第26章 償い
エドワード は簡単(かんたん)な言葉(ことば)を二(ふた)つ吐(は)き出(だ)した。「全部(ぜんぶ)なくなった」。彼(かれ)は話(はな)すことにも止(と)まり、頭(あたま)を下げ(さげ)て本(ほん)を見(み)つめ、ずいぶん長い(ながい)間(あいだ)ページをめくらなかった。
二人(ふたり)の兄弟(きょうだい)は長(なが)い間(あいだ)黙(だま)っていたが、アルフォンス は相変(あいか)わらず口(くち)を開(ひら)いて、「君(きみ)はいくつの宇宙(うちゅう)船(せん)を捕(と)えたんだ?」と尋(たず)ねた。
エドワード は彼(かれ)を横目(よこめ)で見(み)て、「本当(ほんとう)に知(し)りたい?知(し)ったら行(い)けなくなるぞ」と尋(たず)ねた。
「僕(ぼく)を逃(のが)したいんだ?」
「なぜ?初(はじ)めてじゃないし」とエドワード は、気(き)分(ぶん)が楽(らく)になったのを見(み)て本(ほん)を放(ほう)り投(な)げ、続(つづ)けた。「それに、今回(こんかい)で三回(さんかい)目(め)だ」
彼(かれ)はすぐさま、「三回(さんかい)目(め)?二回(にかい)目(め)じゃないか!」と反論(はんろん)した。
エドワード は笑(わら)って、「三回(さんかい)だ。一回(いっかい)目(め)は、お前(まえ)がボブキャット連隊(れんたい)にいて、その時(とき)に士官(しかん)の一人(ひとり)と話(はな)していて、そのあとサンドワームがお前(まえ)の指揮(しき)車両(しゃりょう)を攻撃(こうげき)して、それからお前(まえ)はシャトルに飛び乗(の)って逃(に)げ出(だ)して、俺(おれ)はその男(おとこ)に一発(いっぱつ)食(く)らわせた」と言(い)った。
彼(かれ)は頭(あたま)を叩(たた)き、「あれもお前(まえ)だったな!」と言(い)った。
彼(かれ)の強烈(きょうれつ)な誇(ほこ)り(Pride)は、彼(かれ)の賞賛(しょうさん)を表(あらわ)す文(ぶん)の後半(こうはん)を飲み込(のみこ)ませた。
彼(かれ)は初(はじ)めて、軍事(ぐんじ)的(てき)な腕前(うでまえ)において、自分(じぶん)と兄(あに)の間(あいだ)の隔(へだ)たりがこんなにも大(おお)きいことを感(かん)じた。
彼(かれ)の前(まえ)の男(おとこ)は、一日(いちにち)も士官(しかん)学校(がっこう)に行(い)っていなかったのに、プロジェクトメテオを考(かんが)え出(だ)し、銀河(ぎんが)帝国(ていこく)全体(ぜんたい)で最強(さいきょう)の要塞(ようさい)を占領(せんりょう)し、彼(かれ)は自分(じぶん)自身(じしん)の権利(けんり)において、高(こう)レベル(れべる)の特殊(とくしゅ)戦士(せんし)の戦闘(せんとう)能力(のうりょく)さえ持(も)っていた。
一方(いっぽう)、彼(かれ)は軍事(ぐんじ)的(てき)な天才(てんさい)であると自慢(じまん)していたのに、三回(さんかい)連続(れんぞく)で彼(かれ)に捕(つか)えられた。
凍(こお)り付(つ)いている兄(あに)を見(み)て、エドワード は「あまり考(かんが)え過(す)ぎないでくれ。君(きみ)は腕(うで)を骨折(こっせつ)しただけでなく、肋骨(ろっこつ)も折(お)ったんだから、元気(げんき)を出(だ)して」と言(い)った。
「いつ僕(ぼく)を逃(のが)してくれるんだ?今回(こんかい)は長(なが)い間(あいだ)家(いえ)に帰(かえ)っていないから、帝国(ていこく)大艦隊(だいかんたい)の壊滅(かいめつ)のニュース(news)が今回(こんかい)送(おく)り込(こ)まれたら、母(はは)はきっととても悲(かな)しむだろう」とアルフォンス は言(い)い、エドワード を見(み)た。
エドワード は少(すこ)し困(こま)った様子(ようす)で、「それは、俺(おれ)にはどうしようもないんだ。ここから帝国(ていこく)の通信(つうしん)網(あみ)に接続(せつぞく)すると警報(けいほう)が鳴(な)ってしまう。余計(よけい)なトラブル(toraburu)を避(さ)けるためにもう少(すこ)し待(ま)った方(ほう)がいいんだ。結局(けっきょく)、君(きみ)は色々(いろいろ)とやらかしているから、俺(おれ)は君(きみ)を逃(のが)すことができない」と言(い)った。
