18. ガラプレミア
今日は、映画のプレミア招待で記者会見があったんだ。
アクセルも映画のプレミアに呼ばれてたんだ。招待客として、メディアもたくさん来るらしい。アクセルにとってはいつものことなんだけど、アクセルがちょっと警戒してたのは、後でメディアからどんな質問が来るかってこと。
今、アクセルの車が映画のプレミアが行われる建物の前に到着したんだ。縁石からステージまで、赤いカーペットが敷いてある。
アクセルが車から降りる前に、ちょっと間があった。アクセルが足を踏み入れた瞬間、カメラマンたちのカメラのフラッシュが光ったんだ。ジョナサンっていうマネージャーと一緒に、ボディガードが2人、アクセルのそばにいた。
アクセルの足は、ゆっくりとレッドカーペットを進んでいく。ジョングクはちょっとだけ笑顔で手を振った。アクセルのポートレートを撮ろうと、興奮したり、熱心な顔つきのカメラマンがたくさんいた。
すぐにアクセルはレッドカーペットの端に着いた。3日後に公開される映画のバックグラウンド写真がある。ジョングクは、映画の二人の主演俳優と一緒に、そのバックグラウンドの前に立った。
「うわー、アクセル! ついに来たね。やあ、映画のプレミアで会えて嬉しいよ」って、MCがアクセルを歓迎した。
アクセルは頭を下げて、敬意を表した。それから、スタッフの一人が差し出したマイクを受け取って、クスッと笑ったんだ。
「やあ、どうもありがとうございます。特に、僕を招待してくれたジョナサンとブライアン・マクディーに感謝します」ってアクセルは言って、2回お辞儀をした。
ジョナサンとブライアン・マクディーは、それぞれ頷いた。彼らも丁寧だった。
「あなたがいらしてくれて嬉しいよ。あー、忙しいのに、時間を割いて来てくれたんだね。本当に心が温かい人だと思うよ」ってブライアン・マクディーが言うと、アクセルは少し笑った。
ジョナサンも頷いた。「そうだね、その通りだと思うよ。アクセルは、時間を割いてくれる本当に温かい人だよ」
アクセルはちょっといたずらっぽく笑った。「まあ、ありがとうございます。でも、来ないわけにはいかないでしょ? この映画、楽しみにしてたんだから」
MC、ジョナサン、ブライアン・マクディーは、みんな驚いた顔をした。
「え、そうなの? アクセルは、もう予告編見た?」ってMCが、アクセルを興味深そうに見た。
「もちろん見たよ。何度も繰り返し見たんだ」って、アクセルも同じように熱心に答えた。
「じゃあ、何か質問してもいい?」
「もちろん」ってアクセルは嬉しそうに答えた。「何でも聞いて」
「映画を全部観てなくても、予告編で判断できるはずだよ。質問するね…この映画のストーリーについて、どう思う?」
アクセルは、頭の中で言葉を整理するために、ちょっと考えた。それから、柔らかく、スムーズに答え始めたんだ。映画に好意的なコメントをして、時々自分の言葉に笑ったりしながら。
それに、ブライアン・マクディーとジョナサンは、すごくフレンドリーに見えた。3人は、話の合間に笑ったり、短いジョークを言い合ったりしていた。
「あなたのコメントを聞いて、感動しちゃったよ。そんな素敵な言葉を言えるなんて」ってMCは、アクセルに素っ気ない視線を送ったけど、ついつい冗談で笑っちゃった。
アクセルも笑ったし、ジョナサンはアクセルの肩に腕を回した。
「よし、じゃあ、メディアに3つの質問をさせてあげよう」
3人の前にいたメディアの人たちが手を挙げた。MCはアクセルに選ばせた。
アクセルの選択は、女性ジャーナリストだった。ジャーナリストの女性は、質問でいっぱいのノートを持っていた。
「はい、どうぞ」ってMCが促した。
女性ジャーナリストはすぐに、我慢できずに質問をした。
