第24章
アヴィエナの視点
「うわっ!」スクービードゥーのめっちゃ怖いとこで、思わず心臓止まりそうになったんだけど、代わりにリバーの顔が目に飛び込んできた。食べてたポテチが吹っ飛んだ。
「何だよ、アヴィエナ?」リバーは俺を睨んだ。
「どいて、リバー」俺はリバーを押し退けて、画面を真剣に見つめた。
「まだ家に数時間しかいないのに、もうこんな散らかして」って、リバーが嫌そうな顔するから、思わずくしゃみが出ちゃって、横のゴミに目がいった。
俺はただ真剣に見てたから、リバーが小言を言ってくるのは無視した。
1ヶ月経って、俺は2人だけの生活に慣れたかなって思う。まるで一人暮らしみたいだけど、もちろん、リバーっていうウザいやつも一緒だけど。
「うるさいよ、テレビ見てるんだから、そっちの声の方が聞こえるんだけど」俺はリバーにうんざりして、彼に睨まれた。
「だってさあ?お前、ペントハウスをゴミ捨て場にしてるじゃん」ってリバーは文句言ってきた。マジで俺が悪いから、ただ流した。
「はい、新しい服買ってやったぞ」リバーは俺がよく着る、キャラクターのプリントされた服を渡してきた。思わずリバーのこと見つめて、嬉しくて抱きついた。
「ありがと!」特に、スクービードゥーのぬいぐるみが入ってるのを見て、めっちゃ笑顔になった。リバーは、俺が最近スクービードゥーにハマってるの知ってるから、いつも買ってくれるんだよね。
俺はニヤニヤして、リバーと一緒に片付けを手伝うことにした。
一緒に夕食を食べた。これも珍しい。だって、リバーは最近、めっちゃ早く帰ってくるから、一緒にご飯食べる機会が増えたんだ。俺が夕食作って、リバーが俺の散らかったものを片付けてくれた。俺らはよく犬猿の仲だけど、なんだかんだで仲良いんだと思う。
リバーのことじっと見つめた。そろそろリバーをバギオに連れて行こうかなって考えてたんだ。家族はもうそこにいるんだけど、俺にリバーを連れて来いってうるさいし。
まだリバーに一緒に行こうって誘うのは、ちょっとためらってた。
「何?じろじろ見て」リバーが聞いてきたから、俺は口を開けた。話そうと思ったんだけど、結局やめた。
「どうしたんだよ、女?」リバーが聞いてきたから、俺は肩をすくめて、食べるのを続けた。
終わってから、俺らは寝室に行った。俺はリバーの頭をマッサージしながら、ネットを見てた。ミセス・デル・モンテの投稿がまたSNSで拡散されてて、胸が締め付けられる感じがした。またこの話題かと思って、顔をしかめた。
「どうした?」リバーは俺が顔をしかめるのに気づいて聞いた。俺はただ首を横に振った。大したことじゃないんだけど、マジでイライラするんだよね。
俺は何もしてないのに、リバーは俺のスマホを取り上げた。
「ミセス・デル・モンテは本当にデマを流すのが得意。またガバナーの愛人のことで妄想してる」俺は、リバーが眉をひそめるのを見て、気まずい笑いを浮かべた。
「私、あのパーティーに行ってないんだけど!」リバーの顔にイライラが滲み出てるから、俺は言った。
「私たち、話途中で終わってないんだけど!」俺もなんでこんなに弁解してるんだろ。
「知ってるよ。ミセス・デル・モンテを訴えよう」リバーが言うから、俺は口を開いた。
「いや!もう慣れたから。大丈夫だよ。デマって、特にヘイトコメントとか、SNSでめちゃくちゃ拡散されてるし」俺は笑ってリバーを見た。リバーはスマホを絶対に手放さなくて、自分の弁護士に電話してた。どれだけ止めようとしても、弁護士に、俺についてヘイトコメントをしたり、デマを流してるやつらを訴えるように言ってた。
「時間の無駄だし、注目されるだけだよ。そんなの、意味ないって」俺はそう言ったけど、もう涙が溢れてきそうだった。
いつも慣れたって言ってるけど、ホントは全部、あのコメントが心に刺さるんだ。まるで、家族の日とかに、クラスメイトにからかわれた時のこと思い出すみたい。カードをくれるママもパパもいない日とか。そういうの全部、知らないやつからのたった一つのコメントで思い出されるんだ。
「ありがとう」リバーに抱きしめられて、自分の顔がリバーの胸に埋まっていくのに気づかなかった。涙を隠しながら。
リバーは俺の髪をクシャクシャにした。俺は、リバーの腕の中で寝てしまったことにも気づかなかった。
次の日、起きたら、テーブルにご飯が用意されてて、リバーはシャワーを浴びてた。リバーがめっちゃフレッシュなのを見て、ちょっとむかついた。もうリバーの香りがしてるし。
「今日休みじゃなかった?」俺は聞いた。
「行くの?」俺はがっかりしたくないんだけど、そんな風に聞こえちゃった気がする。
「今日はアヴィエナのアシスタント。早くしろ、もうすぐ撮影始まるぞ、奥さん」リバーが言うから、俺は笑顔を隠すために、じっと見つめるしかなかった。
「別にここにいれば?」俺は、まだ首を横に振って、笑顔が広がり続けるから、リバーに背を向けた。
「お前が休息だ」リバーはそう言ったから、無視した。甘すぎるのは体に悪い。
リバーは、今日一日アシスタントするって本気だった。俺が車から降りる時に、リバーが荷物を持ってくれた。リバーは、俺のために車のドアを開けることまでしてくれた。
「そんなの、しなくていいのに」俺は言った。テッシーの仕事には、そんなの含まれてないし。リバーは自分の仕事で忙しいのに。
