チャプター40
「あのさ、ママ、ソーヤーが黙ってくれないから、正直に言うわ」
「なあに?」
「ちょっと前にアパート買ったんだ。今夜引っ越すの」
「えええええ??」
「知ってた!」 ソーヤーが叫んだ。
「ヘザー? なんで??」
「ママ、あたし22よ。一人暮らし覚えなきゃ」
「でも…でも、ここはあなたの家よ!」 ママはあたしの決断に明らかに不満そうだった。
「違うって知ってるでしょ」
「誰がそんなこと言ったの? え??」 ソーヤーが怒って尋ねた。「あたしより妹扱いしてるあのビッチ?」
「ちょっと、シャーリーのことはやめて!」 あたしは言い返した。
ソーヤーとあたしが喧嘩してる間、ママはまだちょっとショックを受けてた。あたしが言ったことを信じられないみたい。
「ヘザー、なんであたしから逃げようとするの? なんで??」 ママは怒って聞いた。
「ママから逃げてるんじゃないわ」
「ロサンゼルスに来てから、あんた変わったわ! あたしのプリンセスだったのに! 変わっちゃったのよ! 過去のせい??」
「それだけじゃないの、ママ。この家も私たちのものじゃないし! あの会社も!」
「シェリダンは死んだのよ! お父さんも! 法的にも私たちのものなの!」
「本当にそう? 今は全部あなたのものかもしれないけど、シェリダンを虐待して、彼の財産を騙し取ったこと、覚えてる? あたしは子供だったけど、目が見えなかったり、バカだったりしなかったわ!」
「ヘザー、あの死んだクソ野郎の味方すんな!」 ママは立ち上がって、怒って唸った。「あいつと、あのバカ親父は死んで当然だったのよ!」
「ママ!」 あたしはショックで叫んだ。
彼女の本当の姿が再び現れ始めた。あたしが子供の頃の彼女の古い姿が、再び表面化し始めた。あたしのママは決して変わらないんだ!
彼女はいつもと同じ悪い女だった。あたしの前ではいつも偽ってただけだけど、今は、まるで気にしてないみたい。
「ママ、何よ! え? ママって呼ばないでよ! あたしがあんなことしてなかったら、こんなお金持ちになれてた? あなたが今日の有名なトップモデルになる機会さえあった??」
あたしも怒って立ち上がった。
「あなたは絶対変わらない! あなたはいつものように、自分勝手で悪い女よ!」
「あたし、あんたに悪いことしたことある? ある?!」
「だってあたしはあなたの娘だもん。他の人にはひどいんでしょ!」
「そうよ! そうよ! だから何よ?!」
あたしは黙ってショックを受けた。彼女を見て、目に涙が溜まった。ママはあたしを見て、表情を和らげた。自分がどれだけあたしを傷つけ、ショックを与えたかに気づいたんだ。
「ヘザー、あたし…」 ママは優しく話し始めたが、あたしは手を上げて彼女を黙らせた。
その時、シャーリーがダイニングルームに入ってきた。みんなの表情を見て、途中で止まった。
「あんたのせいよ、ビッチ、彼女が荷物まとめるのは!」 ソーヤーはシャーリーに怒鳴った。
「ソーヤー、黙って!」 あたしは激しく叫んだ。彼女はあたしを黙って見た。あたしはシャーリーに向き直った。
「よかった、あなたが来てくれて。あたしのバッグ持って行こう。この家を出るのが待ちきれないわ」 あたしは彼女の前を歩き、彼女は黙ってあたしの部屋についてきて、あたしの荷物を全部持って降りてきた。出る前に、あたしはまだママとソーヤーがいるダイニングルームに立ち寄った。
「月曜日に仕事で会いましょ。おやすみ」 あたしは簡単に、返事を待たずに、その家を永遠に出た。
*
シェリダン・ウェズリーの視点:
金曜日の夜、仕事の後、あたしはバッグを取りに屋敷に帰った。キースが手伝いに来てくれた。もう一人ぼっちじゃなくなると思うと、すごく嬉しかった。
あたしたちは早く作業を終え、すぐに家を出た。
あたしは新しいアパートに落ち着き、すべてに満足して幸せだった。大きな窓から見える夜の街の明かりは息を呑むほどだった。
「ここはきれいだな」 あたしは笑顔で言った。
「うん。でも、リビングでセックスしたら、街全体にバレるよ」 キースは言って、二人で笑った。
「大丈夫。明日カーテンを取り付けるから。プライベートが必要なときは、閉めればいい」 あたしは答えた。
「カーテンはつけないよ。見たいやつが見ればいい」
「それな」 あたしたちは笑った。「さあ、強い酒持ってこい。今夜は酔っぱらいたいんだ」 あたしは笑顔で付け加えた。
「わかった。ちょっと待って」 彼は答えて、アパートを出た。あたしはすごくいい気分だった。
*
ヘザーの視点:
あたしがアパートに着く頃には、ママとの喧嘩のことなんてすっかり忘れてた。気にもしてなかった。
シャーリーが手伝ってくれて、すぐにすべてがうまくいった。
映画を見て、飲んで、食べて、おしゃべりして、笑った。すごく自由で幸せな気分だった。気楽だった。自由を感じた。それに、ワインを何杯か飲んだ後、あたしはほろ酔いだった。シャーリーとあたしはただ笑い、おしゃべりを続けた。
「シャーリー、あのね」
「なに?」
「あたし、あなたのシェリダン・ウェズリーの友達になったの」 あたしは笑った。アルコールが少し頭に回ってたみたい。
「エース??」 シャーリーは嬉しそうに息をのんだ。
「うん。彼はいいやつだよ。それに可愛いし。かっこいいし。あたしは恋人がいるから残念だけど」 あたしはくすぐられてるみたいに、ずっとくすくす笑ってた。
「うわー! きゃー! よく話すの??」
「ううん! あたし時々、なんかバカだから。話せないんだよね。変なんだ」
「変??」
「うん。彼はなんか黒魔術みたいなの持ってるんだ、きっと。ある種の力みたいなの。あたしがどもるの、彼だけなんだよね。あたしが真っ直ぐ見れないのも彼だけだし、逃げようとしちゃうのも彼だけ」
「ははは! もし彼があなたにアプローチしてきたらどうする? 新しい従業員は、みんなあなたにアプローチしたがるって知ってるでしょ」
「正直、全然興味ないんだ。それに、ケビンがいるし。最初は真剣じゃなかったけど、あたし、彼のこと好きになりかけてるんだ」
シャーリーの目が大きくなった。
「マジで? でも、彼のこと信用してないでしょ!」
「知ってる。そして、絶対信用できない。でも正直、シャーリー、あたし、落ちそうなんだよね、マジで」 あたしは真剣になった。
「ケビンに」
「そうみたい」
話題が変わったせいで、突然雰囲気が冷たくなり、楽しみは消えてしまった。
シャーリーとあたしは黙って見つめ合った。