第3章
レストランから車をブーンってさせた。 あそこに長くいたくないんだよね、だってレスターの甘い言葉全部飲み込んじゃいそうだから。 家には帰りたくないから、なんかバーっぽいとこ行くことにした。 しばらくは、全部忘れときたいし。
カウンターの真ん前に座ることにした。
「テキーラ、1つ」って言った。
「はい、マアム!」
数分後、バーテンダーがテキーラのショットグラスを置いたから、すぐ一気飲み。
「もう1つ!」って言った。 レモンのことなんか無視。 私の今の気持ちより苦いものなんてある? レモン吸って塩っぱいの感じたって、もう終わった私の心にはかなわない。
「はい、マアム」って、もう1杯くれた。 また一気飲み。 目が回るまでおかわりした。
「う、ウェイター、もう1つ」って、小声で言った。 目がぼやけてる。
バーテンダーは首を横に振って、グラスを取ろうとしたんだけど、誰かに横取りされて、全部飲まれちゃった。
「おい! それ私の!」って、しゃっくりしながら言った。
「酔ってるよ」って、男が低音ボイスで言った。
クスクス笑って、ゆっくり顔を上げて彼を見た。「てめーは一体誰だよ?」って、呂律回ってない。 電気のせいでよく見えないけど、背高いな。 顎のラインがくっきりしてて、めっちゃシャープ。
目が合った瞬間、ドキッとした。
「どこ住んでるの? 家まで送るよ」って、優しく言った。
「何様だよ、私を家まで送るとか言ってんのは!」って、彼の広い胸をツンツン。 身体能力高そう。
「酔ってるじゃん。 自分じゃ運転できないでしょ」って言った。 バーテンダーを見て、ポケットからお金を取り出した。「お釣りはいらない」って。 お金を渡して、また私に向き直った。「行こう。 家まで送る」って、今度はすごい真剣な顔。
酔っ払ってたから、逆らうことなんてできなくて、彼について行くしかなかった。 でも、出る前にレスターと鉢合わせ。 まじでびっくりした顔してる。
「ベイビー、どうしたの?」 レスターは私と一緒にいる男を見て、顔色を変えた。「俺の彼女に何したんだよ、おい!」って、いきなり男にパンチ。 男はよけきれず、後ろに倒れ込んだ。
私は口あんぐり。 氷水かけられたみたいに、固まった。「やめて、レスター!」
でも、その男もパンチをお返しして、レスターは床に転がった。 レスターもやり返そうとしたけど、私が入って止めた。
「クソ! やめろって言ってんの!」って、全力で叫んだ。
「マルゴー、わからないのか? あいつは君を狙ってるんだ!」って、レスターが叫び返してきた。
「ただ家まで送ろうとしてくれただけだよ」って、説明した。 ちくしょう、なんでこんなやつに説明しなきゃいけないんだよ。
「そして、君は同意したのか? もし何かされたらどうするんだ!」って、目を見開いて、怒り狂ってる。
そんなのどうでもいいんだよ。「もう私の人生に口出しするな。 私たちは終わったんだから。 私が好きな男から引き離す権利なんてない!」って、怒りながら言った。
返事も待たずに、一緒にいた男の手を引っ張って、バーから出た。
すぐに私の車に乗り込んで、家の場所を教えて運転してもらった。
シートに寄りかかって、すぐに寝ちゃった。 そしたら、誰かに肩を揺すられてる気がして。 ゆっくり目を開けて、横にいる人を見たら、完璧な茶色の瞳が私をじっと見てる。 こんなに光を宿した目、見たことないかもって思わず考えちゃった。
彼の視線に頬が熱くなった。 目線を外して、ちょっと体勢を整えた。「ここはどこ?」
「君が教えてくれた、そのマンションだよ」って、囁くような声。
ゴホン、って咳払いして、できるだけ目を逸らした。「あー、うん…」 それだけ言った。
彼は車から降りて、私のドアを開けてくれた。 恐る恐る車から降りたけど、酔っ払っててバランス崩しちゃった。
もう全部後悔するには遅すぎた。 彼の広い胸にダイブしちゃったんだから。 彼のしっかりした手が腰を支えてくれて、私は彼を抱きしめるような感じに。
「大丈夫?」って、耳元で囁かれた。
すぐには答えられなかった。 彼の香水の匂いに酔ってしまいそうだったんだ。 ちくしょう、ちょっとここにいさせてくれないかな? 彼の匂い… すぐに首を振って、彼を突き放した。
「うん、大丈夫!」
歩き去ろうとしたけど、足が言うこと聞かない。 彼が急に私の肘を掴んだから、ビクッとしちゃった。
「まだ酔ってる。 君の部屋、ここ?」って、私を見ずに聞いてきた。
ゆっくり彼の長い指を見た。 彼の手は温かくて、震えが止まらない。
「4階」って、掠れた声で答えた。
歩きながら、彼をチラ見しちゃう。 背が高くて、絶対イケメン。 髪はちょっとボサボサだけど、それでも彼の強烈な魅力は変わらない。
熱くなってきたから、視線を彼から外した。 すぐに私の部屋に着いた。 ドアを思いっきり開けた。
「先にどうぞ。 なにか飲む? コーヒー、水、ジュース?」って、笑顔で言った。
「コーヒーがいいな」って、低い声で答えた。
すぐに頷いて、キッチンに向かった。 彼はリビングにいる。
戻ると、彼は背を向けて、壁に飾られたレスターとの写真を見つめていた。 偽って咳払いをして、コーヒーをテーブルに置いた。
「はい、コーヒー」って、声をかけた。
彼は振り向いたけど、すぐに視線を写真に戻した。
「なんで? 写真、なんか変?」って、興味津々で聞いた。
「いや、別に」って言って、クスクス笑った。
私は眉をひそめた。「何笑ってんの?」
「なんで結婚しなかったんだろうって思って。 完璧に見えるのに」って、私が作ったコーヒーを一口飲んで、ソファに座った。
おでこにシワがさらに深くなった。 どうしてレスターと私が結婚してないって知ってるんだ?
「ニュースになった? 何か聞いたの?」って、息を吐きながら言った。
「いや」って、すぐに答えて、笑った。
「じゃあ、私たちの結婚のこと、どこで聞いたの?」って、苛々しながら聞いた。 正直、もうどうでもいいんだけど、どうやって知ったのか不思議で。 彼のこともよく知らないし。
彼は立ち上がって、ゆっくり近づいてきた。 瞬きする前に、もう私の目の前にいる距離。
「覚えてないの?」って、囁いた。 彼の温かい息が耳にかかって、残りのエネルギーを全部吸い取られそう。「道端で私が叫んで、ビンタしたの、覚えてる?」