第13章
「あのさ、正直に言うとさ。なんか新しいことって言われたとき、こんなんじゃないと思ってたんだよね」あたしの顔、マジでキラキラしてたと思う。サックス持ってるアフリカ系アメリカ人男性の方見たら、頭ガンガン揺らして演奏してるんだもん。
あたしもついつい揺れちゃう。「ジャズって、こんなに落ち着くんだね」って言って、ライムモヒートをちびちび飲んだ。
セス、ニヤって笑って、「そうなんだよ。すごく落ち着くんだ。俺の一番好きな音楽なんだ」
音楽に合わせてノリノリで、あたしも笑った。「わかる気がする」って言って、ダンスフロア見たら、カップルがいっぱいスローダンスしてるんだよね。みんな、すごく平和そうな顔してる。
「踊らない?」セスがそう言ってきたから、もう!って思った。まさか誘ってくれるなんて。
コクンって頷いて、席から立ち上がろうとしたら、セスが手を出してくれて、あたしを下から支えてくれた。2人でダンスしてる人たちのとこまで行った。
「あたし、踊りとか得意じゃないんだよね」あたし、ダンス下手くそだけど、もう、誘い受けちゃったからね。ムードもロマンチックだし、絶対仲間入りしたいじゃん?
「俺も得意じゃないけど、他の人たち見てれば大丈夫だよ」セスが優しく言ってくれた。セスがぎゅーってあたしを抱きしめて、あたしの腰に手を回してくれた。あたしはセスの肩に頭を乗せて、他の女の子たちみたいにセスの首に腕を回して、ゆっくり踊り始めた。
セスのシャツの香水めっちゃいい匂いするし!マジで最高。あたし、嬉しくって目を閉じた。これ、今までで一番いい気分かも。
「あー、そろそろ遅い時間だけどさ。もう出よっか?」セスの声で目を開けた。どれくらい踊ってたのか全然わかんなかったけど、間違いなく今までで一番楽しい時間だった。セスの腕があたしの腰に回ってて、あたしの頭がセスの肩に乗ってるって、最高じゃん。
「そうだね。じゃあ、セスの家行って、もっとジャズ聴こうよ。一番好きなんだから、CDとかいっぱい持ってるでしょ?」なんでセスの家行こうなんて言っちゃったんだろ?ちょっと不思議だったけど、たぶんモヒートのせいか、セスの腕に抱かれてたのが気持ちよすぎたせいかな?
コクンって頷いて、セスが答えた。「ジャズのCD、山ほどあるよ」
セスの腕から離れて、「やったー!行こ!」って言った。
.....
「うわー、すごい」セスの部屋を見回した。めっちゃ男らしくて、すっごい綺麗!木の床で、壁はダークグレーで、でっかい本棚まであるんだもん。
「ありがと。ゆっくりしてて。音楽かけるね」って言って、鍵をかけて、あたしを置いてどっか行っちゃった。
あたしは、右足のヒールを左足で外して、逆もやって、気づいたら裸足になってた。セスのグレーの革のソファーのとこに行って、座った。セスの方見たら、CD選びまくってる。めっちゃかっこいい。
「別に、そこに座って見てなくてもいいんだよ?」って、部屋の隅から声がした。「飲み物とか取りに行ってもいいし」
「ううん、セスのこと待ってるだけだよ。また一緒に踊りたいし」新しいダンスを始めたいし。
セス、笑って「すぐ行くからさ、ちょっと待ってて…完璧」って、スムースジャズが家中に流れ出した。隣見たら、スピーカーが立ってる。
「すごい音響システムだね」
「ありがと、大音量で音楽聴くのが好きなんだ」って言って、プレイヤーから離れて、あたしのとこ、ソファーのとこまで歩いてきた。手を差し出されたから、喜んで掴んだ。部屋の空いてるとこまで行って、セスがぎゅーって抱きしめてくれた。音楽に合わせて、ゆっくり踊り始めた。
「ねえ、これっていつもこうなるの?」ってあたしが聞いたら、あたしの頭はセスの肩に軽く乗ってて、腕はセスの首に回したまんま。
「どういうこと?」セスの低い声が首に当たった。
「ジャズクラブに女の子連れてって、ジャズとスローダンスに夢中にさせて、自分の家に連れて帰るんでしょ」
セス、笑って「まあ、引っ越してきたばっかりだから、ここに女の子が来たのはお前が初めてだけど。で、質問への答えとしては、ノー。ジャズは俺が落ち着くために聴いてるんだ。普通、女と落ち着くっていうのは、対極にあるものだから」
あたしは笑って、セスの首から手を離した。「まあ、あたしは落ち着いたけどね」って言って、セスのベルトのバックルに手を伸ばした。
セス、唸って「マジでそこまで行く気?」
セスの肩から頭を離して、セスの目を見た。「たぶんモヒートのせいで、今すごく饒舌になってるんだけど、うん、マジで行きたい」
セス、唇を舐めて、ニヤって笑った。それ、めっちゃセクシー。「明日の朝には後悔すると思うよ」
ベルトを引っ張りながら、あたしも唇を舐めた。「たぶんそうなると思うけど、絶対いい後悔になるってわかる」
「いい後悔なんてないんだよ」
「もう話さないで、キスして」って言ったら、してくれた。
セスの手が、あたしの黒いドレスの裾に移動して、上にあげ始めた。気づいたら、ドレスは床に落ちてて、あたしはブラとパンツだけだった。
セスの視線が、あたしの体に落ちて、ニヤって笑った。「うわ、お前、マジでスタイルいいな」
あたしも笑って、セスの緑がかったグレーの目を見て言った。「お世辞を返したいところだけど、あなたはまだ服着てるもんね」
あたしは、すでにセスのズボンにかかってる手を使って、セスのベルトを引っ張った。ベルトが外れたら、ボタンを外して、ズボンのチャックを下ろした。セスのシャツを引っ張って、ズボンから出して緩めた。
「あとはやって。あたし、背が足りないから」