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CHAPTER FORTY – SEVEN: そうきたか
ローズ・アマラ POV
天井に集中してるんだけど、別に白いからとかそういうんじゃないんだよね。人生ってどうしてこんなにダメになっちゃうんだろうってずっと思ってる。まだベッドの中だし。
今の不幸な状況だけが原因じゃないんだよね。すべては、私がファミリーの王位継承者としてマリアの代わりに立つって決めたことから始まったんだ。双子の妹の安全を確保することに集中してたんだけど、同時にこの生活に惹かれるようになったんだ。危険なこととか、それまで静かに過ごしてた生活にはなかった、突然の興奮があったから。
一連の出来事の結果、私は危険を追いかけるようになって、まるでそれを角で捕まえようとするみたいだった。でも、そのレースを走っている間に、自分が持っていたものを失っているなんて、思ってもみなかったんだよね…家族を愛してて、彼らのために何でもするような、あの頃の自分を。
レイブンおじさんは私に安心感を与えてくれたけど、彼は私をどこまでも追いかけるモンスターに変わってしまった。それを消し去るには、すべてを諦めて、今まで努力してきたことや望みを全部捨てなきゃいけない。
今まで、大人たちが震えるのを見てきたんだ。お金とか権力とか、ブラザーフッドが与えるものなら何でもいいからって、どんなことでもする男たちを。
一度も、私もあんな風になりたいとは思わなかった。彼らが信じてるのと違って、彼らを支配したいとか、暴力で王国を手に入れたいとか、そんなこと考えたこともないんだ。
足の間にペニスがあるとかどうでもよくて、ただ自分の貢献をちゃんと認めてもらいたかっただけなんだよね。自分が何者で、何ができるのか、一度も誤解したことはなかった。
自分の強みと弱みを知ってたから、リーダーとしての地位を維持するために一生懸命努力したんだ。
それなのに、なんで一瞬にしてこんなところにいるんだろう? なんでこんなに落ちぶれて、諦めようとしてるんだろう?
「ローズ、たとえ男じゃなくても、お前はアンバーだ。アンバーが何をするか、わかってるだろ? 犠牲は大きくても、王座は奪い取るんだ。自分の血が流れるのを怖がるな。」
レイブンおじさんの言葉は、内側から私を揺さぶって、まるで地震みたいに襲ってきた。なんで諦めなきゃいけないんだ? 自分の命が危険なだけじゃない。双子の妹、お父さん、アナに会えないのは、安全上の理由で大おじさんが止めてるからなんだ。もし私が自分を諦めたとしても、絶対に彼らを諦めることなんてできない。
フォン・ハーデスがいつものように陰鬱な気配を漂わせて入ってきた。まるで、私がいつも見上げてる天井みたいに、強く、屈することなく、侵入できないような存在に見える時がある。そして、今の私には、本当にその強さが必要なんだ。
私が弱いのは、別に悪いことじゃない。
「気分は良くなったか?」
「彼は外に?」
「いや。彼にはそうするように説得した後、着替えるために出て行ったよ。」
「やっと。」
向かいの椅子に腰を下ろすと、彼の体がその椅子を圧倒する。「なんで彼に、あんなに強く出て行ってもらったんだ?」
「何も忘れてないよ。」
「なんだって?」私が気が狂ったみたいに、彼は一瞬私を見た。
私はだらんと座って、腕から点滴を抜いて、捨てた。
「転落も嘘なの? 何が起きてるのか説明してくれる?」
「どこでそうなったのかは覚えてないけど、その部分は本当だよ。誰かに突き飛ばされたんだと思う。」
「誰に?」
「わからない。声は強そうで、訛りもなかった。」
「屋敷には百人もの男がいるけど、誰もあなたに触ろうとはしないだろうから、それは役に立たないな。」
彼の名前を口に出すつもりはないけど、誰がそんなことしたのか、わかってる。もし私がそうしたら、ハーデスはすぐにイーサンを殺すだろうから。
待ってるんだ。彼は私を切りつけ、何度も刺しただけじゃなくて、私の家族全員を破壊するために私を利用したんだから。
彼の計画がどこまで進んでるのか、あるいは、どれくらい前から破壊の種を蒔いていたのか、今日彼が死んだとしても、わからない。私は、あの影に捕らえられた時に人生が終わったと思ってた。そして、最後に口に残ったのは、苦い裏切りの味だったんだ。
涙も流した。だって、徐々に信頼を置いていた人が、私の死を準備していたんだから。そして、その時に彼に聞きたかったのは、なんで? どうしてそんなひどいことするんだって。
病院で目が覚めた時、そんなくだらない考えはすぐに消えた。なんで?ってことはもう聞かない。だって、チャンスはもう一度あるから。彼に同じ目に遭わせるために、それを使うつもり。
イーサンを終わらせるのは、そんなに難しくない。ブラザーフッドの誰かに私が聞いたことを伝えれば、彼はもう死んでるだろう。ハーデスに話すこともできる。彼はしばらく彼を嫌ってるから。でも、それが彼を傷つける最善の方法ではないんだ。
彼の計画を阻止することが、彼を破滅させる最善の方法なんだ。だって、彼の唯一の目的は私たちを破壊することだったんだから。そして、彼は死ねばいい。そうして初めて、自分の過ちを償える。
「ローズ?」ハーデスが私の名前を呼んだ。
話す前に考えた。「私が調べるわ。彼らは、また私を捕まえようとするだろうから。すごく危険よ。」
