第157章 銀の鎧の男を倒す
無理やり詰め込もうとしたけど、スーユエは全然入らないみたい。
地面に転がってるアーマーを見て、スーユエはちょっとイラッとしてた。
一方、ルオ・ジュンは銀色のアーマーに着替えてた。銀色のアーマーがなくても、めちゃくちゃイケメンで、スタイルも抜群なんだよね。
正直、スーユエはちょっと羨ましくてムカついてた。
生まれつき美しい人っているよね、どんなに隠してもイケメンオーラは消えないんだから。
「あれ?着れないの?」
着替え終わったルオ・ジュンは、スーユエが自分を見てるのに気づいて、不思議そうに聞いてきた。
視線を下にずらして、スーユエが服半分しか着てないのを見て、ルオ・ジュンは状況を理解したみたい。
でも、銀色のアーマーって着るのめっちゃ難しいし、スーユエみたいなチビには無理なんだよね。
スーユエはルオ・ジュンを殺したいくらいだったけど、この服は着れるって言ってたのに、現実はそうじゃないんだから。
それで、スーユエは弱々しくコクンとうなずいた。
ルオ・ジュンはスーユエがこんなにヘタレだとは思わなかったみたいで、笑って近づいてきて、不意にスーユエの腰を掴み、抱きかかえて持ち上げた。
スーユエはルオ・ジュンの行動にびっくりして見てた。
「な、なにすんの?」
「何って、着せてあげるんだよ、バカ。」
ルオ・ジュンがそう言うと、スーユエは顔を真っ赤にした。
なんで「着せる」って言葉を聞くと、変なことばっかり考えちゃうんだろう?
でも不思議なことに、銀色のアーマーを着る時は、スーユエはすごい苦労して入れたのに、ルオ・ジュンが抱きかかえて、優しく引っ張り上げたら、銀色のアーマーがスーユエをすっぽり包み込んで、頭だけ出た状態になった。
頭だけ出した状態で、スーユエはもう中に入りたくないって思った。
こんな状態でどうやって道を見るの?全然歩けないじゃん。敵の攻撃だって防げないし。
それに、もし秦海蘭を助けるとしても、こんなんじゃ動けないじゃん!
暗くて状況が全然分からない場所を想像したら、スーユエは首を振って、もうアーマーに全部入るのは嫌だって言った。
ルオ・ジュンはそれを予想してたみたいで、スーユエに何も言わずに、直接スーユエを銀色のアーマーの中に押し込んだ。
スーユエは文句を言いたかったんだけど、ふと見たら、目の前に同じ銀色のアーマーを着たルオ・ジュンがいたんだ。でも、目の前の霧のせいで、よく見えなかった。
銀色のアーマーの中って、人とか見えるの?
スーユエはびっくりして、信じられないって顔をしてた。
スーユエのその田舎くさい姿を見て、ルオ・ジュンはスーユエの頭を撫でて、スマホの位置を気にしながら、前へ進んだ。
いつからスーユエはこんなにバカになったんだ?
銀色のアーマーの中で物が見えなかったら、空の人達はどうやって自由に動いてるんだ?
結局、空の人達とカディニアの人達って、根本的には同じじゃん。アダムとイブが禁断の果実を食べたことによって生まれたんだし。
スーユエは長い間驚いてたけど、銀色のアーマーを着てルオ・ジュンと一緒に前へ進んだ。途中でたくさんの銀色のアーマーの人達とすれ違ったけど、みんな同じような格好をしてるから、しばらくの間は、自分たちが探してる逃亡者だって気づかれなかった。
銀色のアーマーの中に混ざって歩く方がずっと安全で、こんなに長く歩いても誰も気づかないんだから。
だけど、秦海蘭のスマホを助けに行こうとしてた時、まさか会いたくない敵に会うなんて、誰も思ってなかったんだ。
イヴァン。
元々、スーユエとルオ・ジュンは、秦海蘭のいる牢屋の近くまで、銀色のアーマーの人達と一緒に行ってて、今にも牢屋に入ろうとしてたんだ。牢屋に入って、鍵を見つけて、もし何人かの重要人物を捕まえられたら、脱出のチャンスがあるかもしれない。
でも、スーユエはイヴァンが秦海蘭の牢屋の前に立ってて、その前に二つのチームの銀色のアーマーの人達が立ってるなんて、全然思ってなかった。イヴァンの顔を見ると、すごく真剣な顔をしてた。
「今、逃げたスマホが二人いる。男と女だ。男はちょっと強い。女はすごく綺麗で、体にピンクストーンのエネルギーを持ってる。探す時は気をつけろ。あいつらの邪魔をするな。」
イヴァン、今なんて言った?
綺麗だって?
銀色のアーマーを着てるから、今はどれだけ綺麗か全然分からないけど、銀色のアーマーを着る前は、本当にイケメンだったんだよ。
イヴァンって、すごくムカつくやつだけど、スーユエは認めざるを得ない。イヴァンって、結構見る目あるよね。
少なくとも、霓裳よりは全然。
それにしても、イヴァンはいつになったら帰るんだ?
ルオ・ジュンの後ろに立って、スーユエはちょっと緊張してた。
スーユエと違って、ルオ・ジュンは堂々としてて、スーユエの緊張に気づいたのか、銀色のアーマーの上からスーユエの手を握ってくれた。その触れ合いで、スーユエは安心した。
ルオ・ジュンの意味はこうだよね。
大丈夫、俺がいるから。
スーユエは目を上げてルオ・ジュンを見て、心の中で軽く小言を言った。
大丈夫?
どうして大丈夫だって言えるの?
今は全然魔法が使えないんだから。このエネルギーのせいで、移動能力は前よりも全然下がってるし。ルオ・ジュンはすごい能力と自信を持ってるかもしれないけど、私たちは違うんだから。私たちは普通の人間で、そんなに強くないし。空の人達の前では、小さくなんていられないんだから。
スーユエの緊張と不安と不満に気づいたのか、メイシービーストが突然銀色のアーマーの中からスーユエの胸元に現れて、ふわふわの体でスーユエの顔を擦ってきた。慰めてるみたいに。
ルオ・ジュンは守ってくれるのはすごいけど、慰め方って全然だよねって、スーユエはますます思った。
評価悪い。
神様はスーユエの願いを聞いてくれたのか、しばらくしてイヴァンの説教が終わった。イヴァンはみんなをキョロキョロ見てたけど、特に怪しい人はいなかったみたいで、牢屋から出て行った。
周りの銀色のアーマーの人達はパトロールを始めた。イヴァンはまだ遠くに行ってないから、彼らは大胆な行動はできなくて、銀色のアーマーの人達と一緒にモデルみたいにパトロールを二回繰り返した。
やっとルオ・ジュンはイヴァンの気配を感じなくなったし、スーユエもイヴァンの姿が見えなくなったから、二人はもう一度見つめ合った。
始めるか。
スマホを助けるためには、まず、この銀色のアーマーの人達を倒さないといけないんだ。
でも、スーユエは弱いから、背の高い銀色のアーマーの人達を倒すことなんてできない。
だから、ルオ・ジュンが前に出て、次々と銀色のアーマーの人達を倒していった。スーユエは安心してサポートしてた。