CHAPTER 33
フルール's POV
「もうすぐ起きるわよ」 デイジーの脈をチェックし終わってから、ミゲルに言ったの。点滴もセットしたし。
ミゲルから電話でデイジーが意識不明だって聞いて、すぐに家に駆けつけなきゃいけなかったんだから。
「どこで見つけたの?」 って聞いたの。
「この家に地下通路があるなんて知らなかったよ。家に入ったら悲鳴が聞こえてさ、見つけるのにちょっと時間がかかったんだ」 ミゲルはそう言った。
ちょっとムスッとしてるように見えたんだけど。
「そうなの…それで、どうして見つけたの? あそこで何してたの?」 私は聞いた。
「それは、彼女が起きたら質問してみたら」 彼が言った。
「ミゲル、どうしたの?」 私は聞いた。
「え?」
「うん…ちょっとムスッとしてるよ」 私は言った。
「この家に地下通路があるなんて、ただショックだっただけだよ」 彼はそう言ったけど、嘘だってすぐ分かったわ。
彼が正直な時は分かるの…何か別のことで悩んでるんだけど、これ以上は突っ込みたくない。
「分かった。仕事に戻らなきゃ」 私はハンドバッグを手に取って言った。
「うん、バイバイ」 彼はそう言って、私は手を振って家を出た。
ベン's POV
マジかよ!
「エルバに一体何しちゃったんだ」 私はオフィスでウロウロしながらつぶやいた。
「なんでこんなクソみたいな計画に同意しちゃったんだよ。
デイジーめ、全部計画したくせに、俺はそれに同意するなんてバカだったよ… 今、俺が強くしようとしてた細い糸が切れちゃったじゃん。
もう、めちゃくちゃムカついてる。
あんな風に俺の唇が触れた時の感じは…まるで天国にいるみたいだった。あんな気持ち、今まで感じたことなかったよ。
彼女に怒鳴られたのが辛かった。
俺のこと、全然好きじゃないのか?
誰も…いや、誰も俺のこと拒否したことないんだ。
俺の魅力に抵抗できるやつなんていないのに…エルバのことすごく好きなのに、彼女は俺に興味がないみたいで、それがすごくイライラする。
クソったれ!
全部の原因、分かった気がする。
ミゲル。
お前だけは許さない!
見てろよ!
ミゲル's POV
フルールが行ってから、ため息をついた。頭の中は、あいつらがキスしてるのを見た瞬間のことばかり…また心が砕け散ったよ…
なんでこんなに辛いんだ?…俺は彼女の彼氏でも何でもないのに。
彼女を所有してるわけじゃないんだ…彼女は好きなことすればいいのに、どうしようもなく、今のこの気持ちを説明できない。
まるで俺が裏切られたみたい…
彼女が他の男とキスしてるって考えたら…くそっ。
デイジーが隣でモゾモゾしてるのが聞こえて、彼女を見た…まだ寝てる。
頭の中に、家に入った時のことがフラッシュバックした。悲鳴が聞こえて、その悲鳴がどこから聞こえてくるのか、家の中を走り回って探したんだ。
地下の声に辿り着くまで、しばらく時間がかかったよ。まさかここにドアがあるなんて、知らなかった…何年も住んでる家なのに。
マジかよ。
デイジーをすぐに部屋に運んで、フルールに電話して来てもらったんだ。
地下通路のことなんて、ゆっくり見る余裕もなかった。デイジーが意識不明だったからね。また見に行こうとは思ってるけど、あそこは埃だらけで、クモの巣だらけなんだよ。
でも、デイジーはどうやってここに地下通路があるって知ったんだ?
あそこで何してたんだ?
ベッドの上にあるiPodに視線が移った。手に取って、電源ボタンを押すと起動した。
〜このデバイスをロック解除するにはPINを入力してください〜って表示された。
落とそうとした時、手の中で振動して、iPodの画面上部にメッセージが流れてきた。
デイジー、何やってるんだ?
マイクがコード送ったぞ!!
急げ