無知な貴族
空を見上げて深呼吸。太陽光で目がチカチカする。3人が起きるまで待つ準備、オッケーって感じ。
昨日の夜、寝てた部屋の窓を見たけど、まだ寝てる。マジ疲れるんだけど、人間ってどんだけ寝るの? あたしみたいなのは、そんなに長く寝なくていいから、マジ助かる。あいつら、ずーっとベッドで時間無駄にしてんだもんね。
「あの3人、マジで起きる気あんのか?」って、心の中でツッコミ。また窓から覗いたら、ベールがベッドに倒れ込んでるの見て、マジで疲れた。
3人のために何か食いもん買ってこなきゃ。木から降りて、誰も見てないか周り見回した。マジ助かることに、誰もいねぇし。近くのマーケットに向かった。
みんなあたしのこと見てくるし。頭のちっちゃい角のせいだよね、きっと。
「これ、いくら?」って聞いたら、ザ・オールド・ウーマン、あたしの突然の登場にビビったみたいで、すぐに立ち上がってあたしのこと見てきた。
「金貨2枚と銀貨1枚よ」って、他の商品も見てみる。3人に料理させてやろ。
「買う」って言って、ザ・オールド・ウーマンをじっくり観察。今、コイツの命奪うタイミングじゃないな。深呼吸して、宮殿から持ってきた金貨3枚を渡した。商品を受け取って、後ろを向いた。
「ちょっとお待ちください、お釣りです」って言われたけど、無視してやった。小さな家にまた向かう。
入ったら、その家のザ・ウーマン・イン・チャージがいた。
「おはようございます、ミス。着いたばかりみたいですね」って、笑顔で言われた。あたしはただじーっと見て、手を挙げた。
「友達を起こして」って言ったら、眉間にシワ寄せてた。「ここにキッチンがあるの見てたから、ちょっとだけ借りて、すぐ出るから」って言って、金貨6枚を目の前に置いたら、目を見開いてあたしを見た。
「多すぎますわ…」
「あたしの命令に従って」って言って、向こう側にあるキッチンに向かった。
持ってきた肉を置いて、椅子に座って、あいつらが来るのを待った。
数分後、まず最初にシンラドが現れた。頭を下げてあたしの方に歩いてくる。次がベールで、背中をかいてるし、パヴェルはまだ目を閉じたままでベールを抱えてる。
「なんだ?」ってシンラドが聞いてきた。パヴェルは左目を開けたから、視界が合った。そしたら急に姿勢を正して、あたしに笑いかけてきた。
「おはよう、クサァラ。よく眠れた?」って聞いてきたけど、あたしは顔をしかめた。
「寝てない」って言ったら、ベールとシンラドがあたしのこと見た。
「お前、アホか?」ってベールが言って、椅子に座った。
「頭痛い」ってシンラドがうめいてる。パヴェルがあたしのとこに来たから、あたしは彼を見た。彼は笑って、急にあたしをハグしてきた。それで、また視界にイメージが浮かんだ。
「おはよう」って元気よく挨拶して、ハグを離した。あたしの体は、彼のせいで硬直した。マジでムカつく!
「誰がサタンの使いに、あたしをハグしてもいいって言われたんだ?」って怒ったら、彼の目が大きく見開いて、あたしから離れた。
「ご、ごめん。さっきあたしたちを起こしてくれたザ・ウーマンが、こうやって挨拶してきたんだ。ここの人たちはそうするんだって」って説明してきたから、あたしは立ち上がって、彼にゆっくり近づいた。彼は後ろに下がって、壁に寄りかかって、あたしが腕で彼をロックしたら、ごくりと唾を飲み込んだ。
「次、あたしをハグしたら、死のハグで地獄行きだよ」って、ダークな感じで言ったら、彼の目に恐怖が見えた。
「ク、クサァラ…」
「この肉はなんだ?」 友達がここにいるのを思い出して、目を閉じた。パヴェルから離れて、あたしたちを見てる仲間を見た。
「お前らが料理しろ」って言ったら、あいつらの目が大きくなって、騒ぎ始めた。
「は? マジかよ? 俺たちは…」
「ルールその2、あたしの命令に従うこと。ルールその3、お前らの王族意識は捨てろ」って、ベールの言葉を遮った。そしたら、ベールはあたしのこと悪く見てきた。
「もう一つ、あたしは一晩中お前らを見てたんだぞ。で、次の朝に肉を買ってやった。恩を感じないのか?」って聞いた。
「当然、お前はそうするだろう。だってお前はユニコだろ」ってシンラドが答えた。
「あたし的には、パヴェルだけにお仕えするつもり。彼の料理を作る分には問題ない。彼だけが食べる限りね。お前らの目の前にある肉は、彼だけが食べる」って言ったら、彼はあたしのこと悪く見てきた。
「一晩中、俺らを見てたのか?」って、あたしの隣にいるパヴェルが聞いてきた。あたしは彼の方を向かなかった。