リバーは何も言わずに、俺の荷物を拾った。俺は、挨拶してくれた人に、気まずい笑顔を向けた。
いつも通り、エンタメ会社のCEOがいるから、みんなまた混乱してる。
「おはようございます、社長!来るって言ってなかったのに、この番組のディレクターが言って、リバーが俺の荷物を持ってるのを見た。
「妻と一緒なんだ。気にしないでくれ。今日は彼女のアシスタントとして来ただけだから」リバーが言うと、それらを聞いた何人かの目が一気に開かれた。誰かが、リポーターにこれについて知らせるんじゃないかって囁いてた。俺は首を横に振って、彼らをやり過ごした。
「セリーナは今どこだ?もう番組始まる時間なのに!女優たちはもう来てるのに、司会者がまだ来ないってどういうこと? 」ディレクが聞いた。俺は恥ずかしいの避けられない。いつも早く来てるし。それに、俺はまだ、ここにいる唯一の女優。
スタッフの中には、司会者や番組のゲストに電話をかけながら、すぐに混乱してる人もいた。
俺は、番組の最前列に座ってるリバーのことを見た。
「何で俺のこと睨んでるんだ?」リバーは、俺に座れって言ってるみたいに、自分の太ももを叩きながら聞いてきた。そんなことするかよ。俺らは演技してるのは知ってるけど、特にリバーのこととかで、しばらくネットで俺の名前が見られることになるようなことにはしたくないんだ。
「番組に混乱を招いてる!」俺はしかめっ面で、リバーの隣に座った。
俺が言ってることには耳を傾けず、リバーは、下がってきてるチューブトップを直してくれた。
「服、大丈夫?シャツと、もっと楽なやつ持ってきたぞ」リバーが言った。
「大丈夫」俺は言った。しばらくは我慢できる。
「お前が大丈夫なら、俺も大丈夫」リバーはそう言ったけど、着てたコートを脱いで、俺の足の上にかけた。俺は顔を赤らめて、それも取らなかった。
俺らが待ってる間に、もっと多くの人がリバーに近づいてきた。それは、俺にとってはいつものこと。
お姉さんローズとテッシーは、今日いない。お姉さんローズは、ギルバートと一緒に旅行に行くことになったから、俺に付き添えないって言ってた。たぶん、またよりを戻したんだと思う。テッシーと一緒だったらよかったんだけど、リバーがいるから、休ませてあげた。俺は笑顔で肩をすくめた。
番組もすぐに始まった。みんな紹介されて、俺はカメラと、一緒に番組に出てる俳優たちに笑顔を向けた。リバーが、俺のことすごく誇らしげに見つめてるのを見て、こっそり顔をしかめた。
番組が終わるまで、ずっとそんな感じだった。リバーのことで恥ずかしくなるのか、何なのか分からなかった。
次の撮影では、映画のシーンが撮影される公園に向かった。
「水」俺はリバーの方を見て言った。
「アヴィエナ様は水がお好き」スタッフが叫んだ。
「いや。大丈夫。リバーが外で買ってきてくれるから」俺は可愛く微笑んで言った。リバーをからかいたいだけ。たまには、リバーをからかうのは楽しいんだ。リバーが怒ってるときの顔は分かりやすいんだけど、今は見えない。
アシスタントの顔だって?
俺は、リバーがイライラした顔もせず、立ち上がったのを見てため息をついた。俺は、リバーがセットから出ていくまで、彼を見つめていた。
誰も俺に話しかけてこなかったので、リバーが早く買ってくれるように、彼にだけテキストを送ることができた。
リバーが戻ってきたときには、もう水を持ってた。
「何でそんなに時間かかったの?喉が渇いて死ぬかと思った」俺がからかうと、リバーは笑った。
「店が遠いんだ。ごめん」リバーが言うから、思わず彼のことを見てしまった。俺は彼のことを見つめてた。だって、俺ら2人だけでイライラするのは、俺だけみたいなんだもん。
その撮影の後、昼食が俺ら2人のために用意されてた、いや、リバーのため?俺は遠慮した。だって、リバーがいると、明らかに混乱するから。
俺は、自分のテレビドラマのセットの近くで昼食をとった。俺はメガネと、もちろんキャップをかぶってた。俺らのせいで、何人かは気が散ってる。ま、俺はキャップとメガネのせいで、リバーは顔のせいで。
人々はいつも、リバーのことを見て二度見する。二度見だけじゃなくて、じっと見ざるを得ない人もいる。
俺は、人々の視線を批判することに集中できなくなった。だって、食べるのに忙しかったんだもん。食べ終わったときに、男が写真をお願いしに近づいてきた。
「アヴィエナさん!アヴィエナさんですよね?写真撮ってもいいですか?俺、甘い家、特にあなたのファンなんです」男が言った。それのせいで、飲み物を飲みそうになってむせちゃった。「甘い家」での俺の役は、めっちゃセクシーなんだよね。あれはやるつもりじゃなかったんだけど、お姉さんローズが、あれでたくさんお金が入るからって言い続けてたから、結局引き受けたんだよね。
リバーが眉をひそめるのが見えた。特に、男がリバーに写真をお願いしたとき。俺はまだ笑ってないのに、もう撮られてた。リバーは、ただシャッター押しただけみたいで、もう終わってた。
「ちょっと。ブレてるよ、お兄さん!写真に写ってるの、俺しかいないじゃん!」男が叫んだけど、リバーと俺は、リバーが急いでたから、もうそこを離れてた。
「性格悪いね」俺はリバーに目を細めて言った。
「俺は性格がいいなんて言ってない。俺のものは俺のもの…お前もな」