「最近話題になっていることについてお伺いしたいのですが、非常に注目を集めているあなたは、交際しているというのは本当ですか?」
その質問を聞いて、アクセルだけでなく、MC、ジョナサン、ブライアン・マクディーも驚いた。アクセルの顔の優しい笑顔は、無意識のうちに消えていった。
MCは、嫌そうな顔でアクセルを見た。こんなことになるとは思ってなかったみたいだ。
「あー、映画に関係ない質問じゃない?」ってMCは、ぎこちない口調で言った。
アクセルはすぐに、顔の表情を元に戻した。その質問を真剣に受け止めようとは思わなかった。
「大丈夫、問題ないです。その質問は、この映画とは関係ありませんので、事務所に確認してください。それで、これ以上の情報はお伝えできません」
アクセルの答えは、他のジャーナリストからの質問と混乱を招いたんだ。アクセルの言葉は曖昧だった。今度は、同じことについて、さらに質問したいようだった。
でも、MCは巧みに言った。「よし。映画の上映時間がそろそろ始まるみたいだ。アクセル、ジョナサン、ブライアン・マクディーは、中に入って、レポーターたちを置いていきましょう」
ぎこちなく、居心地の悪い雰囲気の中、3人はすぐにを下げた。レポーターへの敬意を表して。
アクセルは、劇場に入ったとき、やっと安堵のため息をつくことができた。あんな質問が来るとは思ってなかったんだ。
アクセルが考えていたのは、ヒョンアのことだけだった。だから、彼の答えは一方的じゃなかったんだ。
オリビアに何か悪いことが起きるのを望んでいなかったんだ。
***
「アクセル、自分でも見たでしょ? レポーターたちは、あの女性との関係についてすごく知りたがってるよ。なんで、はっきりさせないんだ?」
チーフディレクターが電話してきた。
アクセルは、家に帰るために車に乗り込んだところだった。彼は、座ってため息をついたところだった。でも、会長はすでに電話に出てる。
まるで、アクセルを問い詰める準備ができているみたいだった。まさに、今までそうしてきたように。
「会長、あれが僕が言える一番安全な言葉です」って、アクセルは答えた。「イエスって言ったら、オリビアが攻撃されるかもしれないし、ファンの一部は僕を応援しなくなるかもしれない。
否定したら、彼らはもっと追求してくるでしょう、会長」
会長はため息をついた。アクセルは横目で、ジョナサンが疑問そうに彼を見ているのを見た。何か聞きたいみたいだ。
アクセルはジョナサンに、何も聞かないように合図した。結果的に、ジョナサンは少し近くに座り、話を聞こうとしていたんだ。
「じゃあ、どうやって確認すればいいんだ?」って、会長は少し苛立っていた。
「会長が拒否することもできます。事務所からの声明の方が、公式になります、会長。それがファンの待っていることです」
「で、あの女性との関係は?」
アクセルはすぐにたじろいだ。何度か聞いたことのある質問なのに、やっぱり気まずくなるんだ。
「関係?」と、アクセルは緊張しないように、無理に笑った。「関係はないですよ、チーフ。毎日一緒に仕事してるから仲がいいだけです」
「彼女を戻ってこさせようとはしなかったのか?」会長の声は、低くなった。「彼女は来なかったし、謝罪もしなかった。お前の不注意にはイライラするけど、オリビアは才能あるメイクアップアーティストだ」
それを聞いて、アクセルの気持ちは温かくなった。少なくとも、オリビアがクビになるんじゃないかって恐れていた不安は和らいだ。アクセルは少し笑った。
「後で連絡します」
「でも、何か悪いことが起きないように、覚えておけよ」
アクセルは笑った。なんで会長は、急にこんなに独占欲を出すんだろう? さっきまで彼女に対してイライラしてたのに。
「わかりました、会長」
会長は知らないだろう。アクセルは、オリビアから離れることはないんだって。絶対に。