第15章:告白
シャの視点:
中に入るとすぐ、私とハンナは男の子たちをあちこち連れ回したんだよね。最初にゲームセンターに寄って、『The Dead Man's Cove』とか『Shoot The Ducks』とかで遊んだの。ブライソンは青いコアラの人形をゲットして、すごく嬉しそうなハンナにあげてた。ケインは私に茶色のテディベアをくれたよ。それから、すっごい数の乗り物がある外に出たんだ。どれが一番楽しいのか全然わからなかったんだけど、ハンナだけは知ってて、いろんなのに乗せてくれたの。私でさえ、存在を知らなかったような乗り物もあったりして。メリーゴーランド、観覧車(ケインと私は二人で乗ったんだけど、ケインは我慢できなくて困ってた)、ゴーカート、インフィニティ、あとはウォータースライダーみたいなのにも乗ったかな。その後は、お腹がペコペコになっちゃって、男の子たちが夕食を買ってくれたんだ。私たち女の子にはピザとポテト、男の子たちは冷たい飲み物だけ。すごく楽しくて、男の子たちが全然食べてないことにも気づかなかったくらい。
家に帰るために車に戻ろうとしたとき、みんなの顔には満足そうな笑顔が浮かんでた。今夜は最高だね!ハンナはブライソンの腕に抱きついてて、ケインは私の肩に腕を回してた。
あれ?今、家って言った?うん!家!ケインの家を自分の家だって考え始めてることに、全然気づいてなかった。でも、このまま続くのかな?それとも、ケインも結局私を置いていくのかな。お母さんみたいに、それとも私が今まで愛してきた他の人たちみたいに?愛?私が彼を愛してる?もちろんすごく好きだけど、愛してるのかな?まだそこまで行ってない?
そんなこと考えずに、今のこの瞬間を生きようって決めた。ケインと一緒にいる。それが今の私にとってすべてだった。駐車場に着いたとき、ブライソンとハンナが突然いなくなっちゃったんだ。
ケインをきょとんとした顔で見て、眉間にシワを寄せた。彼はただ微笑んで、私の鼻をつまんだ。可愛らしくてね。私は彼の手を叩き落としたら、彼はクスクス笑って、私は彼を睨んだ。このケイン、本当に子供っぽいんだよね。でも、文句は言ってないけど。
「何?お前のその顔、めっちゃ可愛いんだよ」って言って、彼はまた歩き始めた。私も彼の横を歩いた。
「どこ行くの?一緒に行かないの?」って聞いたら、ケインは首を横に振るだけだった。
「いや!俺たちのダブルデートはここで終わり。これからはシングルデートだ」って言われた。
「それで、今度はどこに行くの?」って、強調して「私たち」って言ってみた。彼は私のために車のドアを開けてくれて、私は中に入ってから、彼は自分の側に来てエンジンをかけた。
「まだどこに行くか言ってないよ」って、ディスクホルダーに腕を置いて、顎を手にのせて、彼のことを見てみた。横顔がめっちゃかっこいい。車運転してる人がこんなにかっこよく見えるなんて、想像もしてなかった。彼がチラッと私を見て、すぐに視線を道路に戻して微笑んだから、私はプイッてした。
「それは秘密」って彼は落ち着いた声で言って、ギアを変えたから、私はまたプイッてした。彼はただ笑って、曲がったんだ。まるで映画みたい。でも、その間に彼の素敵な顔をじっくり見てたんだ。彼のずるいくらい美しい瞳をじっと見つめてた。あれは禁止すべきだよ。だって、ものすごく人を惹きつけるし、簡単に麻痺させられちゃうもん。メデューサの髪みたいに、石になっちゃうかも。それから、彼の唇を見た。すごく柔らかそうだし、自分の唇に触れたらどんな感じなんだろうって考えたり。彼が突然笑ったから、びっくりしちゃった。
「じっと見つめるのは失礼だよ」って言われた。自分が何を考えてたのかわかって、顔が真っ赤になっちゃった。子供みたいにシートに沈み込んで、腕を組んで胸に抱えた。でも、心臓はずっとドキドキしてた。彼はクスクス笑ったのが聞こえて、さらに恥ずかしくなった。
残りの道のりは静かだった。すぐに、車は荒れた道に入って、見えるのは木だけになった。彼、私を森に連れてきたの?こんな夜に?一体何するつもりなんだろう?ドキドキするし、ちょっと怖いような気もした。車がある場所に止まって、彼が私をどこに連れてきたのか、はっきりわかった。
車から降りた。私たちは、この街には存在しないと思っていた崖に来ていたんだ。
ケインは私の横に歩いてきて、あのいつもの素敵な笑顔で手を差し出した。彼を見上げてから、彼の手に自分の手を重ねた。彼の瞳の中の愛に、心が温かくなった。彼は私を愛してる?
