長い旅の始まり
ご飯食べ終わって準備も済ませた後、指示した掃除をちゃんとしてから出発するのか、ずっと見てたんだよね。今は小さな家の外に立ってて、ちょうどお昼だから、みんな自分の仕事をやってる感じ。
「どこから始める?」ってシンラドの隣にいたベールが聞いてきたから、隣にいたパヴェルを見た。
「地図見て」って言って、手を前に出した。そしたらパパッとカバンから地図出してきてくれたから、受け取って開いて、これからどこ行くか確認した。
結構長い旅になりそうなんだよね、この人たちとミッションこなすには。
そしたら、まずは近くの道を通ることになるって分かったから、ニヤって笑って地図閉じて、またパヴェルに渡した。
「最初の目的地まで結構歩くことになるよ」って嘘ついた。近くの道で行けば、夜には着くと思うんだけど、遠い道を通れば、多分道端で一晩過ごすことになるだろう。
そっちの方が面白いし。
3人を見てみた。
「食料とか水とかちゃんと持っててね。だって、人力車じゃ、これから行く道まで行けないから」って嘘ついたけど、本当は人力車でそこまで行けるんだよね。
最初の目的地は、街と都市の境目にある古い家。そこに行くには近い道もあるんだけど、さっきも言ったように、遠い道を行くんだよね。
「歩くの、何分くらい?」ってシンラドが聞いてきたから、笑っちゃった。
「6」って答えたら、みんなホッとした顔した。「6時間」って繰り返したら、みんな私の方見た。
「マジかよ?!」って同時に言われたから、左眉を上げて見てやった。
「文句ある?」って聞いたら、シンラドが可哀想な顔して私を見てきた。
「冗談ならやめてくれよ。時間ないんだから、真面目に」って腕組んでるし、笑っちゃった。
「いつから私がみんなに冗談言ってた?」って聞いたら、シンラド、もっと睨んできた。
「何しても、そんなに遠くまで歩きたくない」ってベールが言った。
「だったら、やめときな」って言ってニヤニヤ。「お前、王様じゃないんだから」って驚いたフリ。「まさか次の王様を暗殺して、お前かシンラドが王様になろうとしてる、とか?」って聞いたら、すぐ私の方見た。
「は?まさかパヴェルを撃つなんて考えたことないよ」って言ってたけど、本当のことなんだろうな。
「もし本当に王子を撃つ気がないなら、歩き始めよう。街のことは私が一番知ってるから、いつも私に付いてきて」って言ってニヤニヤした。
「クサァラがニヤニヤすると、なんか悪いこと企んでる悪魔みたい」ってシンラドが言うから、笑っちゃった。
「アハハハハ!マジそれな」って言ったら、シンラドが急に私を見てきて、また笑っちゃって、頭にある2つの角を指さした。
「私、サタンのファンなんだよね」って言ったら、シンラドが苦しそうに顔そむけた。
「ここで無駄にするより、歩き始めた方がいいと思うよ。夜までには着くと思うから」って言って歩き始めたら、シンラドとベールが文句言いながら付いてくるのが聞こえた。パヴェルが私の方に来て、見てるの感じたから、疲れてきた。
「他に何か?」って聞いたら、パヴェルの口元に笑みが浮かんでるのが分かった。
「いや、ただ、クサァラが案内してくれるから感謝してる」って言うから、じっと見ちゃった。
「案内?」って聞いたら、笑顔で頷いた。
「うん、一晩中見守ってくれてありがとう」って付け加えたけど、私、別に見てないし、ただ木の上にいて、星数えてただけだし。
「感謝とか、別に」って言って眉を上げた。「別にみんなのために良いことしてるわけじゃないし」って言ったら。
「でもさー」
「余計なこと言うな、黙っとけ」って言ったら、笑われた。
「そんな感じなの?」って聞くから、自分が何を見てるのか見てた。
「どういう意味?」って聞いたら。
「ツンデレで優しい、みたいな」って言うから、またじっと見ちゃった。
「優しくないもん」って言って、そっぽ向いた。
「マジで悪いやつだ!」
「悪魔だ!」
「この人の体から追い出す!」
「良いことなんて絶対しない。悪いことだけするんだ」
「人間なんて、ただのおもちゃだ」
言われたこと、思い出しちゃって、ゴクって飲み込んだ。
ファーザーの言う通り、人間なんて、ただのおもちゃだ。
「優しいよ、本当は。ツンでデレで、ちょっと偉そうだけど、でも優しいんだ。自分のことより、俺たちのこと優先するから」ってパヴェルが横で言った。
「優しくないって言ってるでしょ」って怒って歩くのやめて、パヴェルを見た。シンラドとベールも後ろで止まってるのを感じた。
「良いことなんてしたことないし、これからもする気ない。みんなで遊んでるだけ。人間なんておもちゃだもん」って、暗い声で言ったら、パヴェルも止まった。私も自分が言ったことに気づいて止まった。
そらした。何考えてあんなこと言ったんだろ?
「俺たちと遊ぶの?」ってシンラドが後ろから聞いてきた。今は戦う気分じゃないから、返事しなかった。怒ったら、すぐ地獄行きになっちゃうかもしれないし。
「歩かないと」って言ってまた歩き始めた。パヴェルにあんなこと言っちゃったのは、本当にバカだった。今必要なのは、彼らの信頼なのに。最後は壊すのに、もっと辛い思いさせるのに。
今、私が何者で、何のためにいるのか、知られるべき時じゃない。言動には気をつけないと。一歩間違えたら、私を疑うことになる。
深呼吸しながら歩いた。私は不死身なのに、なんでこんな気分なんだろう?なんでこんなに疲れてるんだろう?普通はありえないのに。