チャプター7。
ヘンな顔になっちゃって、なんであいつがオレと話したいんだろって思ってさ、そのままの顔で「なに? なんで話したいの?」って言ったんだ。
フェドリックは、誰かキッチンに入ってこないか確認するようにキョロキョロして、それからオレの方見て「今まであったこと、全部ごめん。こんなつもりじゃなかったんだけど、許してくれないか」って言った。
あいつの許しを乞う言葉とか、心からの言葉なんて、オレには全然響かなかった。だって、ソフィアはあいつの奥さんになって結構経つし、フェドリックが本気なのかそうじゃないのか、わかるんだから。偽善的な心配なんて、見りゃわかる。
「アタシのことバカだと思ってんの? もしそうなら、全部信じて、おバカみたいに首を縦に振ってなきゃいけないってこと? だから教えてよ! 一体全体、何がしたいの?」
オレは顔をしかめた。
そんな態度が効いたのか、あいつは困った顔して、悲しそうな笑顔でオレに言った。「どう言ったらいいかわからないんだけど、離婚したいんだ」
(雷の音)
「り…離婚?」オレは取り乱さないように、必死で言葉を詰まらせた。
「うん、離婚したいんだ。お願いだから、考えを変えようとしないでくれ。離婚届はもう出したし、ミスター・カーンが今朝来るから、お願いだから、面倒なことしないで、あいつが来たら、書類にサインしてくれ」
そう言うと、すぐに背を向けてキッチンから出て行った。
あいつ…離婚…したい…?
ショックで、心臓がえぐり取られて、また壊されたみたいだった。
(すすり泣き)
リナが歩いてきて、キッチンで泣いてるオレを見て、ニヤリとして、近づいてきて、オレの涙目で睨みつけてきた。
「あらまあ! フェドリックが話したんでしょ?」って(ニヤニヤしながら)。
あいつのバカにした言葉が、オレを壁に叩きつけた。怒りで、キッチンテーブルに置いてあったナイフを掴んだ。
「あら! アタシを殺したいの、Bestie?」って、あいつはニヤリとした。
「ああ! 殺してやりたいわ。だから、まだ優しくしてるうちに、あっち行って」って言って、ナイフを投げ捨てた。
あいつはオレの顔色を見て、立ち去ろうとしたから、オレは無視してたら、リナはガスのスイッチを入れて、ニヤニヤしながらキッチンから出て行った。
数分後、オレは振り返って、あいつがいなくなったことに気づいた。
ちょうど行こうとしたとき、キッチンで爆発が起きた。
全部燃え出して、ギリギリ顔を焼かずに済んだ。
家にいたみんなが駆けつけて、キッチンが燃えているのを見て、お父さんがオレの名前を叫んだけど、返事がないから、震えてた。
なんかフェドリックがオレを見つけた。すぐにみんなの注意を引きつけて、オレを助けるために火の中に飛び込んだんだ。
みんなも顔が引きつってて、消火活動をして、ようやく火が消えた。お父さんが顔を近づけて、オレが気を失っているのを見て、フェドリックはオレを抱きかかえて、そっとソファーに寝かせた。
フェドリックは自分の部屋に走って行って、ドクターに電話して、リナは静かに見てて、あいつがオレのことをどれだけ心配してるのか見て、全然嬉しそうじゃなかった。
あいつは、フェドリックがオレのことばっかり気にして、自分のことなんてどうでもよくなるんじゃないかって恐れてたんだ。
それで、あいつの気を自分に向けさせる方法を考えた。
「痛い! フェドリック」
リナが叫んだ。
計画通り、フェドリックはオレのことなんて全部忘れて、あいつのところに行った。
あいつはフェドリックの腕に抱きついて、演技して痛がってた。
「ベイビー! 大丈夫? 子供は大丈夫?」って、フェドリックはあいつをソファーに優しく座らせた。
フェドリックはドクターを呼びたがってた。
でも、リナはそれを止めて、しばらくすると、あいつはリナと一緒に出て行って、オレはリビングに一人ぼっちだった。