第35章
ジャンナ・フローレスの視点
アレクサンダー・マックイーンからの懇願とキス攻撃の末、彼の家に泊まることに同意した。
「おはよう、お母さん」家に入るとそう言った。
「おはよう、なんでジャマルと一緒にお前らの家に泊まらなかったの?」
「お母さん、アレクサンダーの家に泊まったの。ジャマルがアシュリーの家に行ったのは知ってるでしょ?」
「でも、なんでメイベルを一人ぼっちにしたの?」お母さんが聞いてきて、私はため息をついた。
「そうよ、ジャンナ、なんで昨夜私を一人にしたの?」メイベルが階段を降りながら言った。
彼女はめっちゃ短いワンピースを着てて、どうして平気で着てるのか理解できない。
「ああ、やめてよ、メイベル。私がいなくても大丈夫だって分かってるでしょ。私はあなたの欲求を満たせる男じゃないし、あなたがレズビアンになる決心でもしない限りね」
「失礼なこと言わないで、ジャンナ、やめて」
「大丈夫よ、おばさん、彼女のこと分かってるから」メイベルが言った。
「アレクサンダーが私たちの隣に住んでるのは分かるけど、だからってメイベルをそんな風に置いていっていいわけじゃないでしょ」お母さんが言って、私は目を回した。
「アレクサンダーが私たちの隣に住んでるの?」メイベルが聞いた。
「うん、それが?」
「別に、ただ質問しただけ」
「お母さん、シャワー浴びてくるね」そう言って、自分の部屋に向かう階段を上がった。
数時間後。
アレクサンダー・マックイーンの視点
この休みは、ジャンナがいなくてマジつまんない。両親はまたくだらない出張に行ってるし。
ジャンナはいつも一緒にいてくれたのに、今はメイベルがいるから、彼女の家には行けない。
Netflixで何か映画でも観ようかなと思ってたら、ドアベルが鳴った。
立ち上がってドアを開けた。
「やあ、アレク」メイベルが私に微笑みながら言った。
「何しに来たの?」
「一緒に遊ぼうと思って」
「別に一緒に遊んでもらわなくてもいいんだけど。ジャンナが来たら、お前は終わりだぞ」
「彼女のこと怖いんでしょ?」彼女は私を小馬鹿にしたように尋ねた。
「いや、ジャンナがここにお前がいるのを見たらどうなるかの方が怖いんだよ。分かってないみたいだけど、彼女はお前のこと嫌いなんだから」
「あなたは本当にハンサムね。ジャンナはいつも良いものを手に入れるわね」
「だって、彼女は良い人なんだから。お前とは違って。だから人生で最高のものを得るにふさわしいんだ」
「本当に彼女のこと愛してるの?」
「自分の命よりもね。だから、悪いけど、一人になりたいんだ」そう言って、ドアをバタンと閉めた。
ジャンナ・フローレスの視点
「この映画、マジで面白いね」アシュリーが言った。
私たちは映画を観ながらポップコーンを食べてたら、玄関のドアが開いて、メイベルが怒った様子で入ってきた。そして、ドアを強く閉めた。
「ちょっと、ドアには気を付けて」
「私をほっといて」彼女はそう言って、どこかへ行ってしまった。
「何が問題なの?」
「知らないわよ。多分、一緒に寝るつもりだった男に相手にされなかったんじゃない?」アシュリーが言って、私は笑ってしまった。
メイベルの視点
「うう、信じられない。断られたわ。誰にも断られたことないのに」私は心の中で怒った。
男に断られたことなんて一度もないのに。みんな私の身体を見たらメロメロになるんだから。
あのアレクサンダーが、私にドアをバタンと閉めるなんて。
絶対、ジャンナとの関係をぶち壊してやる。
一週間後。
ジャンナ・フローレスの視点
「ジャマル、アレクサンダーの電話に連絡取れた?」
「いや、お前は?」
「私も。本当にどこにいるのか分からないんだ」
アレクサンダーは家にいないし、電話も電源切れてるし、マジで心配だよ。
「ジャマル、怖いよ。どこにいるんだろう?」
「大丈夫だって。そのうち現れるよ。探しに行こう」
「うん、そうしよう」
ドアから出ようとしたとき、突然メイベルがアレクサンダーと一緒に帰ってきた。
「ただいま」