第162章 疑念を発見
スウ・ユエが言ってた方法、結構効果あるじゃん。
あの携帯電話たちは、銀鎧のヤツらの服をさっさと脱がせてさ。自分たちで着ちゃったんだよね。銀鎧の人たちの服って、着るの大変そうじゃん?アルカディアとは全然違うデザインだし、ロー・ジュンすごい詳しいから、着るの難しいのに、ロー・ジュンの指示で携帯電話たちは難なく着こなしてた。
結果、スウ・ユエの隣に立ってた携帯電話たちが、みんな銀鎧の人になっちゃったんだよね。
銀鎧着てるから、誰だか全然わかんないし。
スウ・ユエはそれ見てて、小学校で習った詩を思い出したんだって。
「兎のオスは足元に新月、メスは目がぼやけてる。二匹の兎が並んで歩く。誰が俺がオスかメスか見分けられる?」
今の状況って、まさにこれじゃん。
オスは足元がふわふわで、メスは目がぼやけてる。
一体誰が、誰だか見分けられるんだよ?
スウ・ユエはちょっと安心したみたいで、携帯電話たちをイメチェンさせて、出口に向かって歩き出した。
そしたら、また銀鎧の人たちと遭遇。
足音が聞こえる前に、スウ・ユエとロー・ジュンは、後ろの携帯電話たちに隊列を整えさせて、銀鎧の人たちの真似して、キビキビと行進し始めた。
でも、この牢獄を巡回してる銀鎧の人たちは、あんまり外に出ようとしないんだよね。
だから、やっぱこの一行は銀鎧隊の目に留まっちゃった。
「何やってんだよ、ちゃんと巡回しろよ。外で何してんだ?」
スウ・ユエはもう言葉も出なくて、マジで吐きそうだった。
携帯電話だった頃は、銀鎧の人たちはやたらと絡んできたのに、今は見た目も銀鎧の人たちと変わらないのに、なんでまだ絡んでくるんだよ?
体力さえあれば、銀鎧の人たちより人数が多いから、スウ・ユエはマジで殴り込みたかった。
ロー・ジュンは地形に詳しいから、先頭を歩いてる。
ロー・ジュンは勘が鋭いのか、後ろの連中が騒がしくなってるのに気づいて、こっそりスウ・ユエの手を握って、静かにするように合図したんだ。
それから、咳払いなんかして、こう言った。
「イヴァン様が緊急で呼び戻したんだ。新しい携帯電話の痕跡が見つかったらしくて、早く捕まえろって。」
イヴァン様のお達しだって聞いたら、銀鎧の人たちも警戒を緩めた。
イヴァンはここで結構偉い人で、リーダー的存在だし、命令には絶対服従だからね。
だからロー・ジュンがイヴァン様に呼ばれたって言ったら、銀鎧の人たちはあまり疑わずに、手を振って、早く行けって合図した。
ロー・ジュンは銀鎧の人たちに頷いて、後ろの緊張した空気を背に、扉に向かって歩いていった。
あのさー、マジでビビりながら歩いてたよ。銀鎧の人たちに何か変だって思われたら、もう終わりじゃん。銀鎧の人たちの服を着てる携帯電話だってバレたら、逃げられないし。
だって、強さが違いすぎるし。
やっと牢獄の扉から足を踏み出した時は、スウ・ユエもチン・ハイランもホッとしたよね。
それに、徐々に牢獄から離れていくうちに、魔法がちょっとずつ回復してきたみたいなんだよね。牢獄から完全に抜け出した後、スウ・ユエは嬉しそうに、魔法が普通に使えるって感じたんだって。
スウ・ユエは何か考えたみたいで、自分たちがいた牢獄を怪しい目で見てた。
そしたら、急に足を止めて、牢獄の床にまた入って行ったんだ。
チン・ハイランはめっちゃビビって、外に出るのをためらいながら、小声でスウ・ユエに「何やってんの、シャオユエユエ?早く出てきてよー。」って言った。
スウ・ユエは振り向いて。
「分かった。」
チン・ハイランのビビりとは違って、スウ・ユエは自信ありげ。
「この牢獄の床か、この空間に、何か変なものがあるみたい。」
スウ・ユエが真剣に言うから、ロー・ジュンも話に聞き入った。
「床の地面とか、周りの建物に、何か特殊な物質が隠されてるみたい。その物質のせいで、アルカディアの人たちは魔法が全然使えなくなってるんだ。」
こんなの、あのデヴォアラーと全く同じ手口じゃん。
ロー・ジュンは目を細めて、少し考えて言った。
「今は急がないと。とりあえず逃げよう。」
今は牢獄の異常を心配してる場合じゃないし、牢獄から出れば魔法も使えるんだから。どうやってこの現象を解明して、ぶっ壊すかとか考えてる暇はないんだよ。もっと大事なミッションがあるんだから。
アルカディアのインスティンクト・カレッジに早く戻らないと。
イヴァン様の話だと、インスティンクト・カレッジを狙ってるみたいだし。
みんな緊張して、何も言わずに、ロー・ジュンを先頭に、インスティンクト・カレッジの方に走り出した。
その途中で、みんな銀鎧着てるのってマジで邪魔だって感じて、脱いじゃったんだよね。
スウ・ユエもチン・ハイランみたいに、銀鎧を脱ごうとしたんだ。この銀鎧、マジで邪魔だし、脱いだ方が楽だし。
でも、脱ごうとした時に、スウ・ユエは良いアイデアを思いついたんだって。
もしイヴァンの牢獄から脱出したってバレたら、イヴァンは絶対に許さないだろうし、大勢の人と物資を投入して、追いかけてくるはず。
だったら、逆に目くらまし作戦ってのはどうだろう?
そう考えて、スウ・ユエは服を脱いだ携帯電話に命令した。
「お前ら、急いで服を着て、ある場所に行こう。」
銀鎧ってマジで着るのめんどくさいのに。
なのにスウ・ユエは、銀鎧を着ろって命令したんだ?
周りの携帯電話たちは、いきなり不満げになっちゃった。
「スウ・ユエ、助けてくれたからって、調子乗んなよ。この銀鎧着てたら、絶対スピード遅くなるじゃん。スピード遅くなったら、イヴァンに捕まっちゃうかもだし?命令ばっかりしてないで、みんなの安全も考えてよ。」
スウ・ユエ、イライラ。
自分のためにやってあげてるのに、命令したって言われるとか、マジで何なの?
そんなことってある?
そう思って、スウ・ユエは言った。
「服を着てなかったら、もっと早く見つかっちゃうよ。この服を使って、イヴァンを間違った方向に誘導して、イヴァンの手下から逃げられるかもしれないんだよ、わかる?」
これは、みんなの安全を守るための目くらまし作戦なんだよ。
携帯電話たち一瞬固まって、みんな頭を下げた。
スウ・ユエのこと、誤解してたんだね。