チャプター46
すぐにメインルームに戻ることに。トビーが、俺のこと認めさせたかったみたいで、相当粘られたんだよね。まあ、それだけってことで。一緒に部屋出たんだけど、途中でルーカスに会ってさ。ジムで筋トレだって。本人はそう言ってたけど。トビーも誘われてて、OKしてたから、俺一人で廊下歩くことに。
これがまた、色々考える時間になってさ。主に、法を犯してる家族のこととか。俺らは本当に違う道に進んだよなって思う。あいつらは犯罪者になって、俺はそれを追うエージェント。1年前の俺に、お前が追うのはこいつらだって言っても、どうリアクションしていいかわかんなかっただろうな。でも、今はこうして生きてるんだから、マジで意味わかんないよね。
すぐにキーカードをスキャンして、メインルームに戻ると、モーガンがブランドンと話してた。ジュリアンの書類の山がまた床に落ちてて、むかつくって感じでテーブルに頭突っ込んでる。ちょっと笑っちゃって、手伝ってあげたら、感謝って顔して笑ってくれた。
「トビーは大丈夫。ルーカスとジム行ったよ」って皆に伝えて、ブランドンのとこへ。ブランドン、なんか紙切れ持ってるし。
「色々調べた結果、M.S.Pの電話番号見つけたぜ」って笑って、俺に紙を渡してくる。渋々受け取って、目の前の番号見つめてる。「なんか怪しいサイトに載ってたんだけど、そういうとこ、俺好きだから」ってニヤけてるし、調子乗ってて椅子からちょっと滑って、コケそうになってる。
「電話しなくてもいいんだよ?もし嫌なら、別のとこで捕まえればいいし」ってモーガンがアドバイス。ブランドン見て笑っちゃった。マジで心臓止まるかと思ったんだろーな。
「大丈夫だって。捕まえるなら、今が一番チャンス。あいつらが来るってことは、俺らのとこに来るってことだし、俺はそういうのが好きなんだ」って笑って、ブランドンに視線を送った。全然嬉しそうじゃないけど、俺が考えたプランを100倍良くしたんだからな。「今すぐ電話するよ」って笑って、ファイルルームに向かった。あそこ、めっちゃでかい部屋で、ファイル全部保管してるんだよね、だからファイルルームっていう。
ドア閉めて、携帯取り出して、よし、パーティーに来てもらうって話に集中しなきゃ。感情的にならずに、でも感情をなくすわけでもなく、簡単そうだけど、無理だろ!深呼吸して、番号入力。いける、テイラー!電話マーク押して、耳に当てて、デスクに座って待機。なんか、着信音が長く感じる。
「もしもし、M.S.Pです。メイソンと申します」って向こうが出た。よし、始まった。「どちら様ですか?」って、自分から電話かけといて、マジで緊張するわ。
「テイラー・ウェストレイクです」ってフルネームで答えた。他のテイラーと間違われたら嫌だし、気まずいし。
「あ、テイラーさん。何かご用件ですか?」って、めっちゃびっくりしてる。俺もだよ、今朝起きた時に、こんな会話するなんて思ってもなかったもん。
「長話できないんですけど、昨日はお世話になりました」って皆に聞こえるように言った。スピーカーにしてるだろうし。「難しいかもしれないし、断ってもらっても全然いいんですけど、明日パーティー開くことになって、同盟への献身的な奉仕に対してメダルもらうことになったんです。エージェント全員が欲しがるメダルらしいんですけど、なぜか俺がもらえたっていう」って笑って、ちょっと間を置いた。マジで、どうやって手に入れたんだろ、あのメダル。
「おめでとうございます。現場でも、あなたの才能はよく分かってましたよ」ってメイソン褒めてくれる。俺はただ笑って、ちょっと床見てた。
「ベテランフィールドエージェントって呼ばれるだけあるでしょ。で、みんなパーティーのこと祝ってくれて、家族とか友達みんなで祝うって言ってるんですけど、俺の本当の家族は来れないから」って、ちょっとでも同情してもらおうと思って言ってみた。マジで、もう来てもらいたくない気持ちもあるし。「本当に無理かもしれないんですけど、もし良かったら、皆さんも来てもらえないかなと思って、もし来れなくても、全然大丈夫です」って、壁にもたれながら言った。来てくれないと、俺の努力が無駄になるし。
少しの間静かだったけど、なんかバックでゴソゴソ話してる声が聞こえてきて、話してるんだなーって。お願い、お願いだから来て!この電話のために、どれだけ精神的にやられたと思ってんだよ。
「テイラー、お父さんがいるんですけど、もちろんあなたのお祝いに行きますって」ってメイソンが言ってくれた。その瞬間、マジで飛び跳ねそうになった。
「ありがとうございます!詳細は数分後に携帯に送りますね、メイソン。どうやって番号知ってるのかって聞く前に言っておくと、コネです」って笑って、窓からブランドンの方を見た。壁にもたれて、俺が電話終わるの待ってるし。
「行きます。あなたのお父様も、あなたの友達のブランドンに動画を送ったから、見て欲しいって言ってますよ」って言われて、マジで不安になる。どんなこと送られてきたんだろ?
