CHAPTER 2; ジョーラ
ジョーダン・デューロの視点
アブジャの家に帰ってすぐに、何年も会ってない娘に会いたくなったんだ。
会いたい気持ちで、お母さんが誰かを送って迎えに行かせるまで、何度もドアをチラチラ見てた。
娘のジョーラが来たとき、最後に会ったときより背が高くなってる気がした。髪の毛はレイチェルみたいに金髪で、長かった。
レイチェルの生き写しで、ジョーラを見るたびに、奥さんを見てる気分になるんだ。
どうしてこんなに母親に似るんだろう? 彼女の目は僕のだってことは分かってるけど、それ以外は、似てるって言えるものはなかったんだ。
ジョーラは僕を見て、僕の腕に飛び込んできて「パパ、パパ!」って叫んだ。嬉しそうだった。
僕も嬉しいよ。家に帰ってくると、みんな仕事の後で家に帰りたくなるでしょ? 僕も同じなんだ。
「ジョーラ!」って呼んで、抱きしめた。ジョーラのこと、レイチェルと同じくらい大好きだよ。
ジョーラって呼ぶのは、僕の名前の最初の2文字と、レイチェルの名前の最初の2文字を取ったんだ。ジョーラの名前を呼ぶたびに、胸がキュンとするんだ。
レイチェルはもういないけど、僕たちは彼女を愛し続けるよ。彼女は上から見て、僕がどれだけ娘を愛してるか見て、きっと喜んでるはずだよ。
レイチェルは僕の幼馴染だったんだ。でも、彼女は僕が仕事中に亡くなったんだ。誘拐されて、早産になっちゃったんだ。
見つけたときには、もう弱ってて、病院に着いたときには、保育器のおかげで赤ちゃんだけ助かったんだ。
でも、レイチェルはダメだった。生きたいって頑張って、僕の手を握って、赤ちゃんを助けてって頼んだんだ。
彼女を助けて、こんなに苦しめたやつらに復讐するって約束したのに、火曜日の寂しい夜に、レイチェルは逝ってしまったんだ。
「パパ、寂しいよ」ってジョーラが僕の太ももにちゃんと座って叫んだ。僕は彼女のほっぺにキスして、僕の方がもっと寂しいよって言ったんだ。
お母さんは横で僕たちを見てた。僕たちの仲の良さを褒めてたよ。なかなか会えないけど、会うと、母犬と子犬みたいなんだ。
ジョーラは僕の顎にキスして、小さな手を伸ばして僕の長い髪を触った。まるで大人のみたい。ジョーラはレイチェルみたいなんだ。
ジョーラと一緒にいると、レイチェルの愛を感じるし、彼女の存在を感じるんだ。奥さんが亡くなってから、娘と過ごす時間が一番幸せな時間なんだ。
「ねえパパ、悪い子たちをたくさん捕まえた?」ってジョーラが、まるで大人のように眉をひそめて聞いてきた。
「何人か逮捕したよ。でも、悪い子たちは社会からいなくなることはないから、できるだけたくさん捕まえ続けるしかないんだ」って答えた。
「えー! 悪い人たちだ。ジョーラみたいに子供がいるの?」ってジョーラが聞いてきた。ちょっとイライラした顔をしてた。
「うん、ジョーラみたいに子供がいる人もいるけど、悪いことしてるって子供には言わないかもしれないね」って答えた。
昔の話を続けようとしたら、お母さんが邪魔してきた。「話す時間はたくさんあるけど、ご飯が冷めちゃうわよ」って、お昼ご飯か夕ご飯か分からないけど、僕たちを呼んだんだ。
お昼ご飯は過ぎてるし、まだ夕ご飯の時間じゃない。でも、お母さんは僕のためにご飯を用意してくれたんだと思う。僕を歓迎したかったんだね。
食堂に行くと、お母さんがテーブルをセットしてくれてた。これは使用人がやるはずのことなのに、僕が家に帰ってきたことを喜んで、自分でやったんだ。
いつもの缶ジュースや瓶ジュースじゃなくて、お母さんが僕の前に置いたのは、冷たくてフレッシュなジュースだった。
果樹園から果物を収穫して、ミキサーにかけて、冷蔵庫で冷やして、僕のために用意してくれたんだ。
僕は笑顔でお礼を言った。どうしてそんなに大変なことをするのか聞いたら、嬉しくて抑えきれないからって言ってた。
ジョーラにご飯を食べさせてあげながら、僕も食べた。ジョーラの皿に鶏肉をたくさん乗せてあげたんだ。すぐにジョーラはお腹いっぱいだって言って、僕は自分のご飯に集中した。
食べ終わってから、車のオモチャを取りに行ったんだ。ジョーラは興奮して飛び跳ねてた。僕を抱きしめて、部屋に走って行って、おばあちゃんに僕が買ってあげたものを見せてた。
ジョーラは5歳だけど、もっと大人っぽい雰囲気があるんだ。退屈な時間を吹き飛ばして、人を元気にさせる。まさにレイチェルの性格なんだ。
時々、話したくない時もあるけど、レイチェルやジョーラの前ではそうはいかないんだ。話すのは必須で、そういう時は、ただ聞いて、相手が話してる間は頷いてるだけなんだ。
ジョーラが僕が買ってあげたオモチャをおばあちゃんに見せに行った時に、門で車のクラクションが聞こえたんだ。
お父さんかなって思った。警備員が門を開けて、2台の車が入ってきた。
一台はランボルギーニで、もう一台はメイバッハだった。お父さんはランボルギーニに乗ってて、他の車にはボディーガードが乗ってるんだ。
お父さんとは、そんなに良い関係とは言えないけど、お互いを許容してるっていうか、まあ、僕が彼を許容するようになったんだ。
立って見てると、4人のボディーガードがメイバッハから降りてきて、ランボルギーニからは、副操縦席のドアが開いて、別のボディーガードがお父さんのジャクソン・デューロのためにドアを開けたんだ。
彼は降りてきて、僕をちらっと見て、何気なく立ってた。僕は彼に近づいて「お帰り、お父さん」って挨拶した。
お父さんはただ頷いて、ポーカーフェイスで歩いて行った。彼は僕が探偵になることを認めてなかったんだ。彼の性格に対する侮辱だって言ってた。
僕にたくさん投資したのは、将来、彼の政治的な野望を継がせるためだったのに、僕は自分の道を選んで、彼のイメージを傷つけたって思ってるんだ。
ジャクソン・デューロ上院議員の息子が探偵だって、どういうことだ? 彼は彼の野望があって、僕にも僕の野望があるんだ。
彼は侮辱だと感じてるんだ。でも、僕は彼の言うことを聞かなかった。レイチェルとの結婚を反対された時も、僕は彼女と結婚することを選んだんだ。
それが原因で、僕たちは完全に断絶したんだ。彼はレイチェルの死について何も言わなかったし、お悔やみの言葉もなかった。お母さんに、僕が自分の道を選んだんだから、自分のことは自分で責任を取るべきだって言ったんだ。