第12章
ミゲルの視点
「マジかよ!?」 俺たちは、目の前の光景を見て、同時に叫んだ。
「フルール!」 俺たちはそう言って、大笑いし始めた。
ソファーには、顔の半分をペンキで塗られたフルールがいて、アゴには小さな紙切れがついてる。髪の毛の半分もペンキまみれで… フリフリは困った顔で唇を尖らせてて、すっごい面白くて、また笑いが止まらないんだ。
「フルール、どうしたの?」 エルバが聞いた。
「仕事が暇だったから、お昼寝してたの。起きたらこんなことになってたの。周りにはチルドレンたちがいて、私にペンキを塗りたくってたの」 フルールはそう説明して、俺はまた笑った。
「マジでぶん殴りたかったけど、我慢したよ。ドク・ステフが、モーガン夫人の代わりに家に来ていいって許可してくれたの。モーガン夫人は産休中なの」 フルールが説明した。
「マジで?」 エルバが聞いた。
「うん」
「つまり… ドクターは、モーガンさんが産休から戻るまで、代わりに誰か探してるってこと?」 エルバが聞いて、フルールはうなずいた。
「私、応募したいんだけど。モーガンさんの代わりをやりたいの」 エルバが言って、フルールと俺は顔を見合わせた。
「ダメだよ、エルバ。別に働かなくても、必要なものは全部用意するから」 フルールがそう言って、俺も同意するようにうなずいた。
「別にそういうことじゃなくて… ずっと暇してるのも嫌だし、私も働いてカロリー消費したいの。フルール、わかって」 彼女は懇願し、俺はため息をついた。
フルールは俺を見て、俺は彼女に許可するように合図した。彼女が働きたいなら、そうさせるべきだよな… ただ、家で彼女がいなくなるのは寂しいけど。
「わかった、エルバ。病院に着いたら、ドク・ステフに、モーガン夫人の代わりに誰かいるって言っておくよ」 フルールが言った。
「フルール、本当にありがとう」 エルバは嬉しそうに言った。
彼女は、そんなに仕事に行きたいのかな?
もしかして、俺を避けてるのか…?
俺が彼女に惹かれてるって気づいたのかな。
誰だって彼女に惹かれるだろ?
彼女はすっごい綺麗で、誰も彼女を見たら、二度見するはずだよ。
彼女が近くにいると、俺の血は熱くなるし、彼女の笑顔は背筋にゾクゾクくる。
ピンクのレギンスが、彼女の完璧なラインを強調してるし、スーパーで男たちが彼女のことガン見してるのにも気づいた… あいつらの顔面パンチしてやりたくなったけど、それはさすがにヤバいだろ。
「フルール、髪と顔を洗わないと、ペンキが髪と肌に完全にこびりついちゃうよ」 エルバが言った。
「やったけど、ダメなの… ペンキが落ちないの… 私の顔、こんなことになっちゃうのかな? 髪の半分も、ペンキで固まっちゃうのかな?」 フルールはそう言って、泣き始めた。
「大丈夫、フルール」 俺はそう言って、彼女の涙を拭った。
「何で洗ったの?」 エルバが聞いた。
「水。髪と顔を水で洗ったんだけど、あのクソペンキは全然落ちないの」 フルールは泣いた。
「水だけで、こんなに分厚いペンキを落とせるわけないでしょ。スポンジと石鹸で顔をゴシゴシ洗ってみて。痛いかもしれないけど、ペンキはきっと落ちるはずだよ」 エルバが言った。
「そんなの考えもしなかったけど、髪は?」 彼女は聞いた。
「シャンプーでしっかり洗って。あたしの使っていいよ、強いから」 俺は言った。
「わかった」 彼女はそう言って、用事を済ませに急いで行った。
俺はくすくす笑って、ソファーに座った… エルバも俺の隣に座った。
「あの作家の小説、もう一冊持ってない?」 彼女は聞いた。
「持ってないんだ。探してるんだけど、まだ出てないみたい。出たら連絡するよ」 俺は言った。
「また彼女の小説が読めるのが待ちきれないわ」 彼女は言った。
「俺も」 俺は言った。
**
「よかった」 俺たちはそう言って、フルールを見た。ペンキは完全に落ちていた。
「全部落ちた!」 彼女は嬉しそうに言った。
「すごい! めっちゃゴシゴシしたんだね」 エルバが言った。
「もちろんよ… ずっとあんな顔のままじゃ嫌だし。もう外には出たくないわ。家に帰る途中で、見られた視線が、チルドレンのお尻を叩きたくなるくらいだったもん」 フルールは言った。
エルバはくすくす笑った。
「そろそろ仕事に戻るけど、ちょっと休憩しなきゃ」 彼女はそう言って座った。
「パスタ作ったから、残しておいたよ」 俺は言った。彼女は飛び跳ねた。
「パスタ?」 彼女は聞いて、俺はうなずいた。彼女はキッチンに走っていった。
「うわー、美味しかった」 フルールはそう言って、リビングに戻ってきた。
「そろそろ仕事に戻らなき」 彼女はバッグを手に取って言った。
「フルール、ドク・ステフにモーガン夫人の代わりに私がってこと、忘れずに言ってね」 エルバが言った。
「もちろん忘れないよ。きっと受け入れてくれると思う。明日から始める準備をしておいて」 フルールはそう言って、ドアに向かって歩いた。
「ありがとう、フルール」 エルバが言った。
「いいよ、バイバイ」 フルールはそう言って、出て行き、後ろでドアを閉めた。
彼女が出て行った瞬間、俺たちは静かになった。そして、突然、あるアイデアが頭に浮かんだ。
「エルバ、湖で泳ぎに行こうよ」 俺は言った。
「湖?」 彼女は目を大きくして聞いた…
「うん」 俺は言った。
「やったー!」 彼女は子供みたいに興奮して叫び、俺は笑った。
スタプシー
続く