第11章:大邸宅
シャ・サマーズの視点:
車から降りて、ケイン・ウィルソンがこんなデッケー家に住んでるって事実に慣れるのに時間がかかって、マジでアゴ外れそうになった。家どころじゃない。豪邸だよ!しかも超キレイだし。ケインがこんなにお金持ちだったなんて、マジで想像もしてなかった。大学の金持ちグループは、新しい限定グッチバッグとか、ロレックスの時計とか、BMWとか、自慢するチャンスを逃さないんだから。でもケインは、自分がこんなにお金持ちだってことを、今まで全然人に言わなかったんだよね。
ドキドキしちゃった。アイツ、あたしをメロメロにしたいだけじゃん。
豪邸は全部黒で、超モダンで、マジでキレイ。2階のほとんどはガラス張りで、外壁は黒いレンガっぽいテクスチャ。全部黒なのに、全然「不気味な感じ」じゃないんだよね。むしろ、完璧に洗練されてて、もっと豪華でゴージャスに見える。
ケインがそばに来て、あたしの顎の下に指を当てて、開いた口を閉じてくれた。顔が真っ赤になっちゃった。だって、明らかにアイツの家にマジ見してたんだから。でも、しょうがないじゃん。こんなデッケー豪邸、見たことないんだもん。ヘレナおばさんとジョンは、これに比べたらみすぼらしい家に住んでるようなもんだし。両親が死ぬ前だって、あたしらもそこそこ裕福だったけど、こんな立派な家は持ってなかったし。マジでビックリしたんだよね。
「気に入った?」ってケインが聞いてきて、ニヤッとしてる。また頬が熱くなってきた。
「うん!スゴい!」って、あたし、どもっちゃった。あたしらはしばらくそこに立ってた。ケインはずっとあたしを見てて、あたしは下を見てた。ケインが咳払いして、あたしの手を自分の手で包んで、また心臓がドキドキし始めた。あのドキドキがまた来た。変な気持ちで、鼓動がどんどん速くなっていく。
「さ、中に入ろう」ってケインが言って、あたしを引っ張って行った。家に入ると、外から見るよりさらにデカく感じた。内装も超キレイでゴージャス。壁には色んなものが飾ってあって、ほとんどが肖像画だった。ドアは全部黒で、窓にはキレイなシェードがかかってて、ケインはどのコーナーにもすっごいキレイな花瓶を置いてる。テレビとかファッション雑誌とかで見る、あのキレイな家にそっくりだった。ケインはあたしをリビングに案内してくれたんだけど、マジで居心地よかった。あたしは、そのスゴく良く出来た内装から、全然目が離せなかった。誰かが、マジで力を入れて作ったんだなって感じ。
「一人暮らし?」って、つい聞いちゃった。マジか!もしかして一人暮らし?そしたら、マジ気まずいじゃん。ケインはクスクス笑って、あたしの方を向いた。
「いや、実は—」って言いかけたところで、ブライソンがリビングに乱入してきて、玄関のドアをドーン!って閉めた。
「よお、ケイン!どこ行ってたんだよ—」って、途中で止まって、あたしを見て、首をかしげた。あたしのボロボロの姿を見て、目が細くなってる。あたし、精神病院から逃げてきたみたいに見えるだろうな。髪の毛はボサボサだし、裸足だし、パジャマだし。こんな格好であたしがリビングにいたら、誰だってビックリするよね?あたし、また顔が赤くなっちゃった。今度は超恥ずかしい。
「あ、えっと、シャ?来るって知らなかったよ」って、ブライソンは困惑っていより、驚いた様子。あたしはブライソンの視線に耐えられなくて、何を言えばいいのか分からなくなっちゃった。あたし、なんでここにいるんだ?
「プライベート邪魔してゴメン。でも、朝にはいなくなるから。今夜だけだから」って、あたしは、自分の存在が迷惑かもしれないって思って、恥ずかしそうに言った。でもケインは、全然迷惑そうな顔してないんだよね。むしろ、めっちゃリラックスしてるみたい。あたしがモジモジしてるのを見て、ケインはブライソンを睨んで、ブライソンは黙って、あたしとケインを交互に見つめて、頭にデカいハテナマークを浮かべてた。
「あ、えっと、大丈夫だよ。気にしないで」って、ブライソンはすぐに言って、手をヒラヒラさせた。それから、ケインに、あたしには全然意味が分からないような顔で視線を送った。イライラした顔?あたしがここにいるのが嫌なの?それとも、あたしがウロウロしてるのが気に入らないの?