その考えが浮かんだと思ったら、すぐに消えちゃった。崖の端に近づいて、私は息を呑んだ。
街全体が見渡せて、夜の闇の中にいろんな色の光が輝いてる。ケインは後ろに座るように手で合図したから、彼の後ろを見て、びっくりした。地面に敷かれたフロアマットと、ふわふわのクッションが置いてあったんだ。
ケインが事前に全部準備してくれたんだって思うと、本当に心が温まるよね。私にとって特別な存在だってことを、すごく感じた。彼は私にとって、天国から降りてきた特別な存在みたい。
自分の笑顔で彼に向き直って、二人で背中を合わせて横になった。夜空には星がいっぱい。今まで見た中で一番綺麗で、心奪われる光景だった。私はいつも夜空を見るのが好きだったのに、生活のゴタゴタのせいで、それもできなくなってた。そこで横になって、すごく平和な気分で目を閉じて、深呼吸した。やっと平和を感じることができた。ずっと求めていた幸せを。また目を開けて、美しい夜空を眺めた。
「綺麗だね」って私はつぶやいた。
「本当に、すごく綺麗だね」ってケインが言って、私は彼の方に顔を向けると、彼は空じゃなくて、私を見てた。笑って、また上を見た。この人は私をダメにするわ。突然、彼は私の方を向いて、片腕を私の頭の後ろに置いて、私の顔が彼の顔の上に来た。息を呑んで、お腹の上で両手をぎゅっと握りしめた。
彼の吐息が私の顔にかかって、彼の目は私の唇に釘付けになってた。私の視線も彼の唇に移動して、それから彼の目に戻った。
彼は体を近づけてきて、私の目は勝手に閉じそうになった。これが私のファーストキスをしたい特別な瞬間なんだって思ったんだ。美しい星が輝く空の下で、息を呑むような景色を前に、夜の静かで穏やかな音を聞きながら。
すぐに、何か柔らかいものが私の唇に優しく触れた。それがケインの唇だってすぐにわかった。まるで映画みたいに、花火が背景に打ちあがって、強烈な火花が舌先から体中に広がった。彼は私のウエストを掴んで、キスを深めるチャンスだって思ったから、息を呑んだ。私は彼の腕を掴んで、同じように情熱的なキスを返した。彼はまるでずっと待ってたみたいにキスしてくれた。ずっと私を抱きしめて、愛したかったんだね。そのあとは、私の頭は完全に混乱しちゃった。しばらくして、私たちは呼吸を荒げて別れ、彼は私のおでこに自分の額をくっつけた。
目を開けると、すでに私の魂を見つめている彼の美しいグレーブルーの瞳に見つめられた。お互いの顔に笑顔が浮かんで、その姿勢をじっと見つめてた。
「あれが私のファーストキスだったんだ」って告白したら、彼の笑顔がさらに大きくなった。ものすごい勢いで頬が赤くなって、私は視線を下げた。もうあんな大胆なことしちゃったのに、さっきの激しい瞬間をまだ信じられない気分。
彼は私の顎の下に指を入れて、私の顔を持ち上げて、また私たちの目が合うようにした。
「お前はすごく純粋で美しいから、俺はお前を腕の中に抱きしめて、世界中から守ってあげたくなっちまう。すごく愛してる」って彼は告白した。私は目を見開いて、彼の口を手で覆った。彼の眉は少し困惑したようにひそめられた。
「もうそんなこと言わないで」って私は囁いた。彼の瞳に、傷ついたような、困惑したような感情がよぎった。「私を愛してるって言う人は、結局みんな去っていくんだ。それも、二度と会えないような場所に。ヘレナがいつも言ってたことなの。私は呪われてるんだ、ケイン。もうお前を失いたくない」って言った。もし本当にそうなったら、どうすればいいかわからない。落ち着くために目を閉じた。
おでこに何か柔らかい感触がした。ケインは私のこめかみにキスをして、私の顔を両手で包み、持ち上げてまた私の目を見つめた。
「二度とそんなこと言うなよ。俺は永遠にお前を離したりしない。お前は俺のものだ。そして、あのヘレナと彼女の息子をどうにかしてやる。でも、どんなことがあっても、俺がお前を愛してるって事実は変わらない」彼の言葉は、私の心から深い愛情の感情を呼び起こし、お腹の中には何千もの蝶が飛び交った。
「さあ行こう。もう遅いし、風邪ひかせたくないからな、プリンセス」私は愛情を込めて彼に微笑んだ。一晩中ずっと微笑んでたから、歯が落ちちゃうんじゃないかってくらいだった。車に戻った。私たちのファーストデートはそんな風に終わったけど、まるで終わらない夢みたいだった。彼と一緒に過ごす瞬間は、言葉では言い表せないような形で、私の心の糸を引っ張った。まるで完璧なおとぎ話だった!