チャプター32
エレベーターを出て、一緒に駐車場に向かったんだ。あたしの車の方が近かったから、そこで止まった。
「あれが、お前の車?」
彼が聞いた。
「うん。」あたしは彼に微笑んだ。
「いいね。」
「ありがとう、ストライク。」
「じゃあ、おやすみ、クリスティーナ。」
彼はクールにそう言って、ポケットに手を入れた。
「おやすみ、ストライク。」
あたしは微笑んで、車に乗り込んで、エンジンをかけて、家に向かった。
***
ストライクの視点:
今のところ、あたしの初日はうまくいったよ。言った通り、クリスティーナは簡単に落とせるだろう。次の日は、ソーヤーにもっと集中しなきゃいけないんだ。同じくらい簡単だといいな。
*
ソーヤーの視点:
次の日、あたしは仕事に行けるくらい元気になった。でも、全然気分が良くなかったんだ。ムカついてた。ヘザーが、停学の1ヶ月をシャーリーの家で過ごすことに決めたんだ。あたしは時々、うざったいことするかもしれないけど、妹が大好き。ヘザーには、シャーリーと一緒にいるくらいそばにいて欲しかったんだ。あの使えない馬小屋の男の子にしてたみたいに、あたしを愛して、気にかけて欲しかった。今でもまだ、その男の子のこと考えてるんだよね。心のどこかでは、彼が死んでくれて嬉しかった。正直言って。あたしを冷たいって呼んでくれてもいいよ。
着替えて家を出た。車に乗って、オフィスに向かった。少しでも仕事すれば忘れられるといいな、って思ってた。
会社に着いて、あたしは誰にも挨拶せずに自分のオフィスに直行した。全然気分が乗らない。
オフィスに座って、パソコンで仕事を始めた。その会社で働くのは、ちょっと退屈だった。辞めて、ヘザーみたいにモデルの仕事でもしようかなって思ったんだ。あたしだって、彼女と同じくらいスタイルいいし、背も高い。完璧だと思う。彼女には何の問題もないんだ。PWをクビになっても、モデルの仕事があるから、いつも早く出社したり、きちんと仕事したりしないんだよね。彼女曰く、自分の物じゃないお金を無駄にしたくないから、自分で稼ぐために他の所で働きたいんだって。ま、そうだよね。
1時間くらい経った頃、ドアをノックされた。
「どうぞ!」
ドアが開いて、ヘザーの彼氏のケビンが入ってきた。
「やあ。」彼は笑顔で言った。
「やあ。」あたしも笑顔で返した。
「ヘザーはまだ停学中?」
「うん。」
「一週間も経つのに、彼女から電話もないし、会ってもないんだ。」
「それはまずいの?」
あたしはからかった。彼はあたしを見てニヤリとした。
「いや。こっちに来い。」
彼はあたしに近づいてきた。あたしは微笑んで立ち上がった。彼はあたしをぎゅっと抱きしめて、キスした。
あたしは彼の唇に声を漏らした。彼は本当にキスが上手い。
そう、あたしたちは二人ともヘザーを裏切ってるってわかってた。それが何?彼女は本当に彼をちゃんと扱ってなかったから、あたしは彼女のためにやってあげたんだ。彼女はいつも、準備ができてないって理由で、彼を満足させてなかった。あたしが、その問題を解決してあげたんだ。あたしと一緒なら、ケビンはすごく楽しんでたよ、意味わかるよね。
あたしたちは、官能を楽しんで、キスし続けた。彼はあたしを強く抱きしめて、優しく撫でてくれた。うーん、ヘザーはこんなこと逃してるなんて、本当にバカ。
あたしは不承不承、キスを中断して、後ろに下がった。
「どうしたの、ベイビー?」
彼は聞いた。
「誰かに見られたくないでしょ?」
「そうだね。」彼は微笑んだ。
「よかった。じゃあ、ここから出て行って。今夜、お前の家に行くから、ご褒美あげるって約束するわ。」
あたしは彼にウィンクした。彼は微笑んだ。
「もちろん、ベイビー。バイ。」
彼はあたしに軽くキスをして、オフィスを出て行った。あたしは髪を直して座った。
ストライクの視点:
同じ日の朝9時頃、あたしは何か温かい飲み物を買おうとオフィスを出たんだ。あたしのフロアの廊下の先に、エスプレッソマシンがあった。
そこに行って、小さなマグカップに注いだ。満たしたとき、振り返って出ようとしたら、熱いコーヒーでいっぱいのマグカップを持った女性とぶつかったんだ。全部、あたしにこぼれ落ちた。
「ああ!」
あたしは熱いコーヒーが胸と腹を焼くのを感じて、思わず叫んだ。自分のマグカップも手から落ちてしまったんだ。
あたしの白いシャツはシミだらけ。幸いなことに、スーツやズボンにはかからなかったけど。
たくさんの人が通りすがりに立ち止まって、何が起きたのか見てた。その女性はとても恥ずかしそうで、動揺してた。
「あ、い、申し訳ありません。ごめんなさい!」彼女は混乱してどもった。あたしは、自分が落ち着こうと、燃えるような痛みを無視しようと努めたんだ。
「大丈、夫です。」
何とかそう言って、彼女の前を通り過ぎた。あたしは自分のオフィスに直行した。
オフィスに着くと、あたしは時間を無駄にせず、真っ直ぐ洗面所に行った。シャツとシングレットを脱いだ。
「くそ。」あたしは唸り、ハンカチを水に浸して、胸と腹を洗い始めた。あたしの肌の一部は、もう赤くなっていた。
自分で手当てした後、石鹸を使わずにシャツとシングレットを洗おうとしたけど、コーヒーのシミは水だけではなかなか落ちなかったんだ。
「最高!」
あたしはぶつぶつ言って、乾かすためにどこかにかけた。今のところ、オフィスではシャツなしで過ごさなきゃいけない。クリスティーナから電話がかかってきたり、何か頼まれたりしないといいんだけど。あたしは壁に寄りかかって考えていた。彼女や会社の他の上司に助けを求められたらどうすればいいんだろうか?
*
ソーヤーの視点:
仕事をしているうちに、あたしは突然ストライクのことを考えた。朝から会ってないんだ。前の日の朝、彼が話しかけてきたことを思い出した。彼にも良い面があるみたいで、それが続けばいいなと思ったんだ。あたしは本当に彼に興味があるんだ。特に、彼の体格に。もし彼が、無礼な態度じゃなくて、もっとフレンドリーで社交的だったら、あたしが望む通りになるだろうと思った。
彼のオフィスに挨拶に行こうと決めたんだ。前の日みたいに、丁寧だったらいいな、って思って。