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ニューヨーク、ミア
柔らかい朝の太陽が、居心地の良いキッチンに差し込み、部屋を暖かく照らしている。今日は、手作りのケーキでしか満たせない、甘いものが食べたい気分だったんだ。決意とエプロンをしっかり腰に巻きつけて、最初からお菓子作りの冒険を始めようと決めた。濃厚なチョコレートケーキのことが頭から離れなくて、絶対に作りたいって思ってたんだ。
パントリーから必要な材料を全部出して、カウンターに並べた。小麦粉、砂糖、ココアパウダー、卵、バター、牛乳がきれいに並んでて、美味しいデザートに変身するのを待ってるみたい。ココアの香りがすでにキッチンに漂ってて、これからやってくるチョコレートの誘惑を予感させてる。
材料を混ぜ始めようとしたその時、携帯が鳴って、セバスチャンからの電話だってわかった。笑顔で電話に出て、両手は今、お菓子作りの繊細なダンスをする準備万端。
「やっほー」って答えて、オーブンを予熱し始めた。ケーキのためにもう準備OK。
セバスチャンの顔が画面に現れて、いつもの優しい笑顔が私を迎えてくれた。セバスチャンはオフィスにいて、私がこれからお菓子作りの冒険を始めようとしているキッチンとは全然違う世界。「やあ、奥さん。何してるの?」って聞いてきた、目が興味津々。
もう、興奮が抑えきれなかった。「ケーキ焼こうとしてるの」って答えたら、声には嬉しさと、これから食べるご褒美への甘い期待が混ざってた。
セバスチャンの目がキラキラ。「マジで?FaceTimeして」って提案してきた、私と同じくらい熱意ある感じで。
素早く慣れた動きで、携帯をキッチンのテーブルに置いて、キッチンの様子が映るようにセットした。セバスチャンの顔が画面に現れて、遠くからでも、もう私の「お菓子作り冒険」の仲間入り。
材料を測って混ぜ始めると、セバスチャンはオフィスから熱心に見守ってる。携帯の画面越しでも、彼の存在は心強くて励みになる。まるで、すぐそばにいて、甘くて美味しいものを作る喜びを一緒に分かち合ってるみたい。
最初に小麦粉とココアパウダーを一緒にふるって、ケーキの奥深い、濃厚な風味を約束するような、ベルベットのような混合物を作った。卵と砂糖は完璧に泡立てられて、そのテクスチャは、滑らかな薄いリボンみたいに混ざり合った。
セバスチャンは、視線を外すことなく、私が溶かしバターと牛乳を丁寧に生地に加えるときに、励ましの言葉やアドバイスをくれた。彼の提案や観察は、お菓子作りのプロセスに歓迎されるもので、私がこの料理の旅で一人ではないことを思い出させてくれた。
生地を混ぜて、準備したケーキ型に流し込むと、チョコレートの甘い香りがキッチンを包み込むのが感じられた。その香りは心を奪われるほどで、これからやってくる贅沢のプレリュードみたい。胸がいっぱいになって、セバスチャンに興奮を伝えずにはいられなかったんだ。
「見て、これ、絶対美味しいやつになるよ」って言って、セバスチャンのバーチャルな検査のために、携帯をケーキ型に近づけた。
セバスチャンの目が喜びで輝いた。「もう、最高に見えるよ」って答えて、声には温かさと称賛がこもってた。
ケーキがオーブンで焼かれている間、セバスチャンと私はその日のことや、今後の週の予定についてチャットした。彼の存在は、たとえ距離があっても、一体感をもたらしてくれて、愛はどんな隔たりも乗り越えられるってことを思い出させてくれた、何マイル離れていても。
あっという間に、ケーキが焼きあがった。オーブンから丁寧にケーキを取り出すと、表面は黄金色で、食欲をそそる感じ。セバスチャンは電話の向こうで私の焼き菓子スキルを褒めてくれて、私は彼の揺るぎないサポートに感謝しながら、笑顔になるしかなかった。