「えっと、ケイン?ちょっといい?失礼します!」って、歯を食いしばって言って、ケインの腕を掴んで、リビングから引っ張り出した。ケインが返事する暇もなく、あたしはただそこに、アホみたいに突っ立ってるだけだった。
えーっと、ブライソンとケインは一緒に住んでるんだ。で、ブライソンはあたしを見てビックリしてるけど、正直、シャ、誰だってそうするでしょ?多分、めちゃくちゃ怖がらせちゃったから、明日大学で、あたしのこと無視するだろうな。
あたしが自分を責めて立っていると、優しそうな顔のおばあちゃんが、リビングのドアに現れた。白いボタンダウンシャツと黒いペンシルスカートを着てて、その性格にすごく似合ってる服装だった。銀色の髪の毛はキレイなお団子にまとめられてて、キレイな緑色の目をしてて、すごく優しそう。
あたしは、そのエレガントな姿にちょっと居心地悪く感じた。まだパジャマだし、髪の毛はボサボサで色んなとこから飛び出してるし、多分、感電したみたいに見えるだろうな。乞食が家に入ってきたとか思われても、全然驚かない。
「あなた、誰?何か手伝えることある?」って、優しい口調で聞いてきたから、あたしの心は落ち着いた。少なくとも、家から追い出されることはなさそう。ふー。
「あ、シャです。ケインと一緒にいます」って、ちょっと遠慮がちに答えた。だって、まだその人にすごく影響されてるんだもん。でも、次に来たことが、あたしをビックリさせたんだ。幸せそうな光が目に宿って、満面の笑みが顔に広がったんだから。
「ケインと?!まあ、なんてこと!ごめんなさいね、あなた。何か持ってくればよかったわ。何が飲みたい?」って、あたしをソファーに座らせながら、あたふたしてる。
「別に!大丈夫です」って、あたし、緊張してクスクス笑った。その人は、あたしの返事を聞いて、顔をしかめた。
「あら、あなた!言ってちょうだい!ケインが家に連れてきた初めての女の子なんだから。特別な人でしょうね」って、満面の笑みで言ってきたから、あたしは頬が赤くなって、もっと緊張してきた。でも一方で、自分が彼が家に連れてきた初めての女の子だって聞いて、心があったかくなった。期待しすぎちゃダメ!あたしが行くところなかったから、ここに連れてきただけなんだから。
「えっと、あ、うー、そ、そんなことないです。友だちです。うん、ただの友だち!」って、あたしは自分に言い聞かせるように、めちゃくちゃどもりながら言った。本当に自分を納得させようとしてるのか、それともその人に?その時は、分からなかった。緊張がピークに達してた。
その時、ケインが会話に加わってきたから、あたしは、マジで神様に感謝した。だって、この会話は、マジで恥ずかしくなってきたし、もう十分だったから。
「カーラ、何やってるんだ?もう寝る時間じゃないのか?」って、ケインが部屋に入ってきて聞いた。その人はカーラっていう名前だったんだ。ケインはあたしをチラッと見た後、カーラに気がついた。
「あら、あなたが連れてきたすごくキレイな女の子と話してたのよ」って、ケインにウインクして、眉毛をクイックイッてさせた。アゴ外れそうになった。もうおばあちゃんなのに、ケインのこと、まるでクラスメイトみたいにからかってる。多分、すっごい良い関係なんだろうな。
ケインはちょっと目を見開いて、気まずそうに咳払いした。「あのー、もういいよ、カーラ。シャをゲストルームに案内するよ」カーラはただ微笑んで、ケインに色んな意味深な顔をしてた。ケインはそれを無視してたけど。でも、ケインの目は、カーラのこと、すごく愛情深く見てる。この女性のことを、どれだけ大切に思ってるか分かるよね。お母さん?関係ないみたいだし。親戚とか?
「はいはい、楽しんでね、二人とも」って、カーラは言って、立ち上がって、リビングから出て行った。あたしたちに手を振って。あたしの頬は、これ以上赤くなることはないだろうと思ってたけど、さらに赤くなって、ケインの顔にもピンク色が現れた。なんでそんなこと言うんだよ?!あたしら、付き合ってないのに!
「行こうか?」ってケインが言って、またあたしはケインに意識を戻された。あたしは頷いて、ケインの後ろを歩き始めた。ケインはあたしをリビングからロビーに案内した。ロビーはすごく広くて、たくさんのドアが並んでた。あるドアの前で止まって、開けると、マジで口が床に落ちそうになった。
部屋はすごくキレイで、全部黒でコーディネートされてる。この家の全部、黒なの?リビング以外は。でも、ほとんど全部のコーナーで、すごく目立つ黒色を見てきたから、もう慣れた。でも、別に嫌じゃない。だって、あたしの好きな色、黒だもん。
壁は、グレーっぽい模様の黒い壁紙で覆われてた。あと、すっごい快適そうなキングサイズのベッドがあった。マジで、あたしの名前を呼んでるみたい。黒いシャンデリアが部屋の中央に吊り下げられてた。全体的に、あたしの伯母さんのみすぼらしい家の2階全部が、この部屋に余裕で入っちゃう感じ。
「ちょっと怖いかもね。全部黒だけど、この家全体、そういう感じなんだ」って、ケインは恥ずかしそうに、後頭部を掻きながら言った。この自信満々のイケメンが、こんなに緊張してるのを見て、笑わずにはいられなかった。ねえ、他に何言えばいいの?マジで可愛すぎる!自分をコントロールして、シャ!
