第22章 迎撃
「メインコントロールルームの前で、ゆっくり進んでる。大体30分くらいかな。」 ウィンターのところはめっちゃ激戦で、彼の声に合わせて爆発音が響いてる。
「待つには長すぎる。海兵隊は着陸戦の準備、ライフルマンはフルスピードで! ターゲットはアンドレのスターフォート!」 ジェネラル・ウォルターの声は落ち着いてて、星空の爆発なんてまるで気にしてないみたい。
スターリバー帝国の大艦隊は、側面攻撃の後でもバラバラになったりしなかった。
旗艦フッサルの命令で、徐々に集まり始めて、強力な防御シールドで星間船の外側に防御壁を作って、敵の攻撃を交互に受けながら、ちゃんと反撃してた。
フッサル星間船は他の軍艦と違ってめっちゃデカくて、自由連邦の旗艦ガンキャバルリーも、昔の帝国の時代の産物で、防御力と火力に関しては他の似たような軍艦よりずっと上だったんだよね。
でも、この戦争兵器みたいなのがバリアの中央にいて、超空間を通してスケジュールコマンドを発信して、この巨大な艦隊バリアを揺らしたり、ひっくり返したりする動きをさせてるんだ。
この瞬間、艦隊はまるで蚊に刺されるのを避けるライオンみたいで、どんなに飛び跳ねたり、よじれたりしても、あの血に飢えた血蠅はついてきて、気をつけないと彼らから肉をちぎり取ろうとするんだ。
「マジでムカつく。まだアンドレのスターフォートに着けないのかよ?」
ブリッジにいたフッサルの通信モジュールコミッショナーが、艦隊の参謀長、ギグメ・プライに尋ねた。
「まだ連絡が取れません。色んな暗号バンドを試したけど、通信に繋がらない。」 コミッショナーはそう言いながら、手を忙しく動かしていた。
艦隊司令官マーク・ヴァールは言った。「アンドレのスターフォートが占領された可能性も考慮しないとな。」
彼はそう言って、コントロールパネルで一連のスケジュールコマンドを出し、巨大な艦隊壁はゆっくりと回転して、絶えずちらつくエネルギーブラストに対して弧を描いた。
ギグメはコントロールボードに歩み寄り、一連の移動ルートとステアリング座標を信じられないような顔で見つめながら、「司令官、アンドレのスターフォートを放棄するんですか?」と言った。
「あくまでジェスチャーだよ。今の防御態勢を維持すると、時間がかかる。もしスターフォートが2時間以内に自力で救出できなかったら、スターブリッジを渡って、大艦隊の本隊を救うんだ。」
司令官はそう言って、ゆっくりと座り、給仕に紅茶を頼んだ。
「これには問題があります。1つ目は、スターフォートを放棄したら、自由連邦の勢力は止められなくなる。2つ目は、私たちの大艦隊は、このレベルの包囲下では2時間も持ちませんよ。」 ギグメは言った。
「説明してあげるよ、ギグメ。お前は良いやつだし、色々教えてあげたいんだ。」 司令官はそう言って、給仕から渡されたお茶を受け取り、小さなスプーンで優しくかき混ぜた。
彼は言った。「1つ目は、もしスターフォートが失われたら、大艦隊の戦力を温存するのが連邦に対する最良の封じ込めになる。スターフォートは動かせないんだから、スターブリッジの反対側を修理して、出口を囲めばいい。たとえスターフォートが失われても、連邦艦隊が帝国の奥地に入る唯一の道を塞げる。」 そう言って、紅茶を一口飲んだ。
「でも、そうなると長期的な星間船の駐留になるから、補給に大きな負担がかかる。そうなったら、長期戦で足を取られるのは私たちの方になる。」 ギグメは言った。
「じゃあ、他に何か方法があるのかい?」 司令官はそう言って、カップを置き、困ったように笑った。
ギグメも苦笑いして、マジで他に方法はないんだよな、と思った。
「2つ目はね。」
司令官は2本の指を立てて揺らしながら言った。「私を信じてくれ。この鉄桶の陣形なら、外側の戦艦は適切なタイミングで内側の戦艦と交代して、内側に戻って修理できる。火力は外側の戦艦しか自由に撃てないから、制限されるけど、4時間くらいは持ちこたえられると思う。もしスターフォートが自力で救出に成功したら、すぐに陣形を広げて反撃できるし、もしスターフォートが救出に失敗したら、スターブリッジへの到着コストは、私たちの星間船の半分を失うだけなんだ。」
「半分も失うんですか!」 ギグメはこの推測に驚き、「半分しか残らない大艦隊で、スターブリッジの出口を守れるんですか?」と言った。
「できるさ。結局、スターブリッジはそんなに広くないし、その先は全部空間の折り目で、どこもかしこも泥沼になる可能性があるんだ。」 司令官の落ち着いた口調は、まるで計画があるかのようだった。
ギグメは立ち尽くし、不本意ながらつぶやいた。「あのアンドレのスターフォートが…」
