第166章:隠れる場所を探す
ベンジャミンはマルティナの安全が心配で、スマホで場所をこっそりチェック。びっくりしたことに、マルティナはバーに結構長くいたみたいなんだよね。
それで、急いで駆けつけたら、たまたま自分のオンナがイジメられてる現場に遭遇しちゃって、あとはもう、みんなが見てた通り。
ベンジャミンがさっさと場所を確認しといてよかったよ。じゃないと、最悪の事態になってたかもしれないし、こんなにうまく間に合わなかっただろうし。
今、目の前のオンナ、つまりマルティナが色々聞いてくるもんだから、彼の顔つきはちょっとぎこちない。
でも、さすがのベンジャミンは経験豊富だから、色んな反応を見てても、簡単には相手に読ませない。
ちょっと笑って、話題を変えるように言った。「ちょっと、用事があっただけだよ。」
マルティナは信じられないって顔。レスリーが事前にベンジャミンに連絡したに違いないって思ってたんだ。だから、こんなにうまくタイミングよく現れたんだって。
それ以外、考えられないんだよね。ベンジャミンがたまたま近くにいて、用事があったとか、そんな偶然ってありえない。彼女がバーにいるのを知ってて、しかも、ピンポイントで助けに来るなんて、無理でしょ。
ベンジャミンは、マルティナがそれ以上突っ込んでこないのを見て、話題を蒸し返すことはなかった。だから、その話はうやむやになっちゃった。
マルティナたちは一緒にバーを出て、それぞれの家に帰る準備を始めた。
でも、この時、エレナは顔を上げられなくて、マルティナたちの視線も受け止められなかった。特に、さっきの自分の行動を思い出すと、恥ずかしくて顔を上げられない。
どこかに隠れたい気分だった。こんなに恥ずかしいなんて、どういうこと?酔っぱらった後って、一体何したんだろ?
レスリーもちょっと気まずそうだった。近くの病院に行って、傷を治療してからまた出発した。
今、同じ車に乗ってて、エレナはずっと黙ったままだから、みんな、彼女がどうしたのか分かんないんだよね。
マルティナは、静かなのはすごく嫌で、先に話しかけた。「エレナ、どうしたの?なんで急に静かになったの?何か悩み事でもあるなら、言ってごらん。」
エレナは自分の名前が呼ばれて、さらに顔をうつむかせた。恥ずかしさが彼女を圧倒しそうだった。「うーん…マルティナ、大丈夫だよ、本当に。ちょっと飲みすぎちゃっただけだから、休んでたかっただけなの。本当に大丈夫!」
エレナはそう言ったけど、マルティナは本当に信じられなかった。
突然、マルティナは今の状況に気づいて、ある可能性を思いついた。もしかして、エレナは酔っぱらった時のことを思い出して恥ずかしいんじゃないかって?だって、エレナみたいな状況になるって、すごく珍しいし、誰でも居心地悪くなるはずだよね。
もしかしたら、エレナ自身もどうしようもなかったから、こんな風になっちゃったのも、仕方ないよね。すごくよく分かる。
マルティナが黙ったままでいるのを見て、エレナは何かを悟ったようで、すぐに彼女の方を振り返って言った。「マルティナ、私のこと何だと思ってんの?あのさ、本当に飲みすぎただけだから、話したくないだけなんだよ!」
マルティナは「うんうん」って顔をした。「分かった、別に私に説明しなくてもいいよ。」
その時、運転していたサイモンは、ちょっと気まずい気持ちになった。
幸い、今回は7人乗りの車で、3列シートだから、みんなのスペースは十分だったけど。
レスリーは、エレナの様子をちらっと見て、すぐに視線を外した。何を考えてるのか、誰にも分からなかった。でも、この様子はサイモンの目にしっかり焼き付いて、彼は突然、衝撃を受けたんだ。
どういうこと?ほんのちょっとの間で、レスリーとエレナの間で、何かあったみたいじゃないか?
サイモンは、何が原因でこうなったのか分からなかったけど、こんなに単純なことじゃないってことは分かってた!
レスリーはいつも強気なのに、今は気まずそうにしてるんだから、明らかに普通じゃない!
正直、そんなに恥ずかしいことじゃないはずなんだよね。ただ、エレナは酔っぱらった時に、ちょっと変なことしちゃって、人に忘れられない印象を与えただけなんだから。
ベンジャミンは、こういうゴシップには興味なかった。彼の頭の中は、マルティナのことだけ。マルティナが無事だって分かったから、安心したんだ。マルティナをイジメた奴らは、もう警察に送ったし。
エレナは、何気なくレスリーの方を見て、予期せず目が合っちゃった。まるで電気に打たれたみたいに、すぐに視線を外したんだ。
2人同時に咳払いをして、驚くほど息ピッタリだった。
サイモンは、ちょっとゴシップせずにはいられなくて、からかった。「レスリー、顔真っ赤だよ?暑いの?」
誰が見ても、からかってるだけだって分かったよね。だって、車はエアコン効いてるんだから、そんなに暑くて顔が赤くなるわけないし。
こういう赤面は、どっちかって言うと、照れてる時の顔だよね。全部言ってるようなもんだよ?
レスリーは、ますます恥ずかしくなって、サイモンの視線も避けながら、ぶっきらぼうに答えた。「余計なお世話だよ。俺の赤面がそんなに気になる?別に、お前に借りがあるわけじゃないし。」
サイモンは、どうしようもなさそうに肩をすくめた。「別に何も言ってないよ、ただなんでそんなに緊張してんのかなーって。」
レスリーが返事をする前に、サイモンはからかうように付け加えた。「ボス、レスリーは最近、全然仕事してないんじゃないですかね?給料カットとか考えた方がいいんじゃないですか。」
ベンジャミンは、そんな些細なことで給料をカットしたりはしないけど、レスリーがマルティナを事前に何も言わずにバーに連れて行ったのは避けるべきことだったんだよね。
ベンジャミンは唇をきゅっと結び、「よし、1ヶ月間、給料カットだ。どれだけ頑張るか見てやるよ。」
レスリーは文句も言えず、1ヶ月の給料だけなら、まあいいやって思った。
会話の後、マルティナはさっきのことを思い出した。あの男たちは確かに連れていかれたけど、それで全てが終わったわけじゃない。彼女の名前を正確に呼んだってことは、本当に彼女のことを知ってるってことなんだよね。