チャプター29 ブラッドムーンが奪われた
マジで悪魔の登場は予想外だったよね。ワンと俺、まじでまだ状況把握できてなくてさ。そしたら、なんか風がビューって俺らの周りを吹き荒れて、気づいたらブラッドムーンがさ、悪魔の手の中に落ちてたんだよ。「おいおい、何やってんだよ?!」悪魔の目的が何であれ、ブラッドムーンを連れて行かせちゃダメだろ…。
「ヘゼ、何やってんだよ?!」ブラッドムーンがヘゼに連れ去られそうになって、ワンはマジギレ。「まさか、マジでそうだってこと…? ブラッドムーンのピュアブラッドが役に立つっていうのは…え、まさか! フィリーを操ってんのはヘゼかよ!」「生意気な口きくな!」悪魔はめっちゃ怖い声で俺とワンをビビらせてきたけど、何なの? 結局どういうことなの? 悪魔が手のひら返したってこと?! ワンと敵対するつもり? ワンの方見たら、ワンも俺の方見てて、理由を探ってる感じだった。
「驚くことないよ。フィリーは俺が操ってるし、それに…ワン、お前も知ってるだろ、ブラッドムーンの血って最初3口が毒血なんだよ。最初の1口は猛毒で、2口目は薄まって…3口目は全く毒ないんだ。それ以降はピュアブラッド。ハハ、お前らはピュアブラッドが何に使えるか知らないんだろ? しかも、ブラッドムーンのピュアブラッドだぞ!」「あーあ、まじで」悪魔はちょっと荒々しい感じで、なんか薄暗い雰囲気が漂ってて、ブラッドムーンを手に入れてめっちゃ嬉しそうに笑ってんだよ。マジで嫌な感じ。今まで見た悪魔と全然違う…。なんか闇が深くて、もしかしたら吸血鬼より怖いかも…これが悪魔の本当の姿なの?!「ヘゼ様、今回は何のために来たのか知らないけど、とにかく俺のこと利用するなら、覚悟しとけよ!」フィリーは死んだみたいな顔で、めっちゃ冷静なのに、悪魔に負けないくらいの圧迫感だった。
俺、マジで目撃するタイミング悪すぎじゃね? 何かいいことあったっけ? ブラッドムーンのピュアブラッドが何か特殊なことに使えるから、悪魔はブラッドムーンを奪ったのか?! だったら、なんで今ブラッドムーンを連れてって、フィリー使ってんの? どうやって使ったんだよ?! 意味わかんねー。色々考えてたら、悪魔は煙になって消えちゃった。別に考える必要もないんだけど、ワンとフィリーは冷静でいられるんだな。多分、何かおかしいって気づいてんだろ。あっ、下でフォン・ユンハンが待機してる!「ワン、フォン・ユンハンは?!」
「追い返したよ。もしそうしなかったら、悪魔を見た時に帰っちゃうだろ」ワンは細い足を動かして、ソファーの方に行って、そこに座った。いつの間にか手にゴブレット持ってて、血が入ってた。さっきは霊力使ったから、今補給してんだな。なんか余裕ある顔してるけど、目には心配の色が滲んでる。
「ワン、この件、色々おかしいよね? 多分、ロランも気づいてると思うんだけどさ。悪魔はいつ俺を利用したのか、なんで俺を利用したのか、なんでこのタイミングでブラッドムーンを連れて行ったのかとか、マジで色々考えちゃうよね。でも、ワン、一番大事なのは、ブラッドムーンのピュアブラッドが何に使えるかってことじゃない?!」フィリーは心の中の疑問を全部吐き出してたけど、最後の言葉はマジで衝撃的だった…。確かに、ブラッドムーンのピュアブラッドは何に使えるんだろ? 何ができるんだろ? 悪魔は今、サタンの側近で、サタンの手伝いしてるから、物には困ってないはずだし、あいつみたいなやつは、何かめっちゃ大きな企みがあるはずだし…。
「心配するな。悪魔が急に現れたり、あんな風になったり、色々変なことだらけだけど…俺は悪魔は悪いやつじゃないと思うよ」ワンは悪魔があんなやつじゃないって思ってるんだけど、さっきのあの恐ろしい顔とか、急に変わった態度とか、全部演技だったとしたら、マジですごすぎる。
その頃、悪魔は魔界に帰ってきた。悪魔は自分の寝室を開けて、ブラッドムーンをベッドに置いて、優しく見つめてる…。ブラッドムーンの顔にかかってる髪を耳の後ろにかけたら、ブラッドムーンは悪魔の手を掴んで笑顔で言った。「悪魔様は、どうして俺を連れて行きたかったんですか? 俺のピュアブラッドって、そんなに価値があるんですか?」ブラッドムーンは、自分のピュアブラッドがどれだけすごいのか全然知らないし、自分のピュアブラッドが有名な吸血鬼がみんな欲しがるものだとも知らない。
「愛しいブラッドムーン、ゆっくり休んで。明日の朝、全てわかるよ…おやすみ」悪魔はそう言って、ブラッドムーンの額にキスして、笑顔で去っていった。
