回避
クレメンタインの視点
部屋から顔を出して、フィンが来るのを待ってたんだ。まだ来ないし、もしかしたら授業に捕まってるのかも。
「クレメンテ」 ヴァンが私に話しかけてきたから、そっちを見た。私の隣に座って、外を見てたよ。
「ずいぶん外見てるけど、フィンのこと待ってるの?」 そう聞いてきたから、私は頷いた。
「パパと一緒だって聞いたけど、夕食の後のこととか話してるんじゃない?」 彼はそう言って、椅子に凭れかかった。
「もう3日もいないんだもん」 私はただそう言っただけ。
「寂しい?」 って聞いてきた。彼を見て頷いた。
「あいつのこと、よくわかんないんだよね、いきなりいなくなっちゃっし」 そう言ってから、前を見た。
「そういえばさ、夕食に出られなくてごめんね」 私は首を横に振った。
「大丈夫だよ」 私はそう言って、深呼吸した。
「お父さんはフィンのこと、怒ってると思う?」 って聞いてみた。
「いや、6人兄弟の中で、フィンが一番のお気に入りだよ」 ヴァンはそう言ったから、じっと見つめてしまった。嫉妬心は全然なかった。彼はまだ自分が言ったことに誇りを持っているみたい。「フィンとはもう会った?」 って聞いてきた。
「まだ」 私はそう言って深呼吸した。「夕食の後、部屋に連れてってくれてから」 って言ったんだ。
「あいつ、会ったら話してやる」 そう言って笑った。彼は私の後ろを見てたから、私も後ろを振り返ったら、座ってるところからフィンが見えたんだ。すごく会いたかった。でも、彼の顔には感情が全然なかった。私にさえも目を向けないで、部屋にまっすぐ入って行って、自分の席に座った。ヴァンと私はフィンの視線を追って、彼が椅子に座るまで見てた。まだ私を見ていないフィンにずっと目を向けてた。何か変なことでもあるのかな?
ヴァンが私を見た。
「ちょっと話してくる」 って言うから、私は頷いて、またフィンを見た。ヴァンがフィンに近づいて行ったけど、フィンは無視してる。ただ黒板を見てて、誰も聞いてないみたいだった。胸がドキドキして、フィンがやってることに悲しくなったんだ。
一体何が起きたの? なんでフィンは急に冷たくなっちゃったの? 3日間も会ってないのに、すごく会いたかったのに、いざ会ってみたら、変な感じになっちゃったんだ。立ち上がって、部屋を出て行こうと思った。部屋から出た瞬間、涙が止まらなくなった。何が悪かったの? 私、何か悪いことした? 誰かが言ってた? フィンに何が起きてるの? こういうの本当に苦手なんだよね、私にとって大切な人が私を避ける時、考えすぎて、自分を見失っちゃう。歩きながらうつむいてたら、誰かとぶつかってしまった。泣いてるところを見られたくなかったんだ。自分の弱いところは見せたくない。どこで間違えたのか考え続けてたら、ぶつかった衝撃で痛みを感じて、顔を上げた。
クリードと目が合った。彼の冷たい表情が、優しい顔に変わってた。彼を横に通り過ぎようとしたら、また私を遮った。彼を見た。
「なんで泣いてるんだ?」 って聞いてきた。私は首を振って笑った。
「ただ、家に帰るところだっただけ」 って言った。
「嘘つき」 彼はそう言って私の手首を掴んで、どっかに引っ張って行った。私は大人しく従った。彼は私を廊下を通って、あまり生徒が通らない図書館に連れて行ったんだ。
「教えて」 って言ってきた。私はただ笑った。
「別に約束とかないし」 そう言って笑ったんだ。
「目が赤いぞ。まさか、目の充血ってわけじゃないよな」 私は深呼吸した。
「ただ、ちょっと寂しかっただけ」 嘘をついた。彼は私の目をじっと見てた。
「おじいちゃんに会いたいな」 嘘をつき続けた。彼が何か言いかけたとこで、誰かが私を呼んだんだ。
「クレメンタイン」 ジョー会長が私を呼んだ。彼のオーラは暗くて、私をじっと見てる。緊張してきた。起きてはいけないこと、私に何が起きてるんだ?
「私のオフィスに来なさい。話がある」 クリードが私を見た。彼はまだ私の手首を掴んだままだ。
「行きます」 ジョー会長はクリードを見た。
「僕は反対だ、何もできない」 クリードはジョー会長に冷たく言った。会長は反論すると思ったけど、深呼吸をして頷いて歩き始めた。私たちはすぐに彼を追いかけた。何が起きたんだ?