倫は責めないけど、ちゃんとやってほしいわ」
そう言って、カイリンは写真の束をテーブルに投げ出した。
ロバートはそれを手に取った。そこに映っていたのは、モンモンと自分だった!