あなたのために門番
フリゲートの武器の中で、有効射程が長いものってあんまりないんだよね。
電磁マシンガンとか、有効射程たったの300メートルだし。
エネルギーレイガンは500メートル、ランチャーはもっとひどくて100メートルとか。
なんでかっていうと、高エネルギーシールドとか装甲がめっちゃ強いからなんだよね。
射程オーバーすると、威力がどんどん弱まっちゃうんだ。
もちろん、もっと上のレベルの戦艦とか出てきたら、射程も長くなるんだけどさ。
まあ、この1キロ射程のロケットランチャーじゃ、2キロのメインガンとはちょっと相性悪いんだよな。
「もっと射程長いのはないの?」
「あるよ。もちろん。これはミサイルランチャーね。ヘルファイアミサイルとかサンダーミサイルとか、全部撃てる。ミサイルの有効射程は5キロもあるんだ。武器の中で一番長いよ。」
2キロのメインガンに5キロのミサイルって、別に問題ないじゃん。
って注文しようとしたら、いきなりキャノピーを掴まれた。
「マジかよ! 舐めてんのか、あのクソ女。」
言い終わらないうちに、体が反射的に膝を柔らかくして、膝蹴り体制になっちゃった。
振り向いたら、見慣れたきれいな顔。
でも、全然興味がわかない。
「な、なんでお前なんだよ!」
ドリスは冷たく見下ろしてきた。
「なによ、久しぶりすぎて寂しかった?」
ふざけんな、人間みたいなこと言ってんじゃねえよ。誰がお前なんか寂しがるか、寂しがったら頭おかしいだろ。
でも、これは絶対に口に出せない。
俺の天賦がまだあいつの手の中にあるんだから。
「ドリス姉さん、ホント久しぶり。とりあえず俺の天賦返してくれない? そうやって話されると、全然安心できないんだけど。」
ドリスはニヤリと笑って、俺を離してソファーに座らせた。
「で、お前はなんで遠隔武器が欲しいんだ?」
「それがこれ。」
簡単に状況を説明した。
そしたら、なんで遠隔武器が欲しかったのかわかった。
「なるほど、ミサイルでいくのか。」
「何か問題でも?」
「で、ミサイル1発いくらか知ってんの?」
エマ、頭の中で叫んでる。プロだわ、これ。
こりゃあ、このカモは震えるな。
顔に不自然な笑顔を浮かべて。
「あの、お美しい方様、基本的なh型ミサイルは1発10星コインくらいですね。」
「ほら見ろ、1発10星コイン。マシンガンで簡単に迎撃されちゃうんだよ。フリゲート相手に、普通にオープンな場所で、3発同時に撃って、やっと1発当たるかどうか。それに、ミサイル1発から出るエネルギーじゃ、お前のメインガンと合わせても、敵の高エネルギーシールドを破壊できるかどうかってレベルだろ。」
「30星コインもあれば、余裕でいけるだろ。別に問題ないじゃん。」
ドリスは俺の言葉に笑った。
「30星コインじゃ、シールド壊すだけだぞ。その下に装甲があるだろ。普通は、1枚壊すのに100星コインくらいかかるんだよ。まあ、戦艦はスクラップで何ドルで売れるもんじゃないから、そんなに損でもないけど。」
「でも、電磁レールガンに変えれば、コスパがいいんだよね。」
手際よく、話したいことを選んでる。
「これは普通の電磁レールガン。正確射程は1.5キロ。音速の5倍で、1秒でターゲットに到達するよ。」
「でも、普通のやつじゃ俺は満足できないんだよね。だって、お前のメインガンは2キロまで届くだろ。それなら、この120mmカーバイド強化電磁砲使えば、射程を30%アップできるんだ。1.95キロまで届く。デメリットは、普通のやつより3倍高いってことだけ。」
「それに、電磁砲の弾の種類も色々あるんだ。高エネルギーシールド専用のやつとか、装甲破壊専用のやつとか。他の用途のもあるし。どれが必要かは、お前の方が詳しいだろ。」
色々専門的なこと言ってる。
たぶん、意味はわかった。
高いやつの方がコスパいいってことだろ。電磁砲弾は、10発で1星コイン。
迎撃される可能性はほぼゼロ。
専用弾使えば、シールドも正確に破壊できる。
全体の威力はミサイルより劣るけど、このコスパはマジでやばい。
「あと、命中率の問題も考慮しなきゃだめだね。別にパッシブ火器管制レーダーが必要になるよ。これで、射撃精度が20%上がる。120mm EMガン2門と組み合わせて、2キロなら、ほぼ問題なくなるはずだよ。」
「OK、それで決定。販売するね。在庫補充しといて。これが私たちの買い物リスト。」
「いいよ、セッティングするね。」
アダムはずっと小さい弾を選んでて、残りはやっと埋めれた。
っていうか、マジであいつの小さい口を塞ぎたかった。
クソ可愛いんだもん。
