CHAPTER 11: チームメンバー
ジョーダンは歯の間からヒソヒソと文句を言った。バカなやつ、何かを知ってるってどういう意味か分かってないんだ。
「余計なお世話」って小声でつぶやいたら、クンレが声を出して笑った。ジョーダンが興味なさそうなこと言ってたし。
彼は肩をすくめて、ティナの方を見た。「ようこそ、またまた探偵ティナ」って言って、手を差し出して優しく握手した。
「ありがとう、クンレ探偵」ってティナは返事して、かすかに微笑んだ。彼女はあんまり笑わないんだよね。探偵だからじゃなくて、ただそういう人なんだ。笑顔を作るタイプじゃないんだよ。
顔つきからして怖いって言う人もいるし、偉そうだって感じる人もいる。まあ、ティナ・スミスだし、それが彼女にとっては一番大事なことなんだろう。
クンレはうなずいて、ティナはそっと手を引っ込めた。会ったばっかりの人とすぐ仲良くなったりするタイプじゃなくて、じっくり観察してから親しくなるんだ。
「はじめまして、ティナ探偵」ってイザベラが挨拶した。彼女は笑顔だった。これでチームは男2人、女2人になったから、ちょうどいいバランスだね。
ティナが素敵な人で、一緒に事件を解決して、経験を共有できたらいいなと思った。
「こちらこそ」ってティナは返事して、彼女に微笑んだ。クンレよりもイザベラに笑顔を見せたみたい。
ジョーダンは目の前の報告書に集中してた。新しい探偵を歓迎し終わったら、座ってブレストするんだ。
イザベラとティナが少し挨拶を交わした後、静かになった。ジョーダンは顔を上げて、軽く咳払いした。これから真剣モードに入る合図だ。
ジョーダンってそういうやつなんだよね。仕事と関係ないことを適当に話したりするけど。
でも、真剣になると、軽く咳払いするんだ。クンレとイザベラはもう慣れっこだけど。
「自己紹介をお願いします、ティナ探偵。専門分野とか、今までどんな事件を扱ってきたかとか…」ってジョーダンは言って、みんなに座るように促した。
ティナは席について、座ってるみんなを見た。「私はティナ・スミス。FBIのデリック・クリントンさんの助手をしていて、彼と一緒に2年間働いてました。
自分としては、そんなに目立った実績はないんです。ニューヨークで大勢の人を殺した、悪名高い女性テロリストを捕まえられたのが、唯一の自慢かな。
あとは、ちょっとした起訴とか…」ってティナは自分の仕事について話して、3人は彼女の話に感心して見入ってた。
キンバリー・ジョーンズっていう女性テロリストが捕まったってニュースがネットで流れた時、みんなその事件を解決した探偵を称賛したんだ。
そういえば、あの時のネットに出てた探偵の顔って、ティナだったんだ。でも、あの時は制服を着てて、ちょっと雰囲気が違ったけど。
彼女の話が終わると、チームのメンバーはただ彼女を見つめて、その勇敢さに感心して、すごい探偵だって結論を出さずにはいられなかった。
クンレはもう心の中で拍手してたけど、それを言葉にした。「あなたはすごい刑事だ」って告白した。
たぶん、そのうちジョーダンと肩を並べるようになるんだろうな。今のところ、チームでそんな高みに達してるのはジョーダンだけだし。
「仲間入りできて嬉しいよ」ってジョーダンは言った。ティナみたいなメンバーがチームにいるのはすごいことだ。みんなにとって、すごく頼りになる存在になるだろう。
ティナは彼をちらっと見て、そっぽを向いた。まるで、さっきすごい功績について話した人じゃないみたいな、無表情な顔をしてた。
彼女はジョーダンにお礼を言って、すぐにみんなで仕事に取り掛かった。2週間以内に答えを出さなきゃいけないんだ。
「2件の殺人事件がある。被害者が殺されたのは明らかだ。そして、捜査を急がなきゃいけない理由は、被害者のうち1人が、大富豪デア・ウィルソンの娘だってことだ。
この街で有名なデア・ウィルソン長官のね。この事件は最優先で扱われることになった。
それが俺たちが取り組まなきゃいけないことだ。だから、みんなでこの事件をどう解決するか、アイデアを出してくれ。俺がどう始めるか決める前にね」ってジョーダンは宣言した。
静寂が流れた後、イザベラが尋ねた。「なんで殺人事件だって思うの?とりあえず、どこから始めるか決めないと」
ジョーダンは目の前の報告書に目を通した。「被害者の1人の首に指紋が付いてたんだ。デア長官の娘の方だけどね。
もう1人は胸を撃たれてて、若い男で、本土の橋から数メートル離れたところに遺棄されてた」ってジョーダンは説明した。
「被害者の首に付いてた指紋の持ち主を突き止めなきゃ…」ってクンレが提案した。少なくとも、それが手がかりになるはずだ。
ジョーダンはうなずいた。それは絶対にやるべきことの1つだ。指紋の確認はできるだけ早く行う。
「被害者の年齢は?」ってティナは簡単に尋ねた。もう何か考えてるみたい。
「女性は21歳で、男性は27歳だ」ってジョーダンは答えた。彼も、2人の被害者に関係があるんじゃないかって考えてた。
ティナはうなずいた。彼女が考えてることを結論付けるには、もっと証拠が必要だ。
「被害者の家族を訪ねて、いくつか質問をしてから始めようと思う」ってジョーダンが提案した。
他の人も同意した。ティナはもう少し質問をして、出発することになった。すぐにデア・ウィルソンの豪邸に到着した。
何人かの人がすすり泣いていて、被害者の母親に弔いの言葉をかけていた。到着した人たちが探偵だって分かると、彼らは喜んだ。
ついに、法が介入するんだ。キティ・ウィルソンの殺人犯が裁かれるんだ。
ジョーダンたちは、キティの母親であるケイト・ウィルソンに、少しの間だけ席を外すように頼んだ。その女性は立ち上がり、探偵たちを、ビジネス用のミニ応接室に案内した。
ジョーダンはまず、娘さんの死に対して心からお悔やみを申し上げ、彼女の魂が安らかに眠るように祈った。
「デア・ウィルソン長官にお会いできますか?」ってジョーダンは尋ねた。
「彼は海外に出張中です」ってケイト・ウィルソンは答えた。