第75章 幸せな協力
「今から教えたい魔法は、アタックについてなんだ。このドリルはちょっと危ないからね。しばらく練習したら、パートナーを選ばないといけないよ」
先生がゆっくりと話した。
まさに、自分が学びたい魔法じゃない?アタックについて、やっぱりこの授業の進み具合と魔法のレベルアップは、**蘇 悦**がずっと憧れてたことなんだよね。
**蘇 悦**の目に光が宿ってるのを見て、**羅 俊**は満足そうに頷いた。
へー、このチビっこは本当に勉強熱心だな。よしよし、この調子でいけば、すごいスピードで成長するぞ。
「俺は、パートナーに**蘇 悦**を選ぶ」
**羅 俊**が突然手を挙げたから、みんなびっくり。
**蘇 悦**は慌てて**羅 俊**の服を引っ張って言った。「ちょ、何言ってんの?早く手を下げて!」
でも**羅 俊**はそんなこと気にしてない。「手を挙げなかったら、そのうちみんながお前を連れて行こうとするだろ。どうすんだよ?」
その一言で、**蘇 悦**の顔は一瞬で赤くなった。
「あー、まぁ、いいけど、**蘇 悦**はまだ未熟かもしれないし、もし怪我とかしたら…」
「大丈夫、俺がしっかり教えるから」
**羅 俊**は先生の言葉を遮って、周りから羨望の眼差しを集めた。え、**羅 俊**は**蘇 悦**のこと、好きなのかな?
「えっと、じゃあ話を進めるね。強い敵と戦う時に、まず一番大事なのは、強くて冷静な心を持つことだよ」
「相手が強いからってパニックになっちゃダメ。じゃないと、ちょっと戦って時間稼ぎするくらいしかできなくなっちゃう。焦ってやられるなんて、カッコ悪いだろ?」
先生の言葉を聞いて、**蘇 悦**は思わず西疆との戦いを思い出してしまった。でも、**羅 俊**が助けに来てくれるって考えたら、全力で戦える。そう思って**羅 俊**を見ると、**羅 俊**も自分を見ていて、慌てて目を逸らした。
「『アライバル』っていうのは、今よく使われてる戦闘魔法なんだ。威力もすごいし、使い方も簡単。ダメージもマスターするのも、今のレベルならコントロールできる。強い敵を相手にすれば、相手もびっくりするはずだよ」
先生はそう言って、生徒たちを魔法練習用に用意された広い空き地へ案内した。
「じゃあ、まず俺がやってみせるね」
そう言って、二歩後ろに下がって、遠くにある大きな岩に向かって力を込めた。
スマホの先端からエネルギーが放出される。細いビームだけど、スピードがめっちゃ速い。高速で動くことで、すごいエネルギーが生まれるんだ。みんなが reaction する前に、岩は真っ二つになった。
一連の流れを見て、**蘇 悦**は興奮して、試してみたくなった。**羅 俊**の口元は微動だにしないけど、ちょっと嬉しそう。
「注意しなきゃいけないのは、ビームはスマホの先端から出てくること、そして力は手のひらから生まれること。この二つがうまく連携しないとダメだよ」
**蘇 悦**は考えながら頷いた。
「よし、じゃあ始めよう。みんなが怪我しないように、ダメージが少ない魔法を使うから、それで練習してね」
そう言って、魔法をみんなのスマホに送った。
「へー、ポイントは分かった?」
**羅 俊**はいつの間にか後ろに立っていて、**蘇 悦**の耳元で優しく囁いた。
「うん、ほぼ、やってみる」
過去の不安を隠して、**蘇 悦**は前向きに頑張ろうとしている。こんな日々はまだ長いけど、**羅 俊**の存在にも、これから少しずつ慣れていこう。
二人は人が少ない場所を見つけて、練習を始めた。
「じゃあ、始めるね」
そう言って、**蘇 悦**は先生の真似をして力を溜め始めた。スマホは古いけど、手の動きは全然落ちない。スマホの先端に、光のビームがゆっくりと現れた。
**蘇 悦**は嬉しそうにその変化を見ていたけど、ちょっと油断して力が消えてしまった。
「あれ?何で?」
**羅 俊**が自分の前に立って、腕を組んでいるのが見えた。
「お前は、ちょっと焦りすぎなんだよ」と**羅 俊**は分析した。
「先生が言ってたように、強い力っていうのは、強い意志から生まれるんだ。集中力がなくなったり、他のこと考えたりすると、力は弱まったり、さっきみたいに消えたりする」
「なるほど…」**蘇 悦**は少し恥ずかしそうに聞いた。
ちょっとうまくいっただけで、舞い上がっちゃった…
「もう一回!」
**蘇 悦**は再び気合いを入れ、**羅 俊**のアドバイス通りに少しずつエネルギーを溜め、**羅 俊**に向けて発射した。
かすかに当たって、**羅 俊**の肩が揺れた。
口元が少し上がった。「いいじゃん」
その二つの言葉で、**蘇 悦**の顔は笑顔でいっぱいになった。成功したんだ!
「やった!ありがとう**羅 俊**!」そう言って、**羅 俊**の方向に嬉しそうに駆け寄った。「あー、ちょ、落ち着け」**羅 俊**は咳払いして、**蘇 悦**に注意を促した。
**蘇 悦**は照れくさそうに頭を掻いて、舌を出した。
そして、その様子を**劉 敏児**が見ていた。
**羅 俊**と**蘇 悦**の関係は、想像以上に親密みたい。今夜の**倪 裳**との作戦、もう一回考え直さないと。
「**蘇 悦**、すごくいいよ!頑張って!」
先生から褒められて、**劉 敏児**の心は穏やかじゃなかった。
「よし、今日はここまで。授業は終わり。今回の練習で足りないところは、家でしっかり練習して、次の授業でテストするからね。みんな、いい結果が出るといいね」
--
夜が更け、メモの内容に従って、**劉 敏児**は校舎の裏に来た。
すごく隠れた場所で、月明かりの下に立っている人影がぼんやりと見えるだけだった。
「ずいぶん早いね」
**劉 敏児**が話しかけた。
声を聞いて、**倪 裳**は振り返った。いつもの綺麗に着飾った姿とは違って、黒いドレスを着ている。
「だって、話すことはすごく大事なことなんだから。頭がいいお前なら、なんとなく分かってるでしょ」
**劉 敏児**は何も言わず、**倪 裳**の隣に立った。
「私たちには共通の敵がいる。カードにサインしたからもう仲間だって思ってたけど、お前が来たってことは、お前とあいつの関係は、カード一枚じゃ解決できないってことだな」
**倪 裳**はすごく話し上手で、数言で**劉 敏児**の心を見抜いた。
「あいつはさ、昔、私と同じクラスだった時、生意気で、言うこと聞かない奴だったのに。今じゃ、一番のクラスにいるから、きっともっと調子に乗ってるんだ。こんな時、誰かがあいつの鼻をへし折ってやらないと、本当に自分が学校で一番強いスマホだって思っちゃう!」
**倪 裳**は歯ぎしりしながら、憎しみを込めて言った。