でも、この体は意味がわかんないんだよな。
意外と、興奮するの遅いんだよね。
これらの主要装備に加えて、普通の装甲もまた調達した。
前に戦艦を襲った時に、たくさん壊れちゃったからね。
全部交換しなきゃ。
「あ、他に何か購入する必要あるものある? アドバイスあげるよ。」
心の中で悪態をついた。
アドバイスだって。全部仕切ってんじゃねえかよ。
マジで、この女の支配欲の強さは異常だろ。前よりさらに威圧感増してるし。
何か買わなきゃいけないんだけど、次のことはちょっと不適切に思えた。
ほんの少しだけ躊躇したら、ドリスは俺の考えてることを当てた。
「行くよ。女でも買うのかい? 私がゲートキーパーをしてあげる。」
「いや、姉さん、ちょっと熱心すぎない?」
「そう? それとも、もっとハーレム的なプレイでもしたい?」
「わかったよ、あなたの私生活には干渉しない。」
そう言って、彼女は俺の腕を取り、外に向かって歩き出した。
装備はロボットが指定された工場に送るらしい。
あとはおじいちゃんが面倒見てくれるって。
苦いアダムは、彼女に引きずられて人材センターに向かった。
それが、ここに来たもう一つの目的だった。
フレイム隊から誰かを雇うため。
そのフレイム隊は、情報によると、小さな戦闘連隊なんだって。
全部で12人しかいないらしい。
でも、近隣の軍隊の間では有名らしい。
なんで有名かっていうと、みんなイケメンと美女ばっかりだから。
特に、彼らのフレイム隊長。
リザ・デイビス。
このリザって女は、今26歳なんだって。
人間じゃなくて、人間と亜人間のハーフなんだと。
こういうハーフの子供は、両親のいいとこ取りなんだよね。
立体的な整った顔立ちに、外に向かって生えてる短いエルフの耳。
結構美人じゃん。
特にスタイルがいいんだよね、スタイルが良くて前も後ろも丸いとかじゃないけど。
でも、確実に標準体型。
あの可愛い顔見てると、優しそうな感じするけど、性格はめっちゃタフなんだって。
ドリスは画面に映ってる女を指差した。
「これが、お前が欲しいやつ?」
「んー。」
「お前には向いてないよ。性格が強すぎる。お前には、外見だけじゃなくて、優しいタイプが合うんだ。」
「え? ドリス姉さん、なんでわかるんですか?」
ドリスは優しく彼女の長い黒髪をくしゃくしゃにした。
「彼女の目を見てごらん。彼女の気質とは全然合ってない。」
「強く出たら、病院送りになるんじゃない?」
アダムは口をひきつらせて、無意識に足の間に力を込めた。
これはちょっとヤバそうだな。
でも、よく考えたら、別に彼女の体に惹かれてるわけじゃないんだよね。
誓ってもいいけど、体とかそういうのは、絶対俺の一番の優先事項じゃない。
この点に関しては誓える、さもないと隣の王さんに殺される。
突然、外で電気が光って、続いて雷鳴がいた。青い稲妻が落ちた。
ゴクリと唾を飲み込み、心の中でつぶやく。
「姉さん、見てくださいよ、家にまだ操縦する人がいないフリゲートがいくつかあるじゃないですか。見てください。」
「お? 操縦するだけなのかい? 女騎士にしたいとか? それとも、乗りたいとか?」
「正直に言ってよ。」
鋭い目で見つめられ、アダムは首を横に振ろうとした。
でも、ついに口を開いて説明した。
「肉体的には、もちろん頭にはありますよ。でも、一番の目的は、彼女らに俺のために戦ってもらうことなんです。他のことは、必要だと思ってない。」
ドリスは満足そうに頷いた。
「そうだね、私に隠すことなんてないよね。それなら、彼女らと契約しなさい。」
「んー。」
すぐに、12人のグループが彼の前に現れた。
この12人で、フリゲートが全部で3隻。
これが標準的な部隊構成なんだね。
3人は隊長、9人は兵站と砲手。
この亜人種を初めて見たときは、やっぱり新鮮だった。
だって、元の持ち主の記憶と実際に会うのとじゃ、全然違うんだもん。
こんな風に見つめられて、向かいにいるリザは少し不満げな顔をした。
「もういい?」
「なによ、上司に見られるともっと感情が湧いてくるのかい? これがお前の仕事態度? それなら、将来戦場で、上司の命令に従わないってことにはならないのか!」
ドリスのこの威圧的な言葉は、向かいのリザを完全に黙らせた。
「ごめんなさい、そういう意味じゃなくて。ただ、動物みたいに見られるのは嫌なんです。」
「心配しないで、誰もあなたを動物扱いしないわよ。あなたは美しいし。彼はただあなたに見惚れてるだけ。」
アダムは口をひきつらせた、マジかよ、この女の口は毒でも入ってんのか?