ブラッドムーンは、悪魔が来た時に実は起きてたんだよね。その後のことも知ってるんだけど、悪魔に悪い気は全然感じなかったから、悪魔と一緒に行くことにしたんだ。ぶっちゃけ、自分のピュアブラッドが何に使えるのか知りたいっていう気持ちもあったんだよね。大人になってから、自分の血がそんなにすごいものだって知らなかったし…。でも、いつ悪魔はフィリーを利用したんだろ? それは知らないけど! ブラッドムーンは考え事してたら眠くなっちゃって、魔界に帰ってきたから、当然リラックスして、すぐに夢の中へ…。
次の日の朝—
「ん〜…」ブラッドムーンは起て、伸びをして、布団を足で蹴っ飛ばして、髪を掻きむしりながら、裸足でバスルームに向かった。鏡で自分の顔を見たら、マジで魂が抜けそうになった…。鶏の巣みたいな髪型で、いつの間にかキャミソール着てるし、目の下にはクマがすごい。マジで女子力ゼロじゃん! ブラッドムーンは急いで洗面台に置いてあった歯ブラシを手に取って、歯を磨き始めた。それから顔を洗って…服がシワシワなのを発見。何か着れるものがないか探したら、服入れにキレイな女物の服が入ってるのを発見! それを着てみたら、めっちゃピッタリ! まるで自分のために作られたみたい…。白いワンピースで、ちょっとフリンジついてて…襟にはラペルがついてて、ブラッドムーンにはブランドとか全然わかんない。急いで鶏の巣みたいな髪を整えて、簡単に縛って、ドレッサーの上に化粧品があるのを見て、使ってみた。色々準備してたら、誰かがブラッドムーンが準備できたのを知ってたみたいで、ドアがノックされた。「ブラッドムーン姫様、悪魔様がお待ちです」
ブラッドムーンはドアを開けて、執事みたいな男と一緒に部屋を出た…。執事みたいなやつはエルフらしくて、めっちゃ尖った耳が証拠! 透明な羽はないけど、まあ、ブラッドムーンはまた妄想し始める…。実は、ブラッドムーンはあんまり色んな種族を見たことないんだよね。魔界会議は種族にオープンだけど、会場を守るためにほとんど見たことないから、見たことない種族にはすごく興味があるんだ。執事に連れられて、めっちゃデカいホールに行ったんだけど、真ん中にめちゃくちゃデカいテーブルがあって、周りにはシェフがいっぱいいて、色んな種族の人々が座ってる。ここは食堂だ。うわ、オレンジ色のクリスタルシャンデリアがキレイ。イギリス風のデザイン!
「ブラッドムーン、こっち、こっち」悪魔はブラッドムーンに手招きして、自分の席に座るように促した。そして、ブラッドムーンの席は悪魔の右下…。ブラッドムーンは冷や汗をかきながら、周りにいる人たちを見て、めっちゃ緊張した。特に、みんなブラッドムーンのこと見てるし! 中には知ってる人もいて、悪魔王の忠臣とか知ってるし、悪魔王より一回りくらい年上に見える、めっちゃ目が悪い老人がいるんだけど、メガネかけてるし、魔界の軍事力を持ってるやつなんだろうな。ハハハ、名前は覚えてないけど。この人たちを見て、ブラッドムーンはゆっくり自分の席に向かった。
「さあ、食べろ!」悪魔の命令で、食べたくなくても食べないといけないんだけど、料理がマジで豪華…。マジでイギリス風じゃん! ブラッドムーンに慣れさせるため?!「悪魔様、次質問してもいいですか?」軍事力持ってる老人が言った。
「聞いちゃいけないってわかってるなら、聞くな。お前ならわかるだろ」悪魔は相変わらず優雅に朝食食べてるけど、言うことはめっちゃ圧迫感あるし、隣に座ってるブラッドムーンは震えが止まらない。「悪魔様、聞いちゃいけないことってわかってても、聞かなきゃいけないと思います。だって、みんなの疑問なんで」老人はマジで怖いもの知らずだな。聞きたくないってわかってて、ブラッドムーンについて聞きたいんだろうな。
「さあ、お前ら老害ども、何か問題でもあるのか? いいよ、教えてやろう。もうすぐ『モンティバトル』があるんだけど、ブラッドムーンは当然、一番で出席するんだよ!」マジで『モンティバトル』のためだったのか! でも、こんな大回りして連れてくる必要ある? フィリーに話せばいいじゃん。絶対そんな単純な話じゃないだろ! もちろん、この老害どもは、悪魔がブラッドムーンを捕獲したってこと知らないから、当然、色々疑問に思いながらも、安心して食事してるけど。
『モンティバトル』があるからブラッドムーンを連れて行くってことは、多分、そんな単純じゃないはずだから、人間の世界のフィリー達一行は、もう荷造りして、魔界に行く準備してるみたいだ。