力
目を開けたら、最初に目に入ったのは洞窟の灰色の天井だけだった。次に、何かの影が見えた。また目を閉じて深呼吸してみた。頭が何か硬いものにぶつかったみたいな感じ。もう一度目を開けると、ダークの顔が見えた。
「起きたぞ」ダークが僕を見て言った。僕はゴクリと唾を飲み込み、次にシャドウの顔が見えた。僕に微笑んでいる。
「おはよう」そう言われた。目を閉じた。なんで頭が痛いんだろ?
「朝ごはん食べなよ、ムーン」また目を開けて、ゆっくりベッドから体を起こした。周りを見渡す。
「何があったの?」って聞いたら、頭に響いた。「なんで頭痛いの?」って聞いたら、また痛くてうめいちゃった。
「何にもなかったよ」ダークが言って僕に食べ物を渡してくれた。それを受け取って、2人を見た。
「頭、どうしたの?」シャドウの頭に包帯が巻かれているのを見て尋ねると、笑って首を振った。
「お前が寝てる間に、ダークに蹴られたんだ」って言って、2人とも笑った。僕はムッとして、2人を見た。
*「ムーン…もういいよ、あいつらを殺せるよ」*シャドウの声が聞こえて震えた。
「おい、大丈夫か?」ダークが僕に尋ねた。彼とシャドウを見た。
「昨日の夜、何かあったんでしょ?」って聞くと、2人はお互いを見て同時に頭を下げた。やっぱり、昨夜何かあったんだ。
「何があったの?」2人に尋ねた。
「あと数時間で、ゲームのテーマが変わるんだ…」
「答えてよ、何があったの?」って聞いた。
「ムーン、覚えてないの?」シャドウが尋ねる。
「覚えてるか聞くような顔してるか?」ダークがシャドウに言ってから、僕を見た。
「お前の能力って、一体何なんだ?」ってダークが聞いてきて、ドキッとした。
僕の能力?
「人の心を…」
「人の心を読む以外に、他に何ができるんだ?」って遮られた。ムッとして、違う方向を見た。それしかできないんだ。人の心を読むことだけ。
「それしかできない」って言うと、ダークがすぐに僕に近づいてきて真剣な顔で僕を見た。
「それだけじゃないんだ、ムーン」そう言って、シャドウを見てゴクリと唾を飲み込んだ。
「シャドウの傷を見たろ。お前がやったんだ」ダークがそう言ったから、僕は目をそらしてシャドウを見た。
「昨夜、急に俺たちの力が使えなくなって、お前は手のひらをかざしてレッドを投げられるようになったんだ」ダークがそう言うから、僕は彼を見た。
言われたことにショックを受けた。自分がやったことなんて、全然覚えてないんだ。友達にそんなことしたのか?
「お前はあいつらを殺しかけたんだぞ、ムーン」シャドウの言葉に打ちのめされた。
「まさか…」
「あり得るんだ、ムーン」ダークが鋭く言って、僕の手を握った。
「お前は、彼らの心を操ることもできて、それで洞窟から追い出したんだ」そう言われて、何も言えなくなった。何を言えばいいのか、分からなかった。
「人の心を読むことしかできないのに。傷つけるなんて…」って言った。
「ムーン、あり得るんだ。お前の力はずっと眠っていて、昨夜やっと出てきたんだ。シャドウも俺も、お前がやったことには驚いたんだ」ダークが言って笑った。
「ごめん…」2人は首を横に振った。
「謝らないで、ムーン。正しいことをしたんだ」シャドウが僕の前に座って言った。
「そして、やっとお前の本当の力が分かったな」ダークが言って微笑んだ。
「ゲームが終わったら、お前の力の訓練に一緒に行くよ」シャドウがそう言うから、僕は彼を見て笑った。
「今は、もう行かないと。いつ戦いが起きてもおかしくない」ダークが言って、自分の荷物を整理し始めた。僕はすぐに食べ物を食べ終えて、自分の荷物を整理した。
洞窟を出て行った。静かに、誰も話さない。頭の中は、さっき言われたことでいっぱいだった。人の心を読む以外に、何かできるなんて信じられない。
「待って」シャドウが止まれって合図をして、周りを見たけど、何も変なものはない。
シャドウを見ていたら、石を拾って僕らの前に投げた。僕らは後ろに下がったけど、目の前の場所が急に変わった。
「準備しろ、戦えるぞ」シャドウが言って、すぐに武器を準備した。僕も弓と矢を準備して、感覚を研ぎ澄ませた。
「あ!」ダークが叫んだ。左腕に傷を負っている。周りを見渡した。
「ずるい、見えないんだ」ダークが傷ついた腕を抑えながら言った。
「だったら、感覚を研ぎ澄ませないと」シャドウが言って、ダークは僕らにしがみついた。