最後の仕上げは、たっぷりのベルベットのようなチョコレートフロスティング。シンプルだけど、ケーキを芸術作品に変身させるのに不可欠なステップ。フロスティングを塗って、デコレーションの渦をいくつか加えていると、完成したものを食べるのが待ちきれなかった。
ケーキが完成したので、携帯を持って、完成した作品をセバスチャンに見せた。「じゃーん!どう思う?」って聞いてみたら、目はキラキラしてる。
セバスチャンの賞賛は、彼の声に明らかだった。「最高に見えるよ、ミア。一緒に食べられたらいいのに」
「私も、あなたが一緒にいてくれたらいいのにって思ってるよ」って、窓の外の息をのむような夕焼けを眺めながら、少し寂しそうに言った。オレンジとピンクの色合いが空を彩り、地平線に暖かく穏やかな光を投げかけている。セバスチャンもきっと、私と同じようにこの絵のように美しい瞬間を気に入っただろう。
「とにかく、もう切らないと。ベラが帰ってくる前に、キッチンを片付けなきゃ」って言って、外の魅惑的な景色から仕方なく目を離した。電話の向こうのセバスチャンは、わかってくれた。彼はうなずいて、「わかった、また後でね」って返事した。そして、私たちの会話は終わりを迎えた。
携帯を脇に置いて、焼き立てのケーキに目を向けた。バニラとチョコレートの甘い香りが漂って、五感を刺激する。それはささやかな喜びだけど、ものすごい幸せをもたらすもの。一切れ自分用に切って、親友のベラが帰ってきたら一緒に食べるのを想像して、たまらない気持ちになった。
ケーキを一口食べたら、もう最高。しっとりした食感と濃厚な風味は、妊娠中に始めた趣味、焼き菓子スキルが上達したことの証みたいだった。一口食べるごとに、ご褒美をもらってるみたいで、毎日のルーティンの中のちょっとした贅沢。
ケーキを食べ終わった後、汚れたお皿を集めて、キッチンを掃除し始めた。水の流れる心地よい音と、お皿を洗う反復的な動きが、瞑想のひとときを与えてくれた。セバスチャンのことを一番恋しく思うのは、この静かな瞬間だった。彼は私の相談相手であり、良いときも悪いときもパートナーであり、お腹の子のお父さん。
最後のお皿を拭いて、水切りかごに入れたとき、電子レンジにベラのためにケーキを一切れ残しておくことにした。彼女は妊娠中、ものすごく支えになってくれたから、感謝の気持ちを込めて、ちょっとしたご褒美でサプライズしたかったんだ。
キッチンを出て、リビングに入った。家具の柔らかく落ち着いた色合いと、暖かく居心地の良い雰囲気が私を包み込んだ。以前経験した激動の時代とは対照的だった。もうドラマも、ストレスもない。私の人生は、穏やかなリズムに落ち着いた。ようやく、かつて私を悩ませていた絶え間ない混乱なしに、妊娠中の貴重な瞬間を楽しめるようになった。
快適なアームチェアに座り、お腹の大きくなったお腹に手を置いて、お腹の子の優しいキックを感じた。笑顔になり、私の人生になった静けさに感謝でいっぱいになった。妊娠は、目的意識と、ささやかな喜びへの新たな感謝をもたらしてくれたんだ。
玄関のドアが開け閉めされる音が、ベラの到着を告げた。彼女はドアに現れ、私を見て目が輝いた。「信じられないかもしれないけど、今日はいろいろあったんだ」って言って、声は疲れと興奮が混ざってた。
電子レンジの中のケーキを指して、「これ、あなたのために焼いたの。今日の頑張りのご褒美だよ」って言った。
ベラの疲れた表情が、喜びの表情に変わった。電子レンジに駆け寄り、ケーキを取り出して、一口食べた。「ああ、天国だわ」って興奮して、甘い風味を味わった。「あなたは最高の友達よ」って言った。