エドワード はゆっくりと立(た)ち上(あ)がり、「元気(げんき)を出(だ)して、他(ほか)のこと(koto)は考(かんが)えないでくれ。君(きみ)が無事(ぶじ)で安心(あんしん)したよ。俺(おれ)は戻(もど)って自分(じぶん)の仕事(しごと)で忙(いそが)しくなるよ。何かあったら、警備(けいび)員(いん)に言(い)ってくれ、彼(かれ)らに挨拶(あいさつ)は済(す)ませてある」と言(い)った。
ハッチ(hatch)から出(で)ていく兄(あに)を見(み)て、彼(かれ)は感情(かんじょう)を整理(せいり)し、砕(くだ)け散(ち)った誇(ほこ)りを集(あつ)め、状況(じょうきょう)を再分析(さいぶんせき)しようとしたが、集中(しゅうちゅう)して考(かんが)え続(つづ)けることができなかった。
彼(かれ)はつぶやいた。「大艦隊(だいかんたい)が攻撃(こうげき)されて失(うしな)われた。あれは帝国(ていこく)の宇宙(うちゅう)船(せん)の三分(さんぶん)の一(いち)だ!」
会議(かいぎ)室(しつ)の内側(うちがわ)で、エドワード は報告書(ほうこくしょ)を見(み)て、眉(まゆ)を寄(よ)せた。彼(かれ)はアンドレ(andre)星(せい)要塞(ようさい)を取(と)ることによって払(はら)う代償(だいしょう)について考(かんが)えていたが、戦闘(せんとう)被害(ひがい)報告(ほうこく)が彼(かれ)の前(まえ)にあるとき、彼(かれ)はそれでもそれを受(う)け入(い)れることができなかった。
指揮官(しきかん)は戦闘(せんとう)被害(ひがい)報告(ほうこく)を読(よ)んでいた。「連邦側(れんぽうがわ)では、820隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)が戦闘(せんとう)に参加(さんか)し、139,021人(にん)の兵員(へいいん)がいた。
391隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)が破壊(はかい)され、207隻(せき)の船(ふね)が損傷(そんしょう)し、79,122人(にん)が戦死(せんし)、29,112人(にん)が負傷(ふしょう)した。
帝国(ていこく)側(がわ)では、1,039隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)が戦闘(せんとう)に参加(さんか)し、159,316人(にん)が参加(さんか)し、1,006隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)が破壊(はかい)され、33隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)が捕獲(ほかく)され、5,093人(にん)の捕虜(ほりょ)が…」
連邦(れんぽう)司令官(しれいかん)ロルボは、彼(かれ)の手(て)の中(なか)の葉巻(はまき)の1本(ほん)を切(き)り、くつろぎ、火(ひ)を点(つ)け、報告書(ほうこくしょ)を読(よ)んでいる指揮官(しきかん)に言(い)った。「わかった、本(ほん)から読(よ)む必要(ひつよう)はない。君(きみ)の報告書(ほうこくしょ)は全部(ぜんぶ)読(よ)んだから、次(つぎ)は何(なに)をすべきか、議論(ぎろん)しよう」
その指揮官(しきかん)は報告書(ほうこくしょ)を片付(かたづ)け、「私(わたし)は、勝利(しょうり)に乗(の)り、艦隊(かんたい)を帝国(ていこく)の後背地(こうはいち)に送(おく)り、戦闘(せんとう)を拡大(かくだい)すべきだと考(かんが)えています」と言(い)った。
別(べつ)の指揮官(しきかん)は、「私(わたし)はこの見解(けんかい)には賛成(さんせい)しません。私(わたし)は慎重(しんちょう)に行動(こうどう)し、安定(あんてい)を保(たも)つべきだと考(かんが)えています。今(いま)、艦隊(かんたい)を回収(かいしゅう)し、修理(しゅうり)してから、後(あと)で帝国(ていこく)の後背地(こうはいち)に入(はい)ることを話(はな)しましょう。