「今すぐ見てみますね。本当にありがとうございます。じゃあ」って言って電話切った。電話終わって、目の前のテーブルに手置いて、深いため息ついた。マジで疲れた。
テーブルから飛び降りて、チームのとこへ。皆、不安そうに待ってるし。ドア開けたら、全員の視線が俺に集まって、ニヤッとして頷いてあげた。皆が歓声上げて、モーガンが抱きしめてくれて、大丈夫かって聞いてきた。
「大丈夫!捕まえるために必要なことだったし、パーティーも俺のことだけじゃないだろうし!」って、なんか嬉しくて、叫んだ。家族捕まえて、逮捕することに集中できるし、あのうざいパーティーのこと考えなくて済むし。「
「俺は、パーティーは楽しむけどね」ってジュリアンが変なダンス踊ってて、書類の山全部倒しちゃった。床に落ちた書類見て、めっちゃ落ち込んでる。
「あ、忘れてたんだけど、動画送られてきたって、ブランドンに。見ろって言われた」って言って、ブランドンは困惑した顔してたけど、すぐにパソコンいじってた。
「見つけた。『親愛なるテイラーへ』だって」って言って、プロジェクター点けた。ため息ついて、テーブルの上に乗って、何が始まるんだろ。
数秒後、お父さんの老けた姿が映し出された。スーツ姿でネクタイ締めて、オフィスに座ってる。ブランドンがパソコンのボタン押して、動画が始まった。
「テイラー、きっと今の俺と、お前の記憶とは全然違う顔だと思うけど、色んなことがあったからな、俺達の間にも。会って話す機会も、しばらくないかもしれないから、この動画を撮ることにした。お前がいなくなった夜は、俺の人生で最悪の夜だった。何時間も探したけど、見つけられなかったんだ。永遠に探し続けるって思ってたけど、お前を連れてった奴が誰なのか、分かった時」って、泣きそうになりながら言ってるし、俺も涙出てくる。「俺のベイビーを傷つけた奴には、絶対報いを受けさせたかったんだけど、お前と俺達の家族に起きたことを、他の誰にも起こさせたくなかったんだ。それがお前が望むことだって思ってたんだけど、今は、お前がエージェントになって、俺達の組織を止めるために動いてるんだから、無理だって分かってる」って言ってて、俺はただ首を振る。あいつは、組織を解散しないよ。金になるから。
「俺達を追跡して逮捕しようとしてるお前を、恨んだりしてない。ただ、お前がここまで成長したことを、すごく誇りに思ってるし、嬉しい。今日、現場で見た時、お前は本当にこの仕事をするために生まれてきたんだなって思ったし、すごく上手い。自分の娘が、俺達を追ってるってのは、ある意味名誉なことだし、お前とチームは、俺達のやってることを初めて見つけたんだから、すごいんだ」って、ちょと笑ってるけど、涙が頬を伝ってるし、マジでなんでこんな感情が沸いてくるんだよ!
「お前のチームがどれだけ素晴らしいか見てるから、いつかはお前が俺達を捕まえるって分かってる。その日が来たら、怒ったり、悲しんだりするんじゃなくて、今まで感じたことのないような、とてつもない誇りを感じるだろう。お前のためにM.S.Pを作って、皆を守ろうとしたんだけど、お前は自分で全部できたんだな」って、今度は涙が止まらないで、やばい。「
もう行かなきゃ。何があっても、今言ったこと、覚えてて欲しい。愛してるよ、テイラー。すぐに会えるだろう、きっと」って笑って、カメラがオフになった。床見たら、涙がポタポタ落ちてるし。
モーガンが隣に来て抱きしめてくれて、俺はまた泣き続けた。
これで、良かったんだよね?