第51章
ジャンナ・フローレスの視点
みんなシーンとしてご飯食べてて、アレクサンダー・マックイーンのこと見ないようにしてたんだけど、一緒にいる女がずっとクスクス笑ってんの。
お互い食べさせあってて、マジあほ。
ジャマルの方チラッと見て、それからニヤけた。
「あのー…ジェイ、ほっぺにシミついてるよ」
「マジ?どこ?」ジェイが自分の顔触って聞いてきた。
「手伝ってあげる」
ジェイに近づいて、顔めっちゃくちゃ近づけて、ジェイの唇の横をペロッて舐めた。
ジェイ顔真っ赤にしてるし、アレクサンダー・マックイーンはすっげー怒ってるんだけど、すぐにごまかしてた。
「ありがと」
「うっ、目いてえ」アレクサンダー・マックイーン、目を擦ってる。
「どうしたの?」一緒に来た女が言った。
「なんか入っちゃって」
「手伝ってあげる」
アレクサンダー・マックイーンが女に近づいて、女がアレクサンダー・マックイーンの目に息吹きかけてた。
「もう大丈夫?」
「うん、でもお前の目、めっちゃ綺麗」ってアレクサンダー・マックイーンが言ってて、女も顔赤くしてる。
昔、俺ら付き合ってたとき、アレクサンダー・マックイーンもそんなこと言ってたんだよなー、マジクソ野郎。
またお互い食べさせあってて、女、パンパンになった山羊みたいにニヤニヤしてるし。
頭にアイデアが閃いた。
「うわー、ゴキブリ!」アレクサンダー・マックイーン、ゴキブリめっちゃ苦手なの知ってるから叫んだ。
「うわあああ!」アレクサンダー・マックイーンが叫んで飛び上がって、女のドレスにご飯ぶちまけてる。
「あー、ごめん、俺、ゴキブリマジ嫌いなんだ」って言って、女のドレス拭こうとしてる。
笑うの必死だった。
「ゴキブリ、どっか行っちゃったんじゃない?」って、心配そうなフリした。
「ちょっとトイレ行ってくる」って女が言って、どっか行っちゃった。
ジェイのスマホ鳴り出して、ジェイが取り出した。
「ジー、マネージャーからだ、ちょっと行ってくる、すぐ戻る」
「わかった」って言って、ジェイがどっか行っちゃって、私とアレクサンダー・マックイーンだけになった。
「お前、誰かを嫉妬させる方法、勉強した方がいいな」ってアレクサンダー・マックイーンが言うから、私はウザそうに目を回した。
「で、誰があなたを嫉妬させようとしたって?」
「バレバレだよ、ジャンナ・フローレス、お前、あんな風にジェイのこと舐めたりしないだろ、それにゴキブリのことだって嘘だって分かってるし」
「嫉妬してないし」
「してるよ」
「してないもん」
言い合いになって、ジェイが戻ってくるまで喧嘩してた。
「あのー…アレクサンダー・マックイーン、俺とジャンナ・フローレスはプールサイド行ってくるね」
「わかった、楽しんで」
ジェイが私の手掴んで、一緒に歩き始めた。
アレクサンダー・マックイーンの視点
あいつ、めっちゃ嫉妬してやがる、あの女に上手くやらせてよかった。
ジャンナ・フローレスのことよく分かってるから、嫉妬してるかどうかすぐ分かる。
女に金払ってから、自分の部屋に戻った。
キンバリーが飲み物飲んでて、横に座った。
「何、そんなにニヤニヤしてるの?」キンバリーが聞いてきた。
「別に、幸せで何が悪いの?」
「別に悪くないけど、何か、もしくは誰かがあなたを幸せにしてるんでしょ?」
「ああ、そうだ、誰かが幸せにしてくれたよ」
「まさか、あのジャンナ・フローレスって女じゃないわよね」
「キンバリー、そうだよ、あいつが俺を幸せにしてくれるんだ」
「アレクサンダー・マックイーン、スカイラー…」
「スカイラーのことなんかどうでもいい、あいつはクソビッチで草吸ってるんだろ」
「でも、まだ彼女でしょ?」
「いや、彼女じゃない」
「でも、いつもセックスしてるじゃない」
「お前も言っただろ、ただのセックスだって、俺が心から愛してる女はジャンナ・フローレスだけだ、あいつを取り戻す」
「アレクサンダー・マックイーン、もう6年も経ってるのよ、あの子はジェイと前に進んでるわ」
「いや、あいつはジェイのこと愛してない」
「どれだけ確信あるの?」
「100%だよ」
立ち上がって部屋を出た。
プールサイドに行って、遠くの方に2人いた。
近づいたら、ジェイとジャンナ・フローレス…キスしてる、あいつ、キス返してるじゃん。
怒りで拳握りしめた、あいつのこと殴りたくなった。
でも、ジャンナ・フローレスもキスしてるってことは、あいつは望んでるってことだ。
遠くから2人見てたら、離れて、ジェイがあいつの耳元で何か囁いて、ジャンナ・フローレスがクスクス笑ってる。
ジェイが突然どっか行っちゃって、あいつ1人になった。
ジャンナ・フローレスに近づいて、向きを変えさせた。
「マジ、ビビったじゃん」
「ジェイと仲良さそうにしてるね」
「アレクサンダー・マックイーン、そんな気分じゃない…」
「キスしてるの見たよ」って、話を遮った。
「ストーカーでもしてたの?」
「いや、たまたま通りかかって、お前らがキスしてるの見たんだ、ジェイがお前に触ってるのも」
「何が言いたいの?」
「まるでビッチみたいだった」って言って、ジャンナ・フローレスが俺をビンタした。
「もうビンタするの飽きないの?」
「あなたみたいなクズがビッチと一緒にするなんて、スカイラーとは違うの。あなたは6年前に私を捨てたんだから、私が誰と一緒になっても文句言う権利ない。覚えてる?17歳の時、あなたの従兄弟にレイプされたこと、私はあなたに全てを捧げた、心も魂も身体も、感謝知らずのクソ野郎。
今や有名人になって、私を評価できると思ってるの、あのクズスカイラーのとこに帰って、私から離れて」
「じゃあ、もう終わりだな、二度と邪魔しない」って言って、立ち去った。
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「アレクサンダー・マックイーン、やめて!」キンバリーが言った、怒りで部屋をめちゃくちゃにしてた。
椅子を壊して、滑って転んで、久しぶりに泣き始めた。
キンバリーが隣に座った。
「何があったの?」
「あんたの言う通り、あいつはもう俺のこと愛してない」
「分かった、説明して」
「ジェイとキスしてるの見たんだ」
「言ったでしょ、アレクサンダー・マックイーン、言ったでしょ」
「まだ俺のことめっちゃ愛してると思ってた」
「まだ愛してるの?」
「キンバリー、俺はあいつのこと、自分の命よりも愛してる」
「じゃあ、なんで捨てたの、そんなに愛してるのに」
「俺はそんなことしたくなかった、無理矢理させられたんだ」
「何があったか教えて」
「ジャンナ・フローレスを離れた理由は…
続く