今(いま)、大(だい)戦(せん)が終わ(お)ったばかりなので、艦隊(かんたい)の船(ふね)を修理(しゅうり)し、戦闘員(せんとういん)を補充(ほじゅう)する必要(ひつよう)があり、軽率(けいそつ)に攻撃(こうげき)すれば、コスト(kosuto)がかかります!」と言(い)った。
これら二人(ふたり)の異(こと)なる意見(いけん)は、この議論(ぎろん)のためにスイッチ(suitchi)が押(お)されたかのようであり、すぐさま皆(みな)が話(はな)し始(はじ)め、これら二人(ふたり)の意見(いけん)に加(くわ)え、近隣(きんりん)諸国(しょこく)の脅威(きょうい)を先(さき)に解決(かいけつ)する計画(けいかく)さえあった。
エドワード は、会議(かいぎ)室(しつ)にいる十数(じゅうすう)人(にん)のカエル(kaeru)のような騒(さわ)がしい男(おとこ)たちに不快(ふかい)に頭(あたま)を振(ふ)り、彼(かれ)は周(まわ)りを見回(みまわ)し、逃(のが)げるチャンス(chansu)を探(さが)したかった。
ロルボは、エドワード の注意散漫(ちゅういさんまん)に長(なが)い間(あいだ)気(き)づいていたので、彼(かれ)は皆(みな)に止(と)まるように合図(あいず)するために指(ゆび)でテーブル(teeburu)を叩(たた)き、「わかった。君(きみ)たちは会議(かいぎ)後(ご)に自分(じぶん)たちで議論(ぎろん)し、報告(ほうこく)提案(ていあん)を提出(ていしゅつ)し、皆(みな)は最初(さいしょ)に解散(かいさん)しなさい」と言(い)った。
エドワード はその言葉(ことば)に大喜び(おおよろこび)し、彼(かれ)はついに、そのような騒(さわ)がしい場所(ばしょ)にとどまらなくてもいいのだと思(おも)い、何年(なんねん)も針(はり)の上(うえ)に座(すわ)っているかのようであり、彼(かれ)はお尻(しり)を持ち上(あ)げ、去(さ)ろうとしたが、ロルボに止(と)まるように呼(よ)ばれた。「エドワード 、君(きみ)は残(のこ)って」
エドワード は、心(こころ)の1万(まん)の不承不承(ふしょうふしょう)を抑(おさ)え、振(ふ)り向(む)き、ゆっくりと歩(ある)いて行(い)った。
ロルボは口(くち)を開(ひら)き、「自分(じぶん)から行動(こうどう)できないのか?何(なに)を考(かんが)えているんだ?話(はな)してくれ、何(なに)を、そして私(わたし)に一人(ひとり)で君(きみ)に話(はな)すように頼(たの)ませるのか?」と言(い)った。
エドワード はしばらくの間(あいだ)気(き)まず(mazu)くなり、「何(なに)も考(かんが)えていません。混乱(こんらん)の中(なか)で何(なに)も考(かんが)えていません」と言(い)った。
この数日(すうじつ)のつきあい(tsukiai)の後(のち)、エドワード はこの司令官(しれいかん)の気性(きしょう)を知(し)っており、砲弾(ほうだん)気性(きしょう)は点火(てんか)されると燃(も)え上(あ)がり、怒(おこ)って顔(かお)を背(そむ)け、忘(わす)れてしまった。
ロルボはちょうど怒(おこ)ろうとしていたところだったが、エドワード はすぐさま先(さき)に飛(と)び出(だ)し、「停戦(ていせん)交渉(こうしょう)、帝国(ていこく)と停戦(ていせん)を交渉(こうしょう)してくれ」と言(い)った。
「停戦(ていせん)交渉(こうしょう)?半日(はんにち)も我慢(がまん)して、そんな臭(くさ)いおなら(onara)を出(だ)すのか?」ロルボは直接(ちょくせつ)的(てき)に苛立(いらだ)ち、喜(よろこ)びに満(み)ちあふれた。
エドワード は星図(せizu)を取(と)り出(だ)し、テーブル(teeburu)の上(うえ)に置(お)き、開(ひら)いて言(い)った。「現在(げんざい)の艦隊(かんたい)数(すう)では、帝国(ていこく)の後背地(こうはいち)に入(はい)っても、もっと多(おお)くの戦闘(せんとう)結果(けっか)を達成(たっせい)できたとしても、私(わたし)たちはちょうど取(と)ったばかりのこれらの星(ほし)ゾーン(zoon)を維持(いじ)することができないだろう。