司令官は立ち上がり、ギグメの肩を優しく叩き、まるで年長者が子供を慰めるように言った。「落胆するなよ。まだ失われてないんだからな。
スターフォートの指揮官たちは、今頃血みどろの戦いを繰り広げているはずだ。頑張れよ。考えてみろ、もしスターフォートが失われていたら、とっくに俺たちに攻撃を開始してるはずだ。」
この慰めの言葉とは対照的に、司令官の心は底まで沈んでいた。
ガンキャバルリーで、レーダーシステムの責任者が叫んだ。「帝国巡洋艦を1隻発見!動力を失ったみたいで、こっちにスピンしながら近づいてきてる。」
「ん? 今、物質流に入ったやつ?」 エドワードはそう言って、画面に映る、青いプラズマを噴出している破壊された船体に目を向けた。
「信号のシグネチャから判断すると、そうです。」
「マーカー弾を撃ち込んで、戦いの後、救助に向かえ。あの指揮官は勇気と機転のある男だ。」 ジェネラル・ウォルターはそう命令した。
赤い光を放つミサイルが、その巡洋艦に向かって発射され、弧を描いて船体に突っ込んだ。
わずかな衝撃で、破壊された戦艦はゆっくりとひっくり返った。
そのブリッジの広い舷窓が目に飛び込んできて、ブリッジに浮かんでいる指揮官の一人の顔の横に、栗色の髪の毛の束がかすかに見えた。
「ちょっと待て! あれ、ズームしろ!」 エドワードはまるで幽霊を見たかのように叫んだ。
その人物の顔を見て、エリナ以外のブリッジにいる全員の目がエドワードに集まった。
「まさか、アルフォンス?」 エリナは、画面に映る見覚えのあるような、そうでないような顔を見て、信じられないというように叫んだ。
エドワードは、ジェネラル・ウォルターに簡単に説明した。「アルフォンス、俺の双子の兄弟だよ。」
「なるほど、お前ら兄弟はすごいな。二人とも勇ましくて、容赦ない。」 ウォルターは言った。
この時、エドワードの心は複雑だった。悲しいのは、兄弟が今、怪我をしていないか、そして戦いの最後まで持ちこたえられるのかわからないこと。そして嬉しいのは、自分の兄弟が、自分の計画の穴を見抜けること。アルフォンスのことを心の底から誇りに思ったんだ。
「司令官、支援が必要です! あいつらはマジでヤバい抵抗してくるんです。自殺攻撃まで仕掛けてきて、俺たちは技術者も足りなくなって、着陸中にたくさん失ってしまった。」
中佐ウィンターの言葉がインターコムを通して聞こえてきて、同時に、凄まじい戦闘の様子も映し出された。多くの帝国兵士が、戦闘服も着てないまま、狭い廊下でエネルギー武器を使って乱射していた。
「頑張れよ、すぐに行くからな。」
エドワードはそう言って、着陸ポッドのある滑走路に向かって走り出した。再びサンドデーモンに変装して、海兵隊の着陸戦に参加することにしたんだ。
待機エリアに着くと、エドワードは制服を脱ぎ捨てて、素早く戦闘服に着替えた。武器保管エリアに向かい、色んな武器や弾薬を体に詰め込み始めて、あっという間に重武装した特殊部隊の兵士に戻った。
準備が整うと、一番近い輸送機に急いで走り、ドアの近くの席にお尻をつけた。すると、ドッキングエリアに馴染みの顔が現れた。それはエリナで、彼を追いかけてきたんだ。
「急げ急げ!」 エドワードは操縦士に急かした。エリナにあの過酷な攻撃に参加して欲しくなかったんだ。
「殿、ジェネラル・ウォルターの命令を待っています。」 操縦士は振り返らずに言った。
エドワードはイライラして額を抑えた。エリナが輸送機に駆け寄り、彼の隣に座ったからだ。
「行くだけ? せめて戦闘服に着替えろよ!」 エドワードはエリナを止めることはできないとわかっていたし、もう止めるつもりもなかった。
エリナは輸送機から飛び降り、準備エリアに走り、制服を脱ぎ始めた。
制服が脱がされると、彼女の繊細で柔らかい肌がエドワードの視界に露わになり、その姿は彼の心に熱を呼んだ。
大バトルを前に、バカやってる場合じゃないとわかっていたから、彼女はただのサルだ、ただのサルだって心の中で何度もつぶやいたんだ。
エリナは準備を終えて、再び彼の隣に座り、エドワードの横顔を見て、変な顔をしていて、口を開いて尋ねた。「どうしたの? その顔!」
エドワードは思わず口に出た。「お前はただのサルだ。」
ブーンという音と共に、加速による過度の重量が2人を席に押し付けた。その時、宇宙船の重力装置が重力の極端な変化を感知し、作動し始め、超高加速による乗員の体への負荷を軽減するために重力の方向を調整した。
「私を一人にしないで!」 エリナは苛立ちながら叫び、機械的なノイズをかき消して、エドワードの耳に届けようとした。