「じゃあ、休む必要があるな。だって、今日から旅を始めるんだろ?」って言って、あたしが買ってきた肉に近づいてきた。
「問題は、俺たち料理できないってことなんだよ。出来合いの食事に慣れてるからさ」って付け加えてあたしを見たから、ため息をついて、さっき座ってた場所に戻った。
「料理できないのは、あたしの問題じゃないからね。あたしの仕事は終わった。お前らの料理を作るのは、ザ・キッチン・サーヴァンツの仕事であって、あたしはただのプリンスの召使いなんだから」って言って、目を閉じた。
「あたしは休むわ」って言って目を閉じたけど、本当は休むつもりじゃないんだよね。
「寝室に行って、ゆっくり休むといいんじゃないか?」ってパヴェルが言ったけど、無視した。
「心配するな、ユニコ。俺たちが心配するのは、どうやって料理するかだ」ってシンラドが言ってるのが聞こえた。
「さっきのザ・ガール」って、ベールに対して、あたしは拳を握りしめた。
「そうだ! あいつのところに行って、料理教えてもらおう」ってパヴェルが言った。
「俺、呼んでくるよ」ってベールが言って、キッチンの外に出ていく足音が聞こえた。
マジでバカ。あいつらが助けてくれるわけないのに。
あいつらは苦労して、普通の人が経験することを経験しなきゃいけないんだよ。
数分経って、ベールの声が聞こえた。
「料理の仕方は知らないってさ」って、心の中でニヤリ。
「は? そんなことある?」ってシンラドが聞いた。
「料理に関しては何も知らないって。それに、仕事もあるって言ってた」って、ベールが弱々しい声で言った。
「じゃあ、どうするんだ?」ってシンラドが聞いてきたから、あたしは3人の顔の反応を見たかったから、人間の体の目は閉じたままで、あたしの魂はその体から出ていった。
3人の顔の反応を見て、笑ってしまった。まるで肉しか見れない子供たちみたいだった。
「とりあえず、焼いてみないか?」ってパヴェルが言ったから、2人は彼を見た。
「やり方知ってるのか?」ってベールが聞いた。
「いや、でもザ・キッチン・スタッフから、肉を焼くには油だけでいいって聞いたことあるんだ」ってパヴェルが言ったから、シンラドが立ち上がって、調味料に近づき、油だけのボトルを持ち上げた。
「お、油だ。じゃあ次は何?」ってシンラドが聞いて、パヴェルに油を渡した。
「うーん、フライパン?」ってパヴェルが答えたら、ベールがすぐに渡した。2人はパヴェルがフライパンに油を入れて、肉を入れるのを見てた。
「で?」ってベールが聞いた。
「なんか音がするはずなんだけど、なんでしないんだろ」って、パヴェルの困惑した表情に笑ってしまった。マジでアホ。火がないのに、どうやって料理するんだ?
「もしかしたら、後から音がするんじゃない?」ってシンラドが聞いた。
「わかった、音がするまで待とう」ってパヴェルが言って、豚の油だけでフライパンを覆った。3人を見て笑った。バカどもめ。
人間の体に戻ったけど、目を閉じたまま。
「クサァラも自分の立場に困ってるんじゃないか?」ってパヴェルが言ってるのが聞こえた。
「ほっとけ。問題は、どうやったら焼ける音が出せるかだ」ってベールが言ってた。笑うのを止めるために深呼吸した。
数分後、あいつらはもう言い合い始めてる。
「油だけで料理できると思ったんだが?」ってベール。
「なんでまだ音がしないんだ?」ってパヴェル。
「腹減った。もう1時間もかかるのか?」ってシンラド。
「アホ」ってあたしが言って、目を開けたら、みんながあたしを見てた。「火がないのに、どうやって料理するんだ? バカ」って付け加えたら、お互いを見て、目の前の焼き網を見た。
「そういえば、あったかいのには火が必要だよな」ってパヴェルが照れくさそうに背中をかきながら言った。ベールとシンラドの苛立ちが見えたけど、パヴェルはただ笑って、コンロを開けて、油と肉が入ったフライパンを入れた。
バカどもめ。
「さっき起きてて、あたしたちがここで言い合いして苦労するの見てたのか?」ってパヴェルがコンロを開けたときに聞いてきた。
「眠そうに見える?」ってあたしが聞いた。
「そうだよな! なんでさっき火が必要だって言わなかったんだ?」ってベールが苛立って言った。あたしは彼を見た。
「お前、頭おかしくなったのか? 油だけで肉が焼けると思ってたのか? 料理ってのは全部火が必要なんだよ。お前、どこに脳みそ置いてきたんだ?」って言ったら、あいつらは黙った。あたしは立ち上がって、キッチンから出て行った。
「おい、どこ行くんだ?」ってパヴェルが聞いてきた。
「あたしの食いもん買いに行く」って答えて、振り返らなかった。無知な貴族ども。