第43章
アレクサンダー・マックイーンの視点
アシュリーとの遭遇の後、街を散歩することにしたんだ。
見つからないようにマスクをつけた。
周りを見渡すと、どの看板にも俺の写真が、どの壁にも俺の顔があった。
アレクサンダー・マックイーン、最も人気のある、才能ある歌手。
欲しいものは全部手に入れたけど、まだすごく空虚だった。
ポケットが震えた。スマホだ。確認したら、スカイラーから「帰ってきて」ってメッセージだった。
スマホをポケットに戻した。
「キャー、アレクサンダー・マックイーンだ!」 誰かが大声で叫んだ。
小さな女の子だった。どうやって俺だって分かったんだ?マスクしてるのに。
そしたら、分かった。右腕にある俺のシグネチャータトゥー、隠すの忘れてた。
大勢の人たちが俺の周りに集まり始めた、特に女の子たち。
俺は彼らから逃げ出した。スマホを取り出して、運転手に電話した。
隠れようとしてたら、一瞬彼女を見たんだ、それから消えちゃった。
彼女を探したかったけど、運転手が車で到着した。
「旦那様、乗ってください、みんな来てますよ」
周りを見渡したけど、彼女はいなかった。俺の目はごまかされてたのかな?
諦めて車に乗った。
ジャンナ・フローレスの視点
彼が車に乗って走り去るのを見た。
よかった、彼に気づかれなくて。もし会ってたら、ビンタすることになっただろうな。
家に帰ろうと振り返ったら、フードをかぶった誰かにぶつかっちゃったんだ。
「ごめんなさい」って言った。
「大丈夫、俺も悪かったし」
彼はフードを外した、俺の目は衝撃で大きくなった。
「ジェイデン・ケネディ!!」 驚いて言った。
「シー、大声出すなよ、見つかっちゃう」
「ごめん」って小声で言った。
ジェイデン・ケネディは、史上最大のミュージシャンであり俳優の一人だ。
「なんでここにいるの?」
「隠れてるんだ、お前と同じように」
「あたしは隠れてないよ」って言ったら、彼はクスクス笑った。
「じゃあ、なんでここにいるんだ?」
「自分のことは置いといて、有名人はお前でしょ」
「まあ、この地元のレストランで大好きな食べ物を買おうとしたんだけど、ファンに見つかっちゃったんだ」
「うー、有名人の人生って、一人で過ごす時間がないんだね」
「そういうもんだよ。それで、どこに行くんだ?送ってくよ」
「家に帰るわ、送ってもらう必要はないよ」
「分かったけど、名前教えてくれない?」
「ジャンナだよ」
「いい名前だね。分かった、じゃあ、もう邪魔しないよ、バイバイ」って言って、彼は去っていった。
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次の日。
アレクサンダーの視点
「誰を見たって?」ってブライアンは困惑したように尋ねた。
「ジャンナを見たんだ、少なくともそう思った」
「思った? アレクサンダー、昨夜は酔ってたのか?」
「いや、散歩してたんだ、そしたら女性ファンに見つかって、逃げ出したんだ、その時に一瞬彼女を見た」
「本当に酔ってなかったんだよな?」って彼はまた聞いてきたから、俺は目を回した。
「酔ってないよ」
「分かった、もし本当にジャンナだったら、どうするんだ?追いかけるのか? そんなの無理だって分かってるだろ」
「ああ、きっと俺のこと嫌ってるだろうな」
「あの小言屋がまた吠え始めるだろうな」
「分かってるけど、まず本当に彼女だったか確認しなきゃ」
ジャンナの視点
「ねえ、聞いて!」 ジャマルとアシュリーの前にダイニングテーブルに座って言った。
「何?」
「あのさ、2人が寝室でイチャイチャしてる間に、あたしは散歩に行ってジェイデン・ケネディを見たんだ」
「マジで?」 アシュリーは驚いて尋ねた。
「うん、彼も隠れてた」
「ちょっと待って…隠れてるってどういうこと? お前も隠れてたの?」 ジャマルはため息をついた。
「アレクサンダーを見たの」
「あのクソ野郎、あんなバカなクズに会ったら、ぶっ飛ばしてやる」ジャマルは怒って言った。
「ジャナ、彼のことは一秒も考えないで、あんなの価値ないんだから」アシュリーは言った
「本当にそうだよね、大嫌い」
「彼のことは考えないで仕事に行きな」
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病院に入って、まっすぐ自分のオフィスに行った。
「ジャンナ、ニュースがあるわよ」 アンナが近づいてきて言った。
「何?」
「実は2つあって、1つは、医療部長が婚約した娘さんのためにパーティーを開くことになって、私たち全員が招待されたの」
「いいね」
「2つ目のニュースは、あなたのオフィスにたくさんお花があるの」
「お花?」
「そう、確認してみたら?」って言って彼女は去った。
誰があたしのオフィスにお花を?
アンジェロじゃなければいいんだけど、彼のこと好きじゃないって言ったし。
自分のオフィスに行くと、本当にお花がいっぱいだった。
テーブルにカードがあって、手に取って読むと、こう書かれていた。
「灰色の瞳を持つ女性へ」って声がして、振り返った。
「あなた?」
T.B.C