Chapter 12: 結婚許可証を手に入れた
ママの監督のもと、エリアスとあたしは結婚証明書をゲットしたわけ。
あたしが2つの結婚証明書を受け取ったとき、まだボーッとしてたんだよね。ちょっと前まで、自由気ままな独身女子だったのに、気づいたら、結婚しちゃってたんだもん。
しかも、結婚相手はエリアス。
初めて彼を見た時のことを思い出すと、過去のシーンが頭の中に駆け巡るんだ。最初、あたしは彼の顔に「一目惚れ」して、どうせ結婚するならイケメンがいいじゃん?って思ったんだよね。
それから、一緒にいるうちに、あたしは徐々に彼に惹かれていった。
その魅力が、あたしの心をゆっくりと掴んで、無意識のうちに心を開いていったんだ。それに、スージーの言葉も、あたしが彼を「構い続ける」決意を後押ししてくれたり。
彼があたしを好きになってくれるなら、頑張ってみるのも悪くないよね?
「エリアス、あなたはいずれあたしのものになるって言ったでしょ。」あたしは手に持った証明書をひらひらさせながら言った。「今日から、堂々とあたしのベッドを温めてちょうだい。」
エリアスは困ったように言った。「ジャクリーン、あたしをからかわないと、一瞬も幸せを感じないんだね?」
あたしは冷静に言った。「からかっただけなのに、あんたはあたしを利用したんだから。」匂わせ発言。
エリアスは言葉を失った。
結婚したとはいえ、まだ取り決めがあったんだよね。
エリアスは言った。「前回言ったように、3年間結婚することに合意しただろ。3年後、もし君が他の人を好きになったら、円満に別れよう。」
あたしは彼の手に触れながら言った。「こんなハンサムで有能な旦那さんがいるのに、他の人に目なんか行かないわよ。」
彼はあたしを冷めた目で見て言った。「何が起こるかはわからないよ。」
あたしは、なんて返事すればいいのかわからなかった。
あたしの両親は、あたしの人生の一大イベントが無事に終わったことに満足して、旅行に出かけたんだ。あたしは仕事で忙しかったし、他の理由もあって、結婚式はしばらくお預け。
でも、結婚指輪は必須だよね。
時間をやりくりして、オーダーメイドの指輪を求めてOnly Jewelryへ。いつもと違う日だったんだけど、そこでシェリルに会ったんだ。
彼女はあたしを見て驚いた様子だったけど、とりあえず挨拶してくれた。「ジャクリーン、久しぶりね。」
彼女を見た瞬間、あたしは一瞬ボーッとしちゃった。でもすぐに我に返って、感情を一切込めることなく、丁寧にお辞儀をした。「ご無沙汰してます。」
彼女はあたしの手にある結婚指輪を見て、驚いてゴシップっぽく言った。「結婚するの?」
「もう結婚したわ。」あたしは軽く言った。
「おめでとう。」
「ありがとう。」
お互いに丁寧にお名刺交換して、別れようとした時、シェリルが突然話しかけてきたんだ。「イアンは、あなたに会いに来たことある?」
あたしは一歩踏み出して、振り返って笑顔で言った。「用事があるから、行かなきゃ。さようなら。」
車に戻った瞬間、あたしの顔は険しくなった。
イアン、それは長い間耳にしていなかった名前だった。
結婚許可証を受け取った後、あたしの強要により、エリアスはついにあたしが今住んでいる家に引っ越してきた。
あたしは自分の名義でいくつかの物件を持っていて、別荘もあったりする。でも、便利だから、普段は200平方メートル以上の広さがあるシティの大きなフラットに住んでるんだ。もしエリアスと将来子供たちが何人かできても、遊ぶには十分な広さがあるだろうし。
何回か電話して、ついに部屋で彼を見つけたんだ。
彼はベッドで横向きに寝ていた。
彼の穏やかな寝顔を見て、あたしの憎しみ、不公平感、不満は一瞬にして消え去ったんだよね。
あたしは手を伸ばして、彼の美しい眉、長いまつげ、そして最後に彼の薄い唇を優しく触った。
薄い唇の男は冷酷だっていうけど。イアンも薄い唇だったな。
エリアスも、冷酷な男になるのかな?
