第47章
ジャンナ・フローレスの一人称
病院までの乗り物での移動は、すごく静かで気まずかった。
まさかアレクサンダー・マックイーンが私が住んでるところに引っ越してくるなんて、なんで?
私が彼の言うことなんか聞くと思うなら、大バカだよ。
「ジジ、大丈夫?」ジャマルが、あの気まずい沈黙を破って言った。
「うん…うん、大丈夫。なんで?」
「だって、めっちゃ静かだったからさ。何かあった?」
「ううん」
「さっき、アレクとケンカしてるのかと思った」
「してないよ、ほとんど話したことないし」
「でも、彼が君のこと見てた感じだと、そうじゃないみたいだったけど」
「私がアレクサンダー・マックイーンと何話すって言うの?」
「わかった」
「ジェイ、彼と話すの?だって、二人とも有名人じゃん」
「ただの挨拶くらいかな。別に親しくないよ」
「そっか」
「着いたよ」ジェイデンがそう言って車を止めた。
「ありがとう、またね」
アレクサンダー・マックイーンの一人称
「本当に、彼女があのジェイデンといつも一緒にいる謎の女の子だって確信してるのか?」ブライアンが尋ねた。
「間違いない。彼が迎えに来たんだから」
「だから?別に意味なくない?」
「あるよ。俺はジャンナのことを見ていたジェイデンの目を見ただろ、あいつは完全に恋してる」
「なんでそんなことわかるんだよ?」
「だって、ブライアン、俺もすごく恋してたことあるし、男が恋してる時ってわかるんだ」
「それについて、何かできることあるの?」
「できないってわかってる。ただ、ジジに話を聞いてほしいだけなんだ」
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ジャンナ・フローレスの一人称
「彼がこの場所に引っ越してきたの?」ジャマルとアシュリーが同時に尋ねた。
「うん、それで言い訳しに来たんだ」
「話したの?」
「いや、ビンタ2発かましてやった。そしたらジェイデンが迎えに来てくれた」
「マジで、あいつの顔見たら、ぶっ飛ばしてやる」ジャマルが怒って言った。
「ジジ、どうするの?二人とも、これからも頻繁に会うことになるよ」
「アレクは有名人だし、ずっと家にいるわけにもいかないでしょ。それに、私はいつも病院にいるし」
「正直言って、アレクがやったこと、全然許せない」
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2週間後。
この1週間、アレクが送ってきた手紙、花、チョコを全部捨ててる。
マジで、彼がどうしちゃったのかわからない。
それで、私とジェイデンはめっちゃ仲良くなった。
ジェイデンは忙しいのに、毎日私と話すのを欠かさないし、私も彼のことをいつも楽しんでる。
ある日、家に一人でいて、映画を見ようとしてたら、ドアベルが鳴った。
「ジェイデンは今日来ないって言ってたのに」って私は自分に言った。
ドアを開けに行った。
「なんでここにいるの?」
「来たんだ…」
「アレク、また花とかくれるなら、残りのと一緒にゴミ箱に入れといて」
「ちょっと話させてくれないか?」
「なんで話させる必要あるの?あなたが何を言いたいのか、本当にどうでもいいし、聞きたくない」
「でも、ジェイデンの言うことは聞くんだろ?」
「アレク、うちから出てって。また嫉妬するなら、他の場所でやって」
「ジェイデンとの関係は?」
「君が例の謎の女の子だろ?」
「別に説明するつもりはない」
「ジャンナ、話そう」
「嫌、今すぐ出てって」
「なんで?ジェイデンを待ってるのか?」
「かもね」
「一つ教えてくれ、ジャンナ。ジェイデンのこと、好きなのか?」
つづく