チャプター45
ちょっと遅めに起きたんだよね。俺を起こしてくれたのはトビーで、なんかあったのか心配してくれたみたい。大丈夫だって言ってから、すぐに準備に取りかかった。今日はやることいっぱいあるんだ。一番の目的は、お母さんを探すこと。でも、どうすればいいのか全然わかんないんだよね。トビーと二人でメインルームに向かったんだけど、これも珍しいんだ。ずっと俺のこと心配してて、大丈夫かって聞いてくるんだよね。なんか変なことしてるように見られたくなかったんだけど、昨日の夜のこと知ってるから、難しかった。お母さんがリチャードの手伝いをしてるかもしれないし…。
メインルームに着くと、チームのみんなとルーカスがもう待ってた。みんなに軽く笑いかけてから、まっすぐブランドンのとこに行った。一番頼りになりそうな人だったから。
「何か俺の得意分野で手伝えることってある?」席に着く前に聞かれたから、隣に座って、お母さんの名前を渡した。
ブランドンはすぐにパソコンをカタカタやって、色んなサイトとか資料にアクセスし始めた。あいつみたいな頭脳がチームにいてくれてよかった。いなかったらどうなってたことか、マジで。
「あったよ。ウェストレイクさんって人は、14年前に旦那さんに失踪届が出されてる。でも、手がかりが少なくて、事件は迷宮入りになってるんだ」って、俺らがもう知ってることを説明し始めたけど、これはほんの序章だってわかってた。「でも、俺は賢いから、顔をデータベースと比較して、何か繋がるところがないか探してる。新しいスタートを切って、別の名前で生きてる可能性もある。何かヒットしたら、すぐに教えるよ」って、パソコンから顔も上げずに笑ってる。お礼に頬にキスして、席を立った。
「待って。ウェストレイクさんって、お前の…お母さんとか?」ルーカスが部屋の向こうから聞いてきたから、笑顔でうなずいた。「すげー、俺ってすごいだろ、祝おうぜ」って、すっごい嬉しそう。ちょっと笑って、モーガンのとこに行った。モーガンは、俺に何か紙切れみたいなものを振ってる。
「そういえば、明日はテイラーのパーティーだね」ジュリアンが、自分のテーブルから声をかけてきた。昨日の部屋の資料でいっぱいになってて、もう山盛り。備品倉庫にしまっとけばよかったのに、こんな部屋を資料で埋めやがって。
別にパーティーとかマジで気分じゃないから、軽く目だけ動かした。注目浴びるの嫌なんだよね。来る奴らは絶対俺に話しかけてくるだろうし。俺のソーシャルインタラクション許容量は限られてて、すぐになくなっちゃうんだ。
「スピーチの準備は?」って、椅子から立ち上がって聞いてきた。マジで、なんであいつはこんなにめんどくさい質問ばっかりしてくるんだよ!
「スピーチなんてしないもん。モーガンがやってくれるから。ねえ、モーガン、スピーチは?」って、モーガンのこと見て笑った。モーガンは笑って、引き出しを開けて、ノートを取り出した。
「ディレクターが君に賞をあげると言ったすぐ後に書いたんだ」って、ノートをまた引き出しにしまっちゃった。え、明日まで見せてくれないの?
「テイラー、祝うべきだよ。家族も友達もみんな来るんだから!」ジュリアンがテーブルの向こうから叫んだ。笑顔になったけど、すぐにアイデアが浮かんで、ニヤリとした。
「うん、そうだね」って、お父さんの写真を見て指さした。これでお父さんを捕まえれるかも。「お父さんと部下たちをパーティーに呼べるかもしれない。もし来たら、そこで捕まえればいいんだ」って、自分のアイデアにめっちゃ嬉しくなった。昨日、助けてくれたときは捕まえたりしないって言ったけど、これは全然違う状況だし。
「でも、来るかどうか…」ジュリアンが、床に書類を落としながら言った。書類が床に落ちて、散らばりまくってる。
「まあ、昨日も来たし、多分来るだろ…」ブランドンがパソコンの画面を見て言い始めたから、俺はびっくりして頭を横に振って、そいつを見た。
最初は理解してなかったけど、すぐに気づいて、口を噤んだ。視線をちょっとずらしてモーガンを見たけど、モーガンは俺のことめっちゃ疑ってる顔してた。
「昨日、見たって? 昨日?」って、腕組みながら聞いてきた。ああ、ブランドン、今すぐお前の頭を叩きたい。「それで、テリトリーに行けたんだね。あいつらが一緒に行ったんだ」モーガンは、全部の情報を繋ぎ合わせてる。なんであいつは、いつもこんなに賢いんだよ!