あたしの動きで、彼は多分目が覚めたんだと思う。彼は瞬きして、ゆっくりと目を開けた。あたしは少し恥ずかしくなって、「起こしちゃった?」
彼はかすれた声で、まつげを少し震わせながら言った。「いつ帰ってきたの?」
「たった今。」
「もう食べた?」
「まだ。」
会話はすごくシンプルで普通のことだったんだけど、あたしの目には涙が溢れてきて、泣きそうになった。あたしは立ち去りたくなったんだよね。
あたしの手首が、突然大きな手に掴まれた。
彼はあたしをじっと見つめて、尋ねた。「何か嫌なことでもあった?」
あたしは答えなかった。
「ジャクリーン?」
あたしは瞬きして、彼のハンサムな顔をまるで貴重な芸術作品を撫でるように優しく撫でながら言った。「エリアス、あたしを裏切らない限り、あなたを大切にするから。」
彼は眉をひそめた。「何をわけのわからないことを言ってるんだ?」
「何でもないわ。今夜は焼きそばが食べたいの。」
彼はうなった。「材料がないよ。」
あたしは彼を起こして言った。「一緒に買い物に行きましょう。」
エリアスとあたしが一緒にスーパーに行くのは初めてだったんだ。
エリアスはスマートな格好をしてて、それが目立つんだけど、同時にたくさんの女の人や女の子たちの視線を集めちゃって。
あたしは軽く鼻で笑った。
彼が買い物をしてるとき、あたしの小さな鼻歌が聞こえたらしく、彼が尋ねてきた。「どうしたの?」
あたしは自分が「嫉妬」してるのを認めたくなかったんだ。そんなことしたら、あたしが心が狭いってことになっちゃうじゃん?それで、ただ曖昧に言っただけ。「将来はもっと地味な格好をした方がいいんじゃない?誰かに狙われるのも困るし。」
エリアスは怒ると思ったんだよね。
でも、彼は手に持ってたものを置いて、ショッピングカートに片手をかけて、あたしをからかうように見てた。「最初にあなたがあたしをそうやって狙ってたんじゃない?」
あたしは手のひらを返して言った。「そうね、カフェであんたを見てから、あたしの頭の中には一つしかなかった。それは、あんたを食べること。」
エリアスはショッピングカートを押して、ぷいっと行ってしまった。
あたしはこっそり彼を笑った。
レジで、外国人が慌ててジェスチャーしてるんだけど、キャッシャーは彼のことわかんないみたい。あたしは少し聞いてて、その人がフランス語を話してるって気づいたんだ。
でも、あたしはフランス語が得意じゃないし、関わりたくなかったから、遠くから見てただけなんだよね。
まさかエリアスがあそこにいくなんて。
エリアスがフランス語を話せるなんて知らなかったし、その上、フランス人にあんたはフランス語が上手だって褒められてたし。
フンス人がエリアスにお礼を言って去った後、あたしはエリアスに尋ねずにはいられなかった。「なんでフランス語が話せるの?」
彼は周りを見渡して言った。「ソースを探しに前に行こう。」
結婚したことを知ったサイラスが、あたしを夕食に誘ってくれたんだ。あたしも彼に会いたいと思ってたから、ちょうどよかった。
サイラスは、クラブハウスをまるごと予約したんだよね。太っ腹って言えるよね。
「ボス、ご結婚おめでとうございます。」
「お祝いの言葉、ありがとう。」
エリアスとあたしが結婚したとき、サイラスはたまたまフランスに出張に行ってて、それで誰かにあたしへのプレゼントを送ってもらったんだ。
あたしは彼が送ってくれたプレゼントを見た。それは、純粋で汚れのないヒスイのブレスレットだった。
あたしは、その市場価格が300万ドルから始まるに違いないと推測した。
彼はすごくお金持ちで、数百万ドルもする時計やブレスレットを送るのに何の問題もないんだよね。
問題は、彼がそれをあたしにくれたってことなんだ。
あたしはヒスイのブレスレットを取り出して、彼の前に置いた。
彼はそれを見て笑った。「これはどうするんですか、ボス?」
あたしは謙虚なふりをして言った。「あなたがくださったプレゼントは、あたしには受け取るには大きすぎるし、お返しに何か用意することもできないので、返していただいた方がいいと思います。」
サイラスはワインを飲みながら、ゆっくりと言った。「一度贈られたプレゼントを返す理由はないでしょう。それに、これは私の感謝の気持ちの小さな表れにすぎません。」
「ところで、この小さなプレゼントに加えて、もう一つプレゼントがあるんです。」
あたしの心臓が跳ねた。
サイラスがそう言った途端、ある人物がドアを押して入ってきたんだ。
光を浴びて、あたしは彼のほっそりとした姿しか見えなかった。彼の顔があたしの目の前に現れたとき、あたしはまるで時間が止まったかのように、動けなくなってしまった。
彼だったんだ。