「ハーデス、リスクを冒さずに成功したことなんて、一度もないだろ。」
彼は唸る。「ハーデスは、ここにいない。」
「息を止めてな。私にとっては、ハーデスはずっと答えだから。」
「本題に戻ろう。なんでそんなことしたんだ?」
「何のこと?」
「すべて忘れたふりをしていることだよ。ボスにどれだけのストレスを与えたか、わかるのか?」
「医者とエイヤとゼスしか知らないことだから。犯人を騙す必要がある。だから、誰も知らない状態にしておかなきゃいけなかった。」
「最初、どうやってこの計画を思いついたんだ?」
「双子の妹が健忘症になった時、彼女から聞いたことを繰り返しただけよ。」
「次は何?」
彼はひげを撫でながら呟いた。我慢できなくなってるみたいだ、わかるよ。
「イギリス人とつながりがあると思う。」
「すでにスパイはいる。」
「違う。今回はもっと重要な立場の人。」
「うん?」私は頷いた。
「そしてそのためには、記憶をなくしたふりをしなきゃいけない?」
イーサンの名前を出さないように、言葉を慎重に選んだ。ハーデスはまだ知らないんだ。「そう。だって、このことを私に話してくれた人は、彼がそう言っているのを聞いたって信じてるから。もし私が記憶をなくしたって思ってくれれば、彼の警戒心は解けて、うまくやったって気分になるはず。」
彼の瞳孔が小さくなった。「誰だ?」
「ふさわしい時に教えるわ。」
「今すぐ教えてもいいんだぞ。」
ハーデスは言った。「話はそこじゃない。」
「で、どこが?」私が記憶喪失だって信じさせなきゃいけないってこと。」
「でも、彼はあなたを監視し続けるだろうし、あなたが嘘をついていることに気づけば、またあなたを狙ってくるぞ。」
「その時には、私のミッションは完了してるはず。」
「またギャンブルするのか。」
「チャンスがあるなら、私はオールインよ。」
彼は唸った。「それは危険だ」って私が言った。
「危険なんて、ただのハードルよ。私はブラザーフッドから受け取ったものと同じくらい、ブラザーフッドに返すと約束したんだ。誰にもそれを奪わせない。ただ、ハーデス、あなたと私の守護者たちが私の状況を知ってるだけよ。」
彼は呟いた。「そうだな。」それから尋ねた。「どうやって医者に嘘をつかせたんだ? お金を払ったのか?」
「まあね。彼の奥さんが会社で働いてるから、株をあげたの。」私はニヤリとした。もし彼がそのことを口外したら、ゼスが彼の歯を全部抜くと脅したから。
エイヤ、ゼス、ハーデスがいなかったら、私がどう対応したか、わからないよ。
ものすご長い間、ハーデスは私を奇妙な顔で見ていた。まるで自分の謎を解こうとしているみたいに。彼はそういうのが得意なんだ。すごく難しいパズルを解くのに何週間もかかる。変な癖だけど、彼の性格を表してるんだよね。見た目や態度からは想像できないかもしれないけど。ハーデスは、無鉄砲なブルみたいに突進したりしないんだ。最初にじっくり考えて、そして攻撃する時は、イーサンと同じくらい残酷になれる。
「何?」
「考えてるんだ。」
「何について?」
「イーサンをここから外すことについて。」
彼のことを考えると、胸が締め付けられるけど、そこには空虚さしかないんだ。彼の名前を聞いたら、彼が電話で言ったことを思い出さなきゃいけなくなるから、聞きたくない。最後の、ひどい言葉が、私たちが築いてきた橋を砂で作ったみたいに崩してしまったんだ。
「ローズは何も意味がない。」
彼は、私たちが持てる可能性をすべて破壊してしまった。彼を許すことも考えられたかもしれないけど、その考えもまた、小さな、修復不可能な破片に崩れてしまった。彼は私を裏切っただけじゃなく、私が大切に思ってるものすべてを裏切ったんだ。
私の家族…私は…私の名誉
私が破壊された後、復讐として彼を粉砕するしか選択肢はなかった。
私はハーデスに感情のない声で言った。「彼は知る必要はないわ。彼はメンバーじゃない。」
「でも、あなたの旦那だ。」
「だからといって、私の人生のすべてをすぐに知る権利があるわけじゃない。」
ハーデスの目が小さくなった。私が彼をからかってると思ってるみたいなんだ。
「あの時、あなたは彼が、夫婦の関係は他の何よりも重要だって言ったことに異議を唱えてないように見えたけどな。」
彼はそう言った。
「それは関係ないわ。ただ、彼に話さないで。」
「なんで?」
「なんで彼を入れたくないのか、私に説明してくれない? じゃないと…」
「何?」
「彼を心配してるのか? そんなことするなら、殺してやる。」
クソ…クソ…まさに、このために、ハーデスには知られたくないんだ。彼はすごく集中して私を見てるから、気づかれちゃう。だから、表情を変えないようにしてるんだ。
「違うわ。もちろん違う。ただ、彼の家族へのコミットメントに疑問があるだけ。」
「彼と付き合ってる時に、妊娠したんだから、信用してたんだろう?」
「少なくとも、私が妊娠してないことは知っておくべきよ、ハーデス。」
「してないのか?」
「おじさんをがっかりさせたくなかったから、偽陽性だって認めたの。」
「ふーん。」
「安心してるの? それとも不満なの?」
「どっちでもない。ただ、状況を整理してるだけだ。それで? あなたの悪魔的な計画の次は?」
私は大きく息を吸い込んで、歯の間から吐き出した。
「これで終わりよ。これから私が遊ぶの。」
「ハーデス、こうやって進むことになる。」