帝国(ていこく)の大艦隊(だいかんたい)の壊滅(かいめつ)によって、彼(かれ)らは艦隊(かんたい)数(すう)の三分(さんぶん)の一(いち)を失(うしな)っただけで、帝国(ていこく)の主要(しゅよう)な国境(こっけい)地域(ちいき)にまたがる2,000隻(せき)の宇宙(うちゅう)船(せん)がある。
もし私(わたし)たちが性急(せいきゅう)に攻撃(こうげき)すれば、私(わたし)たちを先(さき)に気(き)にかけるため、帝国(ていこく)に国境(こっけい)の脅威(きょうい)にもかかわらず、艦隊(かんたい)を出(だ)させることになるだろう。
その時(とき)には、私(わたし)たちは星(ほし)橋(きょう)まで押(お)し戻(もど)されるだけでなく、他(ほか)の星(ほし)地域(ちいき)の抵抗(ていこう)勢力(せいりょく)も国境(こっけい)への圧力(あつりょく)の弱体化(じゃくたいか)のために、自分(じぶん)たち(tachi)の軍事力(ぐんじりょく)を発展(はってん)させる機会(きかい)を得(え)るだろう。
もし私(わたし)たちが今(いま)星(ほし)橋(きょう)の近(ちか)くの地域(ちいき)を占領(せんりょう)しているという事実(じじつ)を利用(りよう)して、将来(しょうらい)の本格(ほんかく)的(てき)な攻撃(こうげき)のため(tame)の橋頭堡(きょうとうほう)を残(のこ)し、艦隊(かんたい)が動(うご)き回(まわ)るスペース(supesu)を確保(かくほ)するなら、私(わたし)たちは休戦(きゅうせん)を利用(りよう)して、自分(じぶん)たち(tachi)の力(ちから)を発展(はってん)させることができ、時(とき)が熟(じゅく)すれば、まっすぐ進(すす)むことができる。
その上(うえ)、休戦(きゅうせん)条約(じょうやく)は、理由(りゆう)を見(み)つけて破(やぶ)ることによって破(やぶ)ることができるものだ。
司令官(しれいかん)の目標(もくひょう)が、銀河(ぎんが)全体(ぜんたい)を取(と)ることであるなら、私(わたし)たちの敵(てき)は常(つね)に帝国(ていこく)だけではなく、他(ほか)の星(ほし)域(いき)の抵抗(ていこう)勢力(せいりょく)も存在(そんざい)するだろう」
ロルボは静(しず)かにエドワード を長(なが)い間(あいだ)見(み)つめ、「君(きみ)は本当(ほんとう)に怖(こわ)い奴(やつ)だな。戦術(せんじゅつ)的(てき)な配置(はいち)において繰(く)り返(かえ)し奇妙(きみょう)な手(て)を打(う)つだけでなく、戦略(せんりゃく)的(てき)なビジョン(bijon)もこんなに長(なが)いんだ。バー(ba)は本当(ほんとう)に君(きみ)のような貴重(きちょう)な塊(かたまり)を見(み)つけることができて幸運(こううん)だった」と言(い)った。
エドワード は凍(こお)りつき、「義理(ぎり)の父(ちち)を知(し)っているんですか?」と尋(たず)ねた。
「彼(かれ)を知(し)っている以上(いじょう)だ。子供(こども)の時(とき)には、一緒(いっしょ)に木(き)に登(のぼ)って鳥(とり)の巣(す)を掘(ほ)り出(だ)したこともあった」とロルボはにやりと笑(わら)い、それから「ブレンダ(burenda)はどう?」と尋(たず)ねた。
「すごくすごくいい。全部(ぜんぶ)いい」とエドワード は、これら二人(ふたり)がどのような関係(かんけい)にあるのか分(わ)からず、わけのわからないこと(koto)を話(はな)すことをあえてしなかったので、何気(なにげ)なく笑(わら)うしかなかった。
「ああ、君(きみ)の義理(ぎり)の父(ちち)はクソ野郎(kuso yarou)だ。私(わたし)の幼馴染(おさななじみ)ブレンダ(burenda)を奪(うば)った。この復讐(ふくしゅう)は、この生(い)きている間(あいだ)には果(は)たすことができない」
そう言(い)って、ロルボは大(おお)きな笑(わら)い声(こえ)をあげながら煙(けむり)を吹(ふ)き出(だ)し、それから話(はなし)の言葉(ことば)を回(まわ)して言(い)った。「君(きみ)が今(いま)言(い)ったその提案(ていあん)を公式(こうしき)報告書(ほうこくしょ)として受(う)け取(と)り、知事(ちじ)に伝(つた)えよう」
