CHAPTER 12
お城を出ようとした時、まさかの人物に会っちまった。皇太子だよ。まさか、もう二度と会うことないと思ってたのに。兄弟なのに、すげー嫌いなんだよな。だって、あいつ、一番お気に入りの側室の子だからさ、いつも俺のこと、邪魔だって思ってるんだろーし。
あいつのせいで、まともな子供時代送れなかったし。ゼイビアは、ちょっとの間あいつのこと見てから、頭下げた。そしたら、皇太子の輿が止まったんだよ。なんでだろ?って思った。
皇太子、めっちゃキレてるんだけど、相手は俺じゃなくて、聖女様っぽい。たぶん、誰に怒ってるのか、皇太子は分かってないんだろうな。とりあえず、あいつが悪いことになりますように、って祈っとこ。
「おい、俺が通るのが見えないのか?」って、聖女様に話しかけてるけど、あの聖女様は、そんなバカな質問には滅多に答えないんだよな。
兄貴、さっきのことにもうイライラしてるし。輿から降りてきて、まだめちゃくちゃ怒ってて、聖女様の顔を覆ってる仮面を外したんだよ。ゼイビアは、あいつが完全にやらかしたって思った。周りの空気がひんやりしてるのが感じられる。
聖女様のこと見たら、着物がフワフワって浮き始めてさ。あの人のオーラって、周りの空気で気分が分かるんだよ。今の聖女様は、めっちゃくちゃ怒ってて、兄貴に何かしないといいんだけど…って、でも、ちょっとだけ期待しちゃう自分がいる。
「一体何があったんだ?」って、皇太子が聞いてきた。
「あの人が誰か、分かってんのか?」って、ゼイビアが聞いたらさ。
「そんなの、関係あるか?ここは俺の言うこと聞くのが当たり前なんだ。安っぽい女が、俺にそんなことするなんて許せない」って皇太子が言っててゼイビアは聖女様の顔を見たら、目が怒りで真っ赤になってた。
なんか、お城でヤバいことが起きるって分かってたんだよね。そして、起きた。
聖女様が、皇太子にビンタして、あいつ吹っ飛んで地面に倒れた。それ見て、皇太子の護衛たちが囲んできたんだよ。ゼイビアは、聖女様に攻撃しようとしてるって分かった。マジで、やめとけって感じ。
「皇太子を助けるのはやめて、俺たちを逃がしてくれ」って、護衛たちに忠告したんだけど、あいつらも主君みたいに頑固で、ゼイビアのこと無視しやがった。
聖女様が扇子を取り出すと、すぐに護衛たちが後ずさりし始めた。あれは、みんなが知ってる伝説の扇子なんだよ。見なくても分かるやつ。あの扇子のせいで、みんな悪夢を見るんだから。今まで聞いたどんな武器よりも、あの扇子の方が血を流させてるんだから。
「今日は侮辱されたから、血は流したくない」って、ヴァレリーは落ち着かせようとしてた。
全部見てたら、皇帝陛下がめっちゃ心配そうな顔で来た。何が起きてるか全部分かってて、俺たちのとこまで来たんだ。
「一体、何があったんだ?」って、陛下が聞いたから。
ゼイビアが父上に答えて、起きたこと全部話した。父上の顔が、すげー心配そうな顔だった。
「本当に申し訳ございません。どうか、あの子を許してください」って、父上がお願いしたから、マジでビビった。
自分の父上が、あんなに怖がってるのを見るなんて、すごい光栄だった。聖女様のこと、すごく怖がってるみたいだし、警戒してるみたいだった。あの山と城の間で戦争が起きた時、俺はまだ生まれてなかったんだけど、聞いた話だと、マジで酷かったらしい。
「父上、あんな女なんかじゃなくて、俺のこと助けてくださいよ!」って、皇太子がよろよろしながら、俺たちのとこに近づいてきた。
そしたら、父上が公の場で皇太子を叩きつけたんだよ。あいつ、地面に転がってた。
「父上、なんで俺じゃなくて、あんな女をかばうんですか!」って皇太子が言ったもんだから、状況をさらに悪化させた。
「お前を牢屋に入れるぞ?お前が誰を怒らせたのか、分かってんのか?」って、陛下が聞いたら、皇太子は皇帝陛下と聖女様のこと交互に見た。
扇子見て、マジで驚いてた。
「まさか、あの方が蓮の宮の聖女様…?」
「今頃気づいたか。あんなこと言った後で」って、父上が言った。
「本当に申し訳ございません。知りませんでした。どうか、許してください」って、皇太子が土下座した。
「私は、簡単に許すような人間じゃないの。特に、あんなこと言われた後じゃね。あんたのせいで、気分悪いし。どうなってもいいけど、償ってもらわないと気が済まないわ。じゃないと、この街から出ていくまで、仕返し続けるから。どこで発散したらいいのか、分かんないし」って、聖女様が扇子をしまいながら言った。
「どうか、今回だけは許してください。私が厳しく注意して、二度としないようにしますから」って、父上が皇太子のために頭下げた。
「そうしてほしいわね。結局、あの二つの家の関係が悪くなるのは嫌だし」って言って、歩き始めた。
ゼイビアは父上を見たけど、すごい心配そうな顔で、その理由も分かった。
「俺が聖女様に話して、絶対に仕返ししないようにするから。約束はできないけど、彼女、めっちゃ怒ってるんだよ。あんな目、二回も見たし。もうしばらくは、彼女を呼び出さないで。誰かを傷つけそうで怖いから」って、父上に言って、聖女様を追いかけた。
「この道、ぶっ壊される前に、さっさと馬車を呼んで」って彼女が言って、ゼイビアはニヤケた。
こんな風に彼女を見るのは、すごく気持ちよかった。彼女を落ち着かせるために、もっと一緒に時間を過ごして、笑顔にする方法を探さないと。彼女が怒ってるなら、たくさん一緒にいればいいんだ。
馬車を呼んだら、すぐに来てくれた。彼女を馬車に乗せて、手を握ったんだ。皇太子が言った言葉だけが、あんなに彼女を怒らせた原因じゃないんだよ。
彼女は、何か隠してるんだ。そう感じたけど、聞けなかった。いつも、みんなのために、色んな秘密を抱えてるけど、たまには、俺とか他の誰かに、その苦労を打ち明けてくれたらいいのにって思うんだ。
彼女を失うことを考えるのは、マジで嫌なんだ。