「テイラー、テリトリーに行くなんて、めっちゃ危険な場所だぞ!」トビーが椅子から立ち上がって叫んだ。うん、知ってるよ、俺らが行ったんだから。
「別に、行ったっていうか、ちょっと遊びに行っただけ」って、ブランドンに近づきながら言った。ブランドンは、吐きそうにしてる顔してる。
「とにかく、殺されてたかもしれないんだぞ!」トビーはまだ叫んでるけど、俺は彼の怒りにもううんざりして、目を回した。
「誰かに襲われたりしたの?」ジュリアンが、まだ床に座って書類を拾いながら聞いてきた。俺も手伝おうと思ったけど、トビーの横を通ったら、腕を掴まれて、一緒に立たされた。
「ちょっとした騒ぎにはなったけど、俺が何とかした」って、肩をすくめて言った。マジで、そんなに大したことじゃないと思ってたし、昨日のことだし、もう変えられないし!
「ああ、それで、あいつがお前を自分のものだって言ったんだな」ブランドンがまたパソコンを見ながら言った。マジで、この人、言葉を選ぶってことを知らないの?
俺の隣で、トビーから唸り声が聞こえた。顔を向けると、目が真っ黒になってる。やばい、シフトしそう。ラッキーなことに、ここではできないけど。モーガンを見たけど、モーガンは俺の考えてることがわかってるみたいで、トビーを新鮮な空気にあててやれって頷いた。トビーの手を掴んで、出口に向かって引っ張った。最初はマジで引っ張らないといけないかなと思ったけど、文句も言わずに付いてきた。
鍵を使って部屋から出て、一番近いトビーの部屋に向かった。トビーの部屋とルーカスの部屋の前で止まって、トビーの鍵を使ってドアを開けて、中に入った。部屋には入らず、小さなロビーみたいなとこに立った。ロビーって呼べるのかな?
「トビー、落ち着いて」って、ドアが閉まってから言った。もう誰も見てないし、聞こえない。
「落ち着けるわけないだろ。お前は俺のものだ。なんで、あんな恥知らずなやつが、俺のものに手を出すんだ。首のマークは見えなかったのか?」って、俺の首を見て唸ってる。でも、服で隠れてる。「マークは隠れてる」って、俺に近づいて、服をずらそうとしてきたけど、手を掴んで離れた。
「隠さないと。ここでマーク見られたらまずいんだ。俺はアライアンスのエージェントなんだから」って、マジでトビーの手を抑えないといけなかった。ほんと、マークを見せたがってるんだから。
「俺がお前がエージェントかどうかとか、どうでもいいんだよ。そのマークは、お前が俺のもだってことを示してるんだ」って、額を俺につけて、頭が壁に当たったけど、あの言葉にはマジでイライラした
「ついでに言うけど、俺は誰のものでもないし、誰かの所有物でもないから、そういう言い方はやめて」って訂正した。俺は俺だし、彼が現れる前は結構自立してたんだから。トビーはちょっと笑った。
気づいたら、俺は彼の部屋のドアに押し付けられてた。何が起きたのか、全然わからなくて、彼の目が俺をじっと見てる。
「それは違う。お前は俺のものだ。俺のものなんだ」って、顔が俺に数センチまで近づいて唸ってる。「証明させてくれ」って、深く笑って、俺が寄りかかってる部屋のドアを開けた。