彼(かれ)が去(さ)ろうとしているのを見(み)て、エドワード は忙(いそが)しそうに立(た)ち上(あ)がり、「もう一(ひと)つ、知事(ちじ)に伝(つた)えてほしいことがあるんだ。アンドレ(andre)星(せい)要塞(ようさい)を取(と)ったこと(koto)は、連邦(れんぽう)が敗北(はいぼく)しないこと(koto)を保証(ほしょう)するだけだということだよ。
成功(せいこう)の鍵(かぎ)は、自分(じぶん)自身(じしん)の星(ほし)域(いき)内(ない)の生産性(せいさんせい)を向上(こうじょう)させ、自由(じゆう)連邦(れんぽう)の星(ほし)域(いき)を繁栄(はんえい)させることにもあり、国力(こくりょく)のため(tame)の戦(いくさ)では、始(はじ)まって以来(いらい)、一度(いちど)も戦(たたか)ったことはない」
ロルボはうなずき、振(ふ)り向(む)き、ちょうど去(さ)ろうとしていたとき、エドワード は加(くわ)えた。「アンドレ(andre)星(せい)要塞(ようさい)が取(と)られたため、連邦(れんぽう)の星(ほし)域(いき)内(ない)ではもはや戦争(せんそう)は起(お)こらないだろうから、辞任(じにん)する許可(きょか)を与(あた)えてください」
「辞任(じにん)?そう思(おも)うか!君(きみ)はここにとどまって、素直(すなお)に君(きみ)の義理(ぎり)の父(ちち)の借金(しゃっきん)を払(はら)え!」ロルボは考(かんが)えもせず、去(さ)りながら言(い)った。
「なぜ?彼(かれ)は僕(ぼく)の生物学(せいぶつがく)的(てき)な父(ちち)じゃないんだ!」エドワード は続(つづ)けた。「それなら、エリナ(erina)と俺(おれ)はドサス(dosasu)に戻(もど)って結婚(けっこん)しなくちゃいけない!」
「結婚(けっこん)休暇(きゅうか)は許可(きょか)された。辞任(じにん)は問題外(もんだいがい)だ」
「それとハネムーン(hanemuun)!」エドワード は、薄(うす)れていくロルボに向(む)かって叫(さけ)んだ。
「辞任(じにん)以外(いがい)は全部(ぜんぶ)許可(きょか)された!」ロルボは角(かど)を回(まわ)り、姿(すがた)が見(み)えなくなるまで言(い)った。
エリナ(erina)は、エドワード (edowaado)の後(うし)ろから、とても元気(げんき)よく走(はし)ってきて、彼(かれ)の腕(うで)に抱(だ)きつき、「まあ、許可(きょか)された?」と尋(たず)ねた。
彼(かれ)は少(すこ)し落胆(らくたん)した様子(ようす)で、「いや」と言(い)った。
落胆(らくたん)はエリナ(erina)の顔(かお)からこぼれ、すぐに、これらの複雑(ふくざつ)な悲しみ(かなしみ)が、彼女(かのじょ)の目(め)の中(なか)でキラキラと輝(かがや)き、行ったり来たり(いったりきたり)になった。
エドワード は少(すこ)し困(こま)った様子(ようす)で、慌(あわ)てて「結婚(けっこん)休暇(きゅうか)は許可(きょか)された」と言(い)った。
これら光(ひかり)り輝(かがや)くもの(mono)は、結局(けっきょく)、彼女(かのじょ)の目(め)から転(ころ)げ落(お)ち、エリナ(erina)は拳(こぶし)を上(あ)げ、エドワード の胸(むね)を叩(たた)き、「それじゃ、許可(きょか)されなかったって言(い)ったじゃない」と言(い)た。
「うう、辞(や)めたいこと(koto)について話(はな)しているんだ。彼(かれ)は承認(しょうにん)しなかったんだ」エドワード はエリナ(erina)の肩(かた)を取(と)り、彼女(かのじょ)に話(はな)し続(つづ)けた。「ハネムーン(hanemuun)の休暇(きゅうか)も許可(きょか)されたし、君(きみ)はケンタウルス(kentaurusu)座(ざ)のスパイラル(supairaru)アーム(aamu)に行(い)くこと(koto)になっていない?今(いま)、君(きみ)のルート(ruuto)を計画(けいかく)し始(はじ)めるのがいい」