あたしは心の中で自分を叱った。「で、大丈夫そう?」ってケインが聞いてきて、心配と期待が入り混じった顔であたしを見てきた。あたしは、信じられないって顔でケインを見た。
「この部屋、スゴい!知らないかもしれないけど、あたし、ずーっと自分の部屋を全部黒でコーディネートしたかったんだ。変だって分かってるよ、女の子が部屋を全部黒にしたがるのって。でも、あたし、黒が好きなんだよね」って、あたしはもう、グダグダ喋ってるって分かってたから、ちょっとムカついた顔でケインを見た。そしたら、満面の笑みが貼られてた。突然抱きしめられて、不意打ちを食らって顔が赤くなった。
なんで抱きしめてくるの?オー、ゴッド!アイツの腕の中で、溶けちゃうかも!!!深呼吸、シャ!深呼吸!
数秒経って、ケインが離れた。あたしら二人とも、顔が真っ赤。ケインはあたし以外をずっと見てる。あたしは、ケイン以外のものを見てた。あたしの頭はめちゃくちゃで、心臓がめっちゃドキドキしてて、ナイジェリアに住んでる人にも聞こえそうなくらい。
「オッケー、えーっと、くつろいで。あたしの部屋は廊下の突き当たりだから。何か必要なものがあったら、呼んで」って言って、すぐ部屋から飛び出した。あたしは、ほんの少し前までアイツの腕の中にいた場所に、ポツンと立ってた。
何が起きたの?
*~*~*~*~*~*
ケインの視点:
あの後、すぐ部屋から飛び出した。クソッ、ケイン!なんで、あいつの前で、自分をコントロールできないんだよ?これから、あいつはあたしのこと、どう思うんだ?変態だって!クソッ!でも、あいつがあんなに緊張してるのを見て、止められなかった。あの小さくて、甘い声。あの美しい唇、あの恥ずかしそうな目。俺のソウルメイトは、本当にこの世で一番可愛い。
気付いたら、もう腕を回してた。ブライソンが、部屋に入ってきて「話せ」って顔をしてる。さっき、リビングから連れ出してくれたから、後で説明しなきゃいけないと思ってたんだ。あの「シャがソウルメイトだってこと」は話すつもりだったけど、「それを理由に振った」って部分は伏せるつもりだった。
「分かった。なんでここにいるんだ?どれだけ危険か分かってる?俺たち二人の身元がバレるリスクを犯したんだぞ!」って、ブライソンはイライラした口調で言った。俺は目を回した。あいつ、俺よりずっと年上なのに、たまに子供みたいなんだよな。マジで、何にも考えずにキレるし。ヴァンパイアの残酷な世界で、どうやって今まで生きてきたのか、マジで理解できない。
「落ち着けよ、ブライソン。あいつにはバレないよ。気をつければいいんだよな?」って、俺はあいつを安心させるように言った。あいつの目に、一瞬、何か分かったような光が宿った。
「ちょっと待てよ。お前、全然動じてないな。ってことは」って、ブライソンは言葉を切ってから、続けた。「シャがお前のソウルメイトなんだな?」俺は固まって、あいつの目は見開いた。「そうだ!まじか、おめでとう!ついにソウルメイトを見つけたんだな!」って、興奮した10代の女の子みたいに叫んで、俺はまた目を回した。言っただろ、マジで子供みたいな時があるから、頭の回転を疑ってしまうんだよ。
あいつの目は、急に俺の方を向いて、心配そうな表情になった。俺は、あいつの突然のムードに眉をひそめた。「もう、シャに俺たちがヴァンパイアだってこと、ソウルメイトの関係とか、全部話したのか?」って、真剣な顔で聞いてきたから、俺はため息をついて、首を振って、ポケットに手を入れた。
「いや、あいつは知らない。ってことは、俺がソウルメイトだってことも、知らないってことだ」って、俺はポツリと言って、ちょっと悲しくなった。あいつを説得するのは、マジで大変そうなんだ。しかも、何年も前の事故現場で、俺があいつを振ったってことを知ったら、どう反応するんだろう。でも、今、俺はあいつを愛してる。それには逆らえない。俺の気持ちに。どうやったら、あいつを自分のものにできるんだ?
ブライソンは、慰めるように俺の肩を叩いた。「大丈夫だって!俺たち、同じような状況だから」って、ため息をつきながら言った。俺は、最初、変な顔して見てたけど、すぐに意味が分かった。もちろん、あいつのソウルメイトも人間なんだよな。
「予想だけど、ハンナはお前が人間じゃないってこと、知らないんだろ?」って、俺はからかった。
ブライソンは悲しそうに首を振って、「ああ」って答えた後、ニヤッと笑った。「でも、俺には、俺たち二人を助ける、スゴい計画があるんだ」って言って、眉毛をクイッってさせて、すごく自慢げな顔をした。
俺は、あいつが何をしようとしてるのか分からなくて、一緒にやろうか悩んだ。あいつのいたずらっぽい笑顔は、なぜか、すごく不吉な感じがする。
なんで、こんな